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ピックアップレビュー
この作品からのみんなの引用
みんなの感想・レビュー・書評
「ハゲタカ」の真山仁さんの作品。震災後の日本を舞台としており、政治とはいかにあるべきか、原発とどう向き合えばいいのか、小説を通じて考えさせられた。
一通の新聞にそれぞれ内容の異なる3本の記事が掲載されていた。生き馬の目を抜く政治の中で、総理が語る「正義」は、その3本の記事の見えなかった相関関係に絡みとられていく。
主人公は天才内閣調査官と記者。二人の因縁と成長も描かれたくましくそれぞれの正義を貫こうとする。総理が織田信長、首席秘書官が藤吉郎、官房長官が光秀、調査官が蘭丸なのであれば、いつかは家康を描いた話もして欲しいなぁとハゲタカのような続編を期待してしまう。直木賞候補になったが直木賞を取れなかったこの作品。それでも抜群に面白いです。
なんとも言えない読み応え。
震災後に加筆しているので、原文がどうなっていかのか気になる。
エネルギーに関係する問題(原発の安全性・輸出、資源の獲得競争、途上国のリーダーの汚職・・・・、)が、詰め込まれていて、エネルギーについてはやっぱり現実の世界でも一筋縄ではいかないだろうなあと痛感。
3.11の前から書かれているが、もろ震災や原発事故がテーマな硬派な小説。 原発事故から数年後。希代の演説家であり、理想に燃える若手政治家が首相になり、その行動力で日本再生に粉骨砕身する。しかしその切り札は原発産業、というこのタイミングだからこそ読むべき作品。 しかしテーマは原発ではなく、政治権力を上り詰める内に、自縛的になっていく哀しい姿であり、マスコミや首相を支えるスタッフが如何に「第四の権... 続きを読む »
非常に面白かった。普段マスメディアではタブーのような扱いを受けている(?)国際政治の常識が当たり前のように作中で語られることに驚くとともに、フィクションとはいえこういうことを堂々と語れる国に住んでいることに幸せを感じた。
東日本大震災をうけて大幅な加筆修正を行ったということで、細かな点でやや無理を感じられる部分もあるものの、全体を通して著者の情熱が感じられる傑作だと思う。
文庫化する際に更に加筆修正が行われることを期待する。
図書館にて。
他の方も書いておられたが、「ハゲタカ」以上の力作かと思う。
震災による原発事故からの復興。復興に伴う原発メーカーの国有化と、日本フェニックス計画。ウラン鉱山採掘権獲得に向けた国家間の闇取引。そして、政治家の独裁者への豹変。どれもが、とてもリアルに描かれている。震災を受けて、原稿を大幅加筆修正したという筆者の試みに感動まで覚える。
ストーリーが進むにつれ、白石と神林が首相の側近、記者として熟成されていく様も読み応えがある。私が思う本書のメッセージは、神林が主張する国民の政治への無関心に対する警告、そして、白石が忠実に自分の父の言葉を実践していた「己に克つ」、という二点かと思う。
清廉潔白が求められるが、必要悪も存在する政治の難しさ。そして、もうすぐ一年が経つ震災からの復興。他にも課題山積みの日本を救うのは日本人一人ひとりだと改めて思った。
大震災から3年後の日本を舞台にした政治小説で、第146回直木賞候補作。
最初は読みづらかったが、中盤からどんどんひきこまれていった。
著者の熱意がものすごく伝わってきた。
ラストは、ああするしかなかったのだろうが、でも拍子抜け。
半分くらいまでは、時間がかかり数日にわたって読み進めましたが、後半は寝不足必須で読み切りました。
連載されていたものに、福島の震災後大幅な加筆修正された作品は、色々な事を考えさせられました。
白石と神林という政府と記者という2つの視点から描かれて、それぞれの立場からの葛藤が描かれていて、面白かった。
首相と秘書官との関係、新聞社の取材の仕方など、どこまで現実に近いのかはわからないが、普段見られない世界を知ることができ、興味深かった。
個人的には宮藤総理がん権力に溺れていく姿が悲しかったが、首相という職務の重責と権限を考えると、初心を貫き、謙虚さを保つことは並大抵のことではないと感じた。
スリリングなポリティカルフィクション。「福島第1原発事故後に、それをバネにした原発推進」を扱った割には切羽詰まったものを感じないと思ったら、その部分は加筆だったか。
震災後の日本に希望を与え、カリスマ的人気を誇る宮藤総理。その総理に官邸スタッフとして仕える若き政治学者・白石望と、旧友の白石にコンプレックスをもつ新聞記者・神林裕太。正義感あふれる白石と、スクープの野心に燃える神林、という相入れないふたりの視点を軸に、政治の暗部を暴いていく長編小説。一見魅力的なこの総理を本当に信じて良いのだろうか・・・と思いつつ読み進めていくと、中盤あたりからみるみるストーリーが... 続きを読む »
すっごぉく時間かかった。最初読み進めなくて、挫けそうになった。グイグイ感がない。登場人物がなんだかストレスが多い人ばかりで。伝染しそうで辛かったな。
ラストも嫌。あれじゃ誰もまともに政治を仕事にできないよね。
あぁ、そういやぁ政治って仕事なんだね。
これは今読まないでいつ読むのか?
福島の原子力発電事故から、この部分の情報も付け加えて、再書き下ろした真山先生の根性に脱帽
これからの日本の政治を(まさに)指し示しているようなきがします。
別冊文春に2010/3から2011/5まで連載した、大幅に加筆修正したもの。最終回の締め切りが2011・3・14で、その3日前に東日本大震災が発生した。
大震災で疲弊した日本を、世界に原発を売ることで再生させようとするカリスマリーダー。そのためにアフリカ某国で発見されたウラン鉱山の採掘権を獲得しようと裏金・リベートの世界にも踏み込む。
若い原子力学者がリーダーとの縁で官邸に入る。官邸機構に関しての記述も読みどころの1つ。
まさに生々しい素材である。真山仁の現代感覚に脱帽する。
福島の原発事故の対応で頭角を現した政治家が時の政権を倒して総理になった。日本の経済再建を原発の輸出により成し遂げようとするも、、、
総理を取り巻く人々、新聞記者。そして情報をリークする政権内部の人間。
こんな感じで日本の政治って動いているのでしょうか。だったら日本はきっと復活する!
そんな気がします。
今年一番読み応えがあった小説。政治論とか原発開発テーマの帰結には様々な論議があるとは思うが、ハゲタカ以上の力作で、NHKの連続ドラマで映像化される機会があるなら是非見てみたい。特に、脇役の田坂と東條のキャラクターが立っており魅力的である。
彼らの人物像に近い人たちが昭和の時代には実際にいたように思う。老練であざとい人たちの存在を感じなくなった分、すぐに底の浅さが窺えてしまう、悪い意味でも以前より透明感の増した今の平成の政権や政治家に、「深謀遠慮」というイメージは抱きにくい。こんな現実に飽いていた時に、本書のような骨太の物語は待ち望んでいたものである。
問題が解決するまで、ご不便をおかけしますが、ご了承ください。
震災後の日本について、総理大臣、内閣調査官、新聞記者の3人を中心に描く。
