光あれ

著者 :
  • 文藝春秋
3.24
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本棚登録 : 153
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163807805

感想・レビュー・書評

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  • ノワールでもエロでもない馳星周=退屈。飛ばし読みで一時間足らずで読了。
    (以下ネタバレあり)

    「敦賀は死にかけてる。そやけど、おれは敦賀で生きていく。どこかに行こうなんて思わへん。おれは敦賀の人間や。敦賀で生きて、敦賀で死ぬんや」

    311以前に書かれた作品らしいけど、敦賀を日本に置き換えると、震災以降「絆」にすがりアクションを起こせない日本人の姿が浮かび上がってくる。

    リーガルハイの古美門先生に怒られちゃうよ。

  • 閉塞感とか焦りとか諦めとか足掻きとかなんか分かるなあ。だからといって浮気はどうよ、だけど。
    原発がある街が舞台で、そういう意味でタイムリーな小説。発表年はずっと前になるけれど。

  • 街に原発がやってきた。原発はお金とともにやってきて、しなびた街に活力を与えてくれるのか? そんないいことばかりではないらしい。いや、むしろそのときは良くても、結局街はしなびていってしまう。
    敦賀市を舞台に、街と原発とのかかわりを微細に描いている。でも主人公は少しあくが強すぎるだろうか。詳細はブログで…
    http://pinvill.cocolog-nifty.com/daybooks/2011/12/post-9965.html

  • 原発の町、という設定。どこの原発の地域もこんな感じなのだろうか?
    主人公徹が曖昧過ぎてどうにも後味が悪い。
    何が書きたかったのかもよくわからない。

  • 敦賀で生まれ育った徹の少年時代から中年期までを描く。幼さ友達の交通事故死、再三の浮気により妻に追い出され大阪に住む昔の女の元へ。錆びれつつある敦賀の街とともに必死で生きようとする。出会いと別れ、人生の葛藤の中で生きる。敦賀も原電とともに生きている。敦賀ってそんなに寂れてんかな思ったけど。

  • 田舎の生活ってこんな感じなんではないだろうか?
    特に会う人が変わるわけでもなく。
    変化のある生活を求めるなら物足りなさを感じてしまうだろうなぁ。それが浮気にはしるというのは理解出来ないけれど。相手に夢中になってしまう年頃というものがあるのかもしれない!?

  • いつもの馳星周ではなくて、人は殺しません。
    が、主人公の煮え切らない感じや心に闇を持っている感はいつも通り、性描写は薬が無い分普通でしょうか?
    原発といっても福島ではなく敦賀が舞台である。
    タイムリーといえばタイムリーだが、原発についてはそんなに書かれていない。
    おそらく主人公は自分と同世代なので、ある意味感情移入をしてしまうが、意外とスケコマシである(羨ましい面もある)。
    連作なのでサクサクを通り越してツルツル読めてしまった。
    286ページあるけどあっという間に読めます。

  • 原発のある町、敦賀で暮らす一人の男の物語。
    実際に、こうやってなんとか折り合いをつけて生活をしている人は少なくないのだろう。
    安全な所にいて、あれこれ言うのはおこがましいように思えた。

  • 敦賀に住む主人公 徹 の中学時代から中年までを描いた小説。

    敦賀の原発が各々の時代の背景に描かれているので

    なんとなくタイムリーな感じを受けるが、特に原発の話ではない。


    抑え目のトーンで書かれているので

    馳ノワール好きには物足りないかもしれません。

  • 馳星周には珍しい直球の社会派。もちろんダークさは健在。原発の敦賀のまちで暮らし、原発を疎みながら、でも逃れられない人々の気持ちを描いている。

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著者プロフィール

1965年北海道生まれ。横浜市立大学卒業。出版社勤務を経てフリーライターになる。96年『不夜城』で小説家としてデビュー。翌年に同作品で第18回吉川英治文学新人賞、98年に『鎮魂歌(レクイエム)不夜城2』で第51回日本推理作家協会賞、99年に『漂流街』で第1回大藪春彦賞を受賞。2020年、『少年と犬』で第163回直木賞受賞した。著者多数。

「2022年 『煉獄の使徒 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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