- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163810003
作品紹介・あらすじ
『卒業したら、つきあってくれますか』答案用紙の片隅に書き込まれていた告白。あれから4年、翠はまだ薫の答えを待っていた。「イエスかノーの二択だから簡単でしょ」「今さら?」「再テストだよ」-祖父の遺体に残された謎を追う薫と、彼に好意をよせるかつての教え子・翠。二人の探索と恋のゆくえは?-。
感想・レビュー・書評
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すごしグロテスクなところがあったのと、入れ墨話に怖さを感じた
自由なのか
という問いは的を得ているのか
我々は何かに縛られているのかもしれない -
よくわからない。
祖父の満治が死んだ。孫の薫が発見した、死んだ祖父満治のお腹には入れ墨で百合子の文字が。百合子とは何者か。また、口座からは大金の600万円が引き出されていた。薫はその謎を究明しようとする。 -
作品紹介からは想像もつかないエンディング
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第二次世界戦争を生き抜いた人にとって、
今の世の中はどんな風に映るのだろうか。
暑い夏の日。
その心の奥底に、脳裏に、身体に、
当時の想いをしまい込むのだろうか。
無かったことにして閉じ込め、
置き去りにしてきたものが、
こみ上げる夜はないだろうか。
その重みを抱えきれず、
人知れず朝を震えたりするのだろうか。
極限状態に置かれた時、
人を人たらしめるものはいったい何か。
最後に何を求め、何を諦めるのだろう。
死を真横にして、浮かび上がるものは。
戦後生まれの僕にとって、
第二次世界大戦は歴史の中にある遠い記憶だ。
両親ですら、戦争の記憶を持っていない。
でも、それは確かにあったことで、
今この瞬間も、
ウクライナでは起きていることでもある。
平和となった今の時代、
生き死をかけた戦時の体験は、
異常で奇異なものなのかもしれない。
でも渦中にあった人たちの
行き場のない想いはどこに向かうのだろう。
どこに昇華し、どう鎮魂されるのか。
人の生き死に、欲望・渇望・欲求、性と血。
大きなうねり、蠢き。
僕らはもっと戦争の事実を、
その時の人々の想いを知らなくては
いけないのかもしれない。 -
孤独死した祖父の遺体一面に残されていた
女の名前と梵字の刺青。祖父の交友関係を
探り始めた薫の前につぎつぎ怪しい人々が
現れる…。祖父の遺体に残された謎を追う
薫と、彼に好意をよせる翠。ふたりの探索と
恋のゆくえは? -
祖父が1人暮らしのアパートで亡くなり、遺された刺青の謎。高校教師の薫に元教え子の翠も加わり謎を追い始める。
刺青と官能を絡めた部分が大きいのかな
謎解き、老人から語られる戦争、草食系の主人公と積極的な教え子の恋とか色々あるんだけど、何を推したいのかいまいち解らず。☆2~3 -
全体を通して見ると装丁から受けたイメージとはかなりギャップがあり、もう少し暗い影がまとわりつく感じだった。ただ、装丁も話に合わせてよく考えられてはいると思う。