幻影の星

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 307
感想 : 65
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163810904

感想・レビュー・書評

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  • あまり口に合わず……
    とりあえず読み切った。

    登場人物と同じようなことを考えた時もあったので共感する面もなくはなかったけれど、何か私の感覚とは違っていた。

    そんなこと、今更言われなくてもわかってる。

  • 今回はちょっと解釈が難しかったなぁ。

  • 消化不良の作品。
    震災後に作者が考えたこと、思ったこと、気づいたこと、伝えたいこと、などを、ファンタジックな物語で表現している。
    けれど、途中途中でまるでエッセイのように登場人物が作者の想いを語る場面があり、小説を読んでいるのが、エッセイを読んでいるのかがわからなくなるような、モヤモヤを感じた。
    伝えたいことを伝えるために物語の形をとったせいか、いつもの人物の描き方と比べ中途半端で、いかにも「想いを伝えるための人形」といった感じ。
    想いのすべてを伝えるエッセイを書くか、想いをメタファーとした物語を描くのか、どちらかだったら、もっと心に響いたと思う。
    少し残念な作品。

  • とてもおもしろく読みました。
    イリュージョンの考え方はしっくりきたし、
    SDカードや携帯のミステリー要素も気になって、
    すいすい読んでしまったよ。

    堀江さん魅力的でした。
    自然体で生きてる感じがよかった。
    私堀江さんと同い年なんだなー

  • 白石さんの本はただの小説ではなく、哲学書を読んでいるような感じです。奥深い。

  • 最後がよくわからなかったのが残念

  • 時空を超えて手元に現れた自分のバーバリーのレインコート。謎めいた始まりと好きなキーワードが出てくるので続きが気になってそわそわしながら読みました。神保町、本好き、iPad、スタバ、カフェ、28歳の主人公と震災後の生と死について一緒に語り合っている感覚で読みました。実際の作家の本川達雄先生の本が出てきますが、エッセイの著者の梅枝母智夫は架空の作家ですね。実在の場所も出てくるのでフィクションじゃないような気がする不思議な小説でした。

  • 郷里にあった古びたレインコート。買ったばかりのものが今手元にあるのに。時間の観念がずれて起こるさまざまなこと。

    不思議な小説。

  • ストーリーよりも思索を展開した、「この胸に・・・」の路線となる本だと思う。ところで、引用されていた「人の死の実態を数学的に展開した」著作って、実在の書籍なの?

  • 3・11の震災後を舞台とした小説をはじめて読んだ。
    まだうまく頭の整理がつかないが、「生」「死」「時間」「イリュージョン」「レプリカ」といったキーワードが印象に残っている。
    「生」と「死」の間に「時間」を挟んでしまうことで見逃してしまっていることがある、と思う。それに気付かされた。
    「時間」で人生をとらえるから、有限性が発生する。有限なものを効率よく使おうとするから、忙しなくなる。余分なものをなくそうとする。
    僕はそういうふうには生きたくない。なんだか擦り切れてしまいそうだから。張り詰めた糸は切れやすい。たるみだって必要。これは「時間」を一本の線ととらえた考え方だけれども。
    あてのない未来・将来を皮算用したり、終わってしまった過去に縋ったり縛られたりするよりも、今この時を生きていたい。楽しかったり、幸せだったりしなくてもいいから。苦しかったり、つらくてもいいから。どうせすべては「イリュージョン」。一瞬先には、違ういまがあるから。
    そうやって、死ぬまで生きていたいと僕は思う。

    なんか全然、本のレビューになっていないけれども・・・

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著者プロフィール

1958年、福岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。文藝春秋に勤務していた2000年、『一瞬の光』を刊行。各紙誌で絶賛され、鮮烈なデビューを飾る。09年『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け』で山本周五郎賞を、翌10年には『ほかならぬ人へ』で直木賞を受賞。巧みなストーリーテリングと生きる意味を真摯に問いかける思索的な作風で、現代日本文学シーンにおいて唯一無二の存在感を放っている。『不自由な心』『すぐそばの彼方』『私という運命について』など著作多数。

「2023年 『松雪先生は空を飛んだ 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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