鍵のない夢を見る

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著者 : 辻村深月
  • 文藝春秋 (2012年5月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163813509

鍵のない夢を見るの感想・レビュー・書評

  • 直木賞受賞作。全体的には面白かったが、現実味を帯びていた作品も少なく、実際に起こりゆるだろう出来事だと思うと、切なく、ヒリヒリとした傷心的な思いもあり、複雑な感情が抱いた読後感である。辛い気持ちを抱いた登場人物が、鍵を求めて、その鍵に入りたい気持ちがあるが、鍵は見つからないという現実はそうそううまくいかないと感じるもどかしい気持ちも入り混じっているかの様だった。そこには思い込みもあるだろうと感じる。思い込みを違う気持ちに持ち込み、気持ちを切り替えて柔軟に対応できたらまた違ったかもしれないと感じる。

  • 日常と事件て、ほんと地続きなんだなぁ~。

  • 配置場所:広1図書,広3図書,広呉図書1F,広広図書
    資料ID:93120076,93123299,93126212,93129115
    請求記号:913.6||T

  • 2017.3.29読了
    第147回 直木賞受賞作
    5篇の短編からなるお話
    それぞれの登場人物につながりはない

    普通の、ほんと誰の心の中にもある、ちょっとした暗い闇の部分、魔が差す瞬間を描いたお話
    女性の作家さんだからか、主人公は5篇とも女性です。

    薄暗いです。ミステリではないけどイヤミス的な。でも嫌いじゃない。
    人間きれいなことばっかりで生きてないもんね。
    なんだろー…。落ち込んでるときに明るい曲より暗い曲のほうが案外ラクになれるような感覚。
    弱くったっていいよって言ってもらったような。

    疲れてんのかな笑

  • 地方都市に住む5人の女性の傍観者的視点からのオムニバスで、最後に関連づけもない。鍵がない夢 いろいろ解釈できる。解く鍵がない=不条理 又、現状から抜け出す鍵を持たない、逃げ場なく追い詰められる夢 かなえる鍵を持たない夢=未来像 等いろいろと考えさせるタイトルで、内容も様々に解釈できそう。
    仁志野町の泥棒
    大人の対応がとれなくて、疎遠にしてしまった主人公みちるの感じた不条理さ、しかし、相手は、こちらが思うほど意識していない。存在を忘れている。そんなものではないかな。
    石蕗南地区の放火
    大林のヒーローになりたかった。こんな男しか寄ってこない。
    美弥生谷団地の逃亡者
    あいだみつを の詩 しあわせは自分で決める 流されて、逃避行中も、それで好いと思っていたのか。「怖かった」この言葉の意味。陽次から逃げたかった訳でもなさそう。

    芹葉大学の夢と殺人
    夢を持たない者たちと見下していた者は、現実的に夢を実現していた。医者になる夢を叶えられない。鍵のない夢=かなわぬ夢に自暴自棄になる。自分も現状に満足できないとして自殺?
    君本家の誘拐
    育児ノイローゼ。妄想。鍵=解決策はない。

  • 2012年上期:第147回直木賞受賞作品。
    あっさりした印象の短編集でした。
    すべて女性が主人公、それぞれ魔が差したような犯罪の顛末が描かれています。


    「仁志野町(にしのちょう)の泥棒」
    「石蕗(つわぶき)南地区の放火」
    「美弥谷(みやたに)団地の逃亡者」
    「芹葉(せりば)大学の夢と殺人」
    「君本家の誘拐」

    友達との苦い思い出と再会の距離感。
    年頃過ぎてのプライドと居心地の悪さ。
    夢みる彼と乖離していく大人の自分。

    特に最後の話、待望の子どもとの関係に視野の狭くなっていく主人公・良枝と、良枝に苦い諦めを感じる友人・理彩との会話が、ああ両方の目線がわかるなあと思いました。

    主人公達は、ごくありふれた感覚の持ち主に感じられて、自分の中にある、やらしいところ、後ろ暗いところと似てるなあ、とひそかに共感。

  • 続きが気になってあっという間に読んでしまった。ところどころ不快感を感じたり私まで辛い気持ちになったりしてしまったがこれも辻村さんの繊細な表現力のなせる技、すごい作家さんだと思った。

    仁志野町の泥棒
    大人が律子の母を警察に通報しない対応をとったこともそうせざるを得なかったように感じる一方で、みちるの感じた不条理さ、律子に対する許せない気持ちもよくわかった。

    石蕗南地区の放火
    大林が生理的に無理だった。すごく不快感が伝わってきた。

    美弥生谷団地の逃亡者
    ラストでの衝撃。ヨウジに対する怒りがふつふつと湧いてきた。

    芹葉大学の夢と殺人
    一番心に残った作品。切ない。

    君本家の誘拐
    育児って本当に大変なんだと思った。周りに相談できる人がいないと主人公のように精神を病んでしまう。でも、ラストはちょっとホッとした。

  • 様々な犯罪の背景を描き、なんとも人生うまくいかないものだなと感じさせられる。読みやすいのだけどあまり記憶に残らない。

  • 短編集。
    女性作家だからこそ出せる、女性の心の闇。
    どろっとしていて生臭い何か。

    うわっ!って感じです。

    読後感は悪夢から覚めたけど、まだ嫌な気分が残ってる感じ。
    そうは言っても、面白いです。どんどん読み進められます。

  • なんでこの作品で直木賞受賞なん………
    冷たい校舎~から見てきた身としては悔しい。。
    ゼロ、ハチか、大安なりで獲ってほしかった…

    相変わらず人の闇を引っ張り出すのが上手。
    でも、もうちょっと救いがあっても良かったと思うなあ。

  • たとえ取り返しがもうつかなくても、超えてはならない一線を超えてしまった後でも、破綻しても、私は咲良を、この先も腕に抱く。ずっと、抱くのだろう。
    ー良枝


    再読。
    読後あんまりスッキリしなかった。

  • 短編集。主人公は皆女性で、日常の中に潜んでいる小さな狂気が描かれている。現実を見ない、大人になりきれない男を好きになってしまったり、DV彼氏を思いきれなかったり…。そんな彼女達こそが客観的に自分を見ることが出来ないでいる。痛い話しばかり。

  • ’罪’な女性達のお話。
    そこまで強く共感はできないけれど…
    人間の黒い部分は、なんとなくわかるな~と感じました。
    (読了後の後味はあまり良くないですが…)

    ベビーカーのお話は、(あんなこと絶対にしないけれど)気持ちはすごいわかってしまった。
    寝てるか起きてるか、本当にわかんないくらいの時期あったので。

  • 女性の心の闇を暗~いトーンで照らし出したような
    短編が5編。
    泥棒、放火、誘拐、殺人、虐待
    5つの物語はどれもが
    どこにでもある地方都市の、
    どこにでもいる普通の女性が起こしてしまった罪のお話です。
    『女性の心の闇』・・・と書きましたが
    簡単に言ってしまえば、誰の心の中にも潜んでいる
    ドス黒い部分を目の前に突きつけられているような感じでしょうか。
    読み終わった後味は、いいか悪いかと言えば非常に悪い(笑)
    それでも先へ先へと読ませてしまう文章力と構成力はさすが辻村さん。
    女性限定でおすすめです。

  • 仁志野町の泥棒…こんな友達がいたらとても困惑する。
    石蕗南地区の放火…自意識過剰な女の気の毒な薄幸感。
    美弥谷団地の逃亡者…どこにも逃げ場のない絶対的な恐怖を感じた。
    芹葉大学の夢と殺人…評価はこの作品。読み始めから何か大きな重いもの支配されたような苦痛に襲われた。彼女が逃れることが許されたのはそこしかなかったのかと思うとどうしようもない無力感が残った。
    君本家の誘拐…よからぬ展開も予想できたのでほっとした。

  • 辻村さんの中でも大人向けなのかなって思った~私は対象年齢じゃなさそう笑
    これも直木賞なんだ!
    特に3作目の男の人が『凍りのクジラ』に似てると思った~!

  • 救いがない
    共感できるポイントが何もない
    読後感が非常に悪い

  • いろんな愛の形。

  • 装丁に惹かれて借りて読んでみた。私自身作中の人物たちに共感は出来なかったが、女の影の部分の描写がとても上手い作家さんだなあと感心させられた。が、かえってそのせいで読んでいてあまりいい気分はしないという矛盾が生じてしまったのも事実。とはいえ読みやすい文体だったのでまた今度機会があったら他の作品も読んでみたい。

  • 短編集。直木賞受賞ということで、期待してしまいました^^;
    うーん。
    辻村さんの作品は他にいいものが沢山あるので、“普通”かなぁと思いました。
    特殊な設定ではなく、日常あり得る出来事、犯罪ですが、それに至るまでの背景とか心理描写は上手いです。イヤミスの女王、湊さんの本を読んだ時の感覚と似ていると思いました。どのお話もどこか夢のようで、否、夢を見ているのかも、と主人公自身が願っているような、理解出来るのだけれど共感出来ない、そんな印象です。
    『鍵のない夢を見る』というタイトルはそういうことなのでしょうか。

  • 読んでいて愉快なお話ではない。
    各話の主人公の身勝手さに苛立つ。どれほどのものでもないくせに、プライドだけは高い主人公たち。
    ああ、私も周囲からこういうふうに見られてるんだろうな、と、気づいた。

  • 第147回直木賞受賞作

    仁志野町の泥棒
    石蕗南地区の放火
    美弥谷団地の逃亡者
    芦葉大学の夢と殺人
    君本家の誘拐


    帯に「望むことは罪ですか?」とあった。
    友情、恋愛、結婚や確かな将来、出産。
    女性の望みには段階がある。そして、タイムリミットもある。
    読んでいて痛かった。ここに出てくる女性たちの望みは、(正直、同意できないものもあるけど)そんなにもいけないことだろうか、愚かなことだろうか…と。
    それに対して出てくる男性陣にとにかくゾッとする。

    一作目だけは、男性は出てこない。田舎で暮らす少女たちとその周りを囲む大人たちの物語。
    でも、これが一番辛かった。彼女たちがあまりに幼かったということと、どうすることもできない閉塞感と。
    親のことを「ごめんね」じゃなく、大人のように「ごめんなさい」と謝らなければならなかった彼女も、一方的に切ってしまった彼女も、想像すると悲しい。

  • 直木賞受賞作。
    辻村深月、好きだけど、なんでこれで受賞なんだー!って思う。
    読後感はよくないです。

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鍵のない夢を見るの作品紹介

町の中に、家の中に、犯罪の種は眠っている。
普通の町に生きるありふれた人々にふと魔が差す瞬間、転がり落ちる奈落を見事にとらえる5篇。現代の地方の姿を鋭く衝く短篇集

鍵のない夢を見るに関連するサイト

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鍵のない夢を見るのAudible版

鍵のない夢を見るのKindle版

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