王になろうとした男

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著者 : 伊東潤
  • 文藝春秋 (2013年7月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163823201

王になろうとした男の感想・レビュー・書評

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  • 信長を巡る家臣たち、特に有名どころとは言えない人物を主人公にした短編集で、直木賞にノミネートされ、残念ながら賞を逃した作品。

    「恋歌」と違い、こちらは骨太で戦国の男の生き様が描かれる。

    野心家、裏切り者、復讐鬼、途中は下克上らしい登場人物が出てくるが、最初は一途で無欲な男に始まり、一途に主を信じる者の話で締める。

    この愚直な生き方こそが、読者に何かを訴えかけているのだろうか。

    なるほどさすがに直木賞ノミネート作で面白かったが、なんとなく「恋歌」の及ばなかったのは、本能寺の変で少し「if」に走り過ぎたからではないかと言う気がする。

    あまり黒幕とか全面に出さない方が良かったかなぁと。

    それと完全に男向きな作品だなぁという印象も。

    でも個人的には好きな作風で、せっかくなので「恋歌」と同じ天狗党について描いた「義烈千秋天狗党西へ」を読んでみたい。

  • 織田信長に魅せられた5人の男たち。明智光秀、豊臣秀吉、柴田勝家などのメジャー武将ではなく、歴史に名を残すがあまり知られていない男たち、今川義元を討ち取った毛利新助(良勝)、黒人奴隷だった弥助など5人の男たちの物語です。また今回もニッチな部分、渋い人物にスポットを当てていますね。史実と筆者の解釈を高度に融合させることが小説家の手腕であり、そのさじ加減で小説が単なる記録となるのか、エンタメ性を兼ね備えた読み物となるのかです。決して有名ではないが、信長に近い人物を描くことで、信長の人物像を浮き彫りにしている。

  • 織田信長の側近たちを描いた5編の連作短編集。前話の脇役などが次の話の主役やキーパーソンとなるリレー形式のような短編集です。主役となる側近たちは著名な人物とは言えず、知る人ぞ知る人物なのが伊東潤らしいです。絶対的な主 信長によって引き立てられた者、貶められた者がそれぞれの事情や思惑で動き、やがて終焉を迎える。5人の個性が生きた短編は伊東潤らしいキレや無常感があり、全編を通して本能寺の変の裏側を描き出しているのも興味深く面白い。特に印象に残ったのは前後を締める「果報者の槍」と「王になろうとした男」

  • 信長にまつわる5人5編の短編集。それぞれの短編の主人公が、他の短編に出てきたり、マルチアングル的な作りなっていたりもするが、登場人物やエピソードの設定がきちっと統一されているので、読んでいて興醒めすることなく、ぐいぐい一気に読める。いつものように、ハッピーエンドは全然ないんだけど、でも、スキッとした読後感を得られる良作だと思う。

  • 今NHKであっている大河ドラマ『黒田官兵衛』と時代が重なって面白く読めた。荒木村重という人物の話が一番興味がわいた。

  • 短編集。信長の周りの人物が描かれ全てが少しづつシンクロして面白かったです。

  • 家康を殺そうとして逆手にとって光秀が信長殺した最近のせつは結構好き。

  • めちゃくちゃおもしろい。
    必読書。

  • 信長周囲の人物を通じて信長像を描く視点で、短編でもありスラスラと読み進めた。

  • 伊東潤さんの作品を連続で読みました。



    今回の「王になろうとした男」は



    この本に収録されている5つの短編のラストの題名。



    と、言っても他の短編も織田信長という大きな存在で繋がっていて

    このタイトルとリンクしてくるところがあります。



    毛利新助(今川義元の首を取った男)

    塙直政(秀吉、光秀より出世していた男)

    荒木村重(信長に叛旗をひるがえし、生き残った男)

    中川清秀(恩人村重を裏切った男)

    津田信澄(信長に殺された弟の息子であり、最も従順な信長の親族)

    彌助(信長に仕えた黒人)



    信長や秀吉を描いた歴史小説の中で

    脇の脇で出てくるような男たちが、

    この小説ではいきいきと己の野望の中心として描かれています。



    こんな歴史解釈もあるのかとうならせるような展開。

    もう一気読みです。

    恥ずかしながら、塙直政については全く知らなかったので

    最初は伊東さんの作りだしたキャラクターなのかと勘違いしてしまいました。

    彼を知ったことによって、ネットで検索しまくり

    徳川家康、浅井長政との同盟を成功させ

    途中までは秀吉や光秀を上回る出世し、九州の由緒正しき苗字「原田」をもらいながらも

    最後は悲惨な最期をとげ、その後信長にその存在を抹殺された男。

    もう正直彼のとりこになりました。

    関連書籍を読みまくりたいそんな衝動です。



    それ以外の男たちも魅力たっぷり

    伊東さんが描いたこの歴史小説は自分に新たな発見をいくつもさせてくれるものでした。

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王になろうとした男の作品紹介

己を知るものほど強いものはおらぬ天才信長の周囲に集まった者、五人のそれぞれの数奇な運命を描く歴史短編集。黒人奴隷の弥介、信長に父信行を殺された織田信澄など。

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