とっぴんぱらりの風太郎

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著者 : 万城目学
  • 文藝春秋 (2013年9月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (752ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163825007

とっぴんぱらりの風太郎の感想・レビュー・書評

  • このぶ厚い本を本棚に置きたい!という理由で買ったわけだけど、どんなきっかけであれ、この作品に出会えて良かった。とても面白かった。
    序盤は自分の思う万城目ワールドらしく、ヘンテコだけど説得力のあるひょうたんに使われる風太郎をおかしく見ていた。でも徐々に不穏な空気が流れてきて…気づいたら渦中に飛び込んでいた。ページ数が多い分、風太郎がじわじわと巻き込まれていくのを読んでいる方も感じられた気がする。終盤はヘンテコなひょうたんよりも歴史小説の要素の方が大きいのに、そこまでの流れが違和感ないもんなぁ。個人的には、少し前まで見ていた大河ドラマと時代が被っていたから、ちゃんと話についていけたのも大きかった。歴史にかなり疎いので…。
    風太郎は抜けているようでしっかりしていて、こずるいようでおせっかいで、、人間味のあるいい奴で、とても好きになれた。でも、黒弓も蝉も常世も百も芥下も、みんな格好良かった。生き様に惚れた。最後も、悲しいんだけど、未来の見える終わり方だったと思う。
    プリンセス・トヨトミも積読してるから早く読もう。

  • ユーモラスなタイトルとは裏腹に、予想以上にしっかりした歴史小説だった。もちろん瓢箪が喋ったり幻術を使ったりと、万城目さんらしい突飛なファンタジー展開はあるけど、全体としては戦国時代が終わりを告げ、徳川の世へと移り変わっていく過程が描かれている。

    風太郎たち忍びのバトルシーンや、謎の公家ひさご様とのやり取りがおもしろかった。風太郎が徐々に歴史の転換点のど真ん中に引きずり込まれていき、各々の抱えている過去や真相が明らかになるにつれ、話の先が気になって後半は一気読みだった。

    ラストは切ないけど、トヨトミプリンセスに繋がっていくのかと思うと少し救われた気分になる。

  • 面白かった!
    風太郎の仲間たちも良いやつらだったな。
    戦いシーンは臨場感があり手に汗握りました。
    読み終わってしまうのが寂しい本は久しぶりかも。

  • 伊賀忍者の風太郎が戦国の終わりに、もう忍者が必要なくなろうとしている時代に忍者として戦い、人として生きる物語。とても感動しました。自分で生き方を選べない時代に生きる登場人物たちがそれでも自分の場所で生きて戦う姿に胸がいっぱいになりました。プリンセストヨトミとのつながりを感じさせるところもたまりません。

  • ただの万城目学ファンです(笑)

    すごい分厚かったですが、すらすらっと読めちゃいました。

    読み終わったあとの爽快感(分厚いから?笑)と、何か考えさせられた感じがなんともいえない充実感がありました。

    万城目学さんには珍しく、闘うようなシーンもあってこの作品なかなか重いところをテーマにしてきたのかな?って感じました。

    もちろん万城目ワールドは全開だったのですが(笑)
    なんでこんなに日常に非日常的なことを入れ込むのがうまいんだろうか…

    最後が、プリンセストヨトミに繋がっていて、繋がりだったり大切なもの守るべきものについて考えさせられました。

    万城目学…最高…!

  • 好きで作品はかなり読み込んでいる作家万城目学氏の作品「とっぴんぱらりの風太郎」を読了。まず746ページのページ数に読む前は圧倒されたが読み進めたら読み終わるまであっという間だった。「鴨川ホルモー」や「プリンセストヨトミ」の作者というと知っている人も多いとは思うが京都が誇るファンタジー文学の騎手の歴史ファンタジー小説だ。時代はNHK大河ドラマ真田丸と同じ江戸時代豊臣秀頼が家康に滅ぼされ自害するその時までの数年が舞台になっている。
    時代の流れで忍びに対するニーズが低くなり、伊賀から放逐され無職となった忍者風太郎が、ひょんなきっかけからねね様と知り合う事となり紆余曲折の後秀頼の最後を見極めるまでになる奇想天外な話なのだがだが、風太郎の運命が長くはないのが出だしからなんとなく感じられ万城目学作品の中では他の作品とはちょっと異なる哀愁漂うものになっている。ヒーロー物語なのだが風太郎が完全無敵な忍者としては描かれておらず、ちょっと風采のあがらな男の設定とされそのなさけなさがまた母性本能をくすぐるのか意外に女性に好かれていたりするのだがこれまた本人まったく気付いていないといったころなどが万城目作品らしく楽しめた。そんな笑いもあるがちょっとやるせない忍者ヒーロー物語を読むBGMに選んだのがDiana Krallの"Live in Paris"。週末の夜にピッタリの音だ。

  • 星⭐️7つ 大大大感動
    滅多に本を読まない私なのに、
    自宅に帰るなり、読みさくった。
    素敵な作品だった。
    万城目さん、ありがとう♪( ´▽`)

  • 忍びの国伊賀から放逐され、ニート忍者となった風太郎。悠々自適とは言わずとものんびりとした日常は奇妙な“ひょうたん”を手にしたことで一変する。因心居士からの様々な命懸けのミッション、高台院様やひさご様、芥下との出会い、残菊との因縁…蝉や常世、黒弓と共に闘うラスト150頁は息を飲む展開の連続に手に汗を握りながらあっという間に読み進めてしまった。最後はこれまで何事も成し遂げたことのなかった風太郎が最後に大きな「約束」を果たし達成感に包まれ終わる。個人的には悲しい最後だが、風太郎と同じような微かな満足感もあった。

  • 万城目さん大好き。
    出先で読むにはキツイ分厚さでも頑張りました。
    この世界観にどっぷり。
    ラスト切ない。でも納得できます。

  • おもしろかった。
    が、なにせ厚い。京極さんばりである。
    少々読むのに疲れた。さすがに一気読みはできず、
    ちょうど半分半分な感じで読むのに2日かかった。

    冒頭よりどうも死に際っぽい主人公の語りゆえ、
    そのようなラストになるんだろうなとは思いつつも、
    なんとかあの時は死ぬかと思ったといいつつ
    ひょうたんを商うような未来があるんじゃないか、と最後の最後まで期待してしまった。
    泣、泣。

    表題からなんとなく二本差しの浪人をイメージしていたので、主人公忍者なのに、ちょっとびっくり。
    よくみたら、表紙もそうだった。
    しかし、ふうたろう、でなくぷうたろう、なのが万城目節か。が、ひょうたんがしゃべったりとファンタジー部分もありつつも、結構いろいろ重く、総じてなんだか暗い。
    あーおもしろかった、と楽しく裏表紙を閉じるには少々人が死に過ぎた。

    風太郎はなんだか忍びの主人公にしては精彩を欠く。
    それなりの腕はあるんだが・・・・。
    やらんといったことも金や食い物に釣られてふらふらと
    でていったあげくにっちもさっちもいかなくなって、というような感じだ。
    しかも、祇園会にてあの場面でまさか逃げるを選択しようとするとは・・・。主人公のすることではない、と思いつつも、そーゆー主人公もアリなのかあ、とも思う。
    少々うじうじしてなんだか大丈夫なのかなあと思わせる部分が結局女に受けたのか?なんだかんだで、モテていたみたいだ。本人は全く気づいてなかったようだが・・・。

    ラストは本当に血みどろの戦いで、うわあ、な連続。
    血みどろは血みどろでも、祇園会の時はまだ、なんとなく明るさ(?)があったような気がするんだが、ラストはただただ痛々しい。

    そしてあの女の子が、プリンセストヨトミにつながってゆくのか、と思うが、あっちはなんか抜けトンネルかなんかから脱出したとゆー話ではなかったか?
    つながってるような、つながってないようなって感じなのかな?

    黒弓が生きていることを切に願う。

  • ▶︎2016/06/04-07/19
    ▶︎超長編何と言っても746ページに渡る。本の厚さ5㎝近く。1ページ800字程度とすると60万字。時間を見つけて読む方なので、①持ち歩くのが大変。②始めや終わりはページを開いているのが大変。③寝転んで読むには手が疲れてしまう。④顔の上に落としたら大変。
    ▶︎ハードカバーだが軽めの材質に好感を持つ。
    ▶︎平和な時代を前にした、大した使命感もなく技能も普通以下。こんなニート忍者が仲間と敵と師匠にもまれながら成長する哀しくも切ない物語。

  • 予備知識を持たずに読み始めたら、エグい描写もあったりしてシリアスな展開にびっくり。だって、あらすじにはニート忍者とあるし、タイトルは『とっぴんぱらり』だもの……。とはいえ、ひょうたんのもののけが出てきたり、若干のファンタジー要素があるあたりは万城目さんらしいです。長い話ですが黒弓はじめキャラがたっているし、大坂夏の陣に巻き込まれていく過程が面白く飽きることはありませんでしたが、最後が哀しい。こっから『プリンセス・トヨトミ』に繋がるのかと思うと感慨深いけど、非常にやるせない万城目版忍者ものでした。

  • 面白かったです、が、普通に面白かったのが残念。万城目本の面白さというと日常の中で起きる恐ろしく非日常なことを日常的に表現していくことによって、読み進むに従ってそれが”普通なんとちゃうの”的な錯覚を起こしていく面白さがツボなんですが。こちら舞台が非日常で豊家滅亡のくだりのニンジャ劇、そこでおこるなんかまさに今の時代の常識というかサイキーを持っているやたらと”普通”な男の話なので、いままでのものとは逆転型。ちゅうことで、単に個人的に今時の思想的なノリをもった忍者に違和感がありすぎてありすぎて中途半端なところで冷めてしまった。でもまぁ、おもろいことはおもろいです。ラストは私の好みではない。プリンセストヨトミをもっぺん読みたくなった。

  • 万城目学の時代もの。忍者のニート、風太郎のお話。時代小説でも万城目ワールドは変わらず、どんな世界でも描けるんだなぁと感心。始めは読みにくかったけど、中盤からは早い展開にどんどん読めてきた。どうしようものない風太郎のニートっぷりからラストに向けて怒涛の展開で切なくなってくる。始めは全く予想していなかった展開だけに悲しい終わり方は何とも言えない気持ちが残るが、そんな惹き込まれる展開にすごい小説だなと思った。

  • いつもの万城目節のつもりで読み始めたら、

    瓢箪観察日記の序盤から想像のつかない切ない運命のラスト…

    プリンセストヨトミのスピンオフ、になるのかしら。

  • 2016.05.風太郎は,伊賀から黒弓とともに京に出る.そして,ひょんなことから風太郎は瓢箪の因心居士と関わるようになる.そして,芥下が働くひょうたん屋の瓢六でも時々働くこととなる.ひさご様(豊臣秀頼)の京の見物に風太郎と黒弓と伊賀の忍び仲間の常世と出かけることになるが,残菊一味が突然襲ってくるが危ういところで回避.次に伊賀の蝉左右衛門と百市と風評を流すことになるが,その際にもまた風太郎と蝉は残菊らにからまれるも蝉の毒針で免れる.しかし,残菊は百から風太郎の居場所を聞き出し胸を大きく切られてしまう.その傷も概ね治ったところで,ねね様からひさご様に刀を渡してくれと頼まれ思わず承諾する.因心居士の人から見えなくなる術でひさご様のところへ蝉,黒弓とたどりつく.そこで,何とひさご様の赤子を連れて出ることになる.人に触れたため見えなくなる術は消え,ひさご様のもとにいた常世と蝉と赤子を連れ出す.やはり残菊ら追われ,激しい戦いとなるが相手は大勢であり,常世,蝉ともに討ち死にする.黒弓も見つかり爆発とともに見えなくなってしまう.風太郎は最後に取り囲まれるものの,一帯が大阪城の天守が燃えて出る煙幕で覆われる.以前もその強い肺のおかげで伊賀の柘植屋敷の火事からも逃げ延びた風太郎は,残菊を含む月次組全員を始末する.しかし,太腿を刀で突きぬかれ,右腕も切り取られた体で万事休すかと思ったところで因心居士の手土産の黒馬が現れ,風太郎と赤子を百市との約束の場所へと運び出す.風太郎はそこで力尽き,赤子を百市に託す.万城目学がこんな面白いスリリングかつ含みのある小説を書くとは思わなかった.

  • 読む前に気合いを入れた。

    読み始めると普通に忍者の話?と思ったが、瓢箪が出てきてから万城目ワールドに入ったと思う。
    あっという間に読了。
    ちょっと切なかった。

  • 落ちこぼれ忍者の風太郎
    伊賀を追われ、京都でふらふらしているうちに
    ひょんなことから、ひょうたんのモノノケに出会う

    やがて否応なしに豊臣と徳川の戦いに巻き込まれてゆく

    ラストがあまりにもせつなくてせつなくて。
    いつもの万城目ワールドとはひと味違って
    歴史の波に飲み込まれる風太郎や周りの人間たちが
    哀しい。

    ひょうたん屋になってほしかったなぁ

  • なんの予備知識もなく読み始めた小説。今まで読んできた作者の小説の軽やかさとあまりにトーンが違って(そういうやり取りもあるけどね)、最初は「え?え?」となったけれど、途中から本の分厚さもなんのそのでさくさくと読み進められたのは、やっぱり作者の力量なんだろうな。それにしてもあまりに切ない。争いってのはこういうことなんだろうけど。ひさご様に肩入れしたくなっちゃうね。

  • なんとなく作風が変わった気がしてならない。
    もちろん、ポップな会話のやり取りとか、マジックレアリスムな世界観とか、万城目ワールドはけんざいなのですが、描きたいものというか、描きたい層というか、そういうものが変化している感じ。
    芥下との瓢箪をめぐるやりとりなどは相変わらずひょうひょうとしているのだけれども。風太郎が築山から眺めた冬の陣の様子や、村の焼き討ちなど、戦場のリアルを描こうという気概が伝わってきた。忍者活劇、戦国時代なんて並ぶとワクワクするアドベンチャーかしら?なんて思って読みはじめたものの、風太郎と周りの人物の抱えているものの重さが読み進めるにしたがって、ずしんときた。
    ラストの百市との邂逅に救われるものの、あ、みんな死んじゃうんだっていうあっけなさがうむむと唸ってしまう。後半、展開が荒いものの、テンポがよいため、大阪夏の陣のあたりからは一気に読み通してしまうぐらい物語に引き込まれた。わーっと読み終わって、振り返るとアレって…と引っかかる程度の荒さ。
    これが、プリンセス・トヨトミにつながるんだろうなって思うのです。百市の淡い想いと、誰かの名を呼べた風太郎、その対比がほどよく、すっきりした読後感。

  • 辞書サイズになかなか手が出なかったが、面白かった。
    ラストは切ない。余韻が残る。

  •  この大たわけめが。まったくどうしようもない大馬鹿者だなわれは。やっとのことでたどり着いたそこでゲームオーバーかよ。残された者はどうなるんだよ。目から汗が流れ落ちて止まらぬわ。
     大坂びいきのストーリーテラー万城目学の面目躍如。手に取ったときは、こ、この厚さ、とたじろいだが、さすがの筆力で一気に読ませる。落ちこぼれ忍者風太郎が人のよさにつけこまれて次々に事件に巻き込まれてゆく。盟友黒弓は別として、一癖も二癖もある忍者仲間たち、蝉、百、常世、に翻弄され、手だれのかぶき者残菊にはつけねらわれ、はたまたひょうたんの精にいいように使われ、最後は密使となって大坂城へ潜入するはめに。凄惨な忍者の世界から足を洗ってひょうたん屋として暮してゆこう、とちらとでも考えたかどうか。叫ぶ芥下の声を背に大坂へ向かう風太郎。どうなるんだろうとハラハラしながら読み進む読者を納得させる結末を考えるのは難しい。ここで主人公が死んでしまうわけがないよな、最後はめでたしめでたしで終わるんだよな、そのはずなのに...。芥下が不憫でならぬ。いかん、また目から汗が。

  • ぶ厚さに怯んで読めずにいた本をやっと読破!
    終始ひょうたんなストーリー。笑。
    万城目学らしく、時代モノであってもファンタジック。
    そして、らしくないでしょ(>ェ<;!?というほどに血なまぐさい…。
    歴史の裏チャンネルはもしかしてこうだったのかも??というワクワクがある。
    それにしても最後は。。
    こんなラスト、納得できないよ(T_T)!

  • 著者二年ぶりのスペクタクル長編!

    天下は豊臣から徳川へ――伊賀を追い出された“ニート忍者"風太郎の運命は、ひょうたんのみぞ知る? 万城目ワールド全開の大長編
    第150回直木賞候補
    2014年本屋大賞ノミネート作品

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