- Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163878706
感想・レビュー・書評
-
自分の意見を外に出さない人こそ、ひと度感情が爆発すると凄い。
家に帰ってきたらテーブルの上に花束とケーキが置いてあり、同棲中の彼女に結婚してって言われたら確かにびっくりする。
あと親子ってやっぱ似るんだなーと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
同棲したらこんな感じになるのかなと自分と重ねて読めた。
タイトルにもあるように「自然に、もっとスムーズに」何事もできることが重要なのかな -
うわあ、これリアルすぎて戦慄するわ…
すれ違う同棲カップルの話なんだけど、なんというか身に覚えがありすぎて他人事に思えない…
相手のことが大好きだから、相手のために何かしてあげたいって思って自分がされたらうれしいことをしてあげるんだけど、そもそも価値観が違うからそれは相手にとってうれしいことではなくて結局空回り、とか、いろいろ一人で考えすぎたあまり突っ走ってしまって相手をビビらせる、とか、ものすごく共感してしまうんだけど、同時に客観的に見ると非常に痛々しいですね。
ラストのあたり、主人公と読者の温度差にゾッとする。両親の態度が正常だって客観的に見ればわかるのに、恋愛中の主人公はわからない。
恋愛至上主義は結局幸せになんてなれないというのか!ただ好きなひとに愛されたいだけなのに、なんでこんなことになっちゃうんだろうね。 -
同棲三年目。小林奈世と、田畑弦。どうにも価値観がすれちがうカップルの、ゆらぎ。
自分の中の、自己嫌悪であまり直視したくない部分を見つけてしまうから、綿矢りさの小説を読むと厭な感じと親しみとで煩悶してしまう。特に娘的な甘えの部分とか。漠然とした不安とか。
うう…溶けて消えて何も考えずに済むようになりたいです……。 -
同棲から結婚へ進むか否か。自立してない恋愛の延長線上に結婚を夢見て同棲始めると痛い目みるのを痛感させるリアルな内容。何事も経験だと。若さ故の行動力は今だけかもしれないけど相手を想う気持ちは忘れたくないなと思わせる一冊。
-
表題作よりも、その後を描いた「自然に、とてもスムーズに」が素晴らしかった。しかし、綿矢りささんはイタい女子を描くのがほんとにうまい。個人的最高傑作「亜美ちゃんは美人」を超える小説待望します。
-
心情の描写の例えの言葉選びが独特でさすがだなぁと思う
奈世が実家に帰って3ヶ月もしてからゆずるが迎えにきた時に 彼女が「いまならきれいに別れられるかもしれない」と心で思っていたのにまた一緒になるかな…
ご両親の言ってることの方が分かる気がするが、若い時はあっちこっち揺れるのも理解できる