しょうがの味は熱い

著者 :
  • 文藝春秋
3.22
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感想 : 247
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163878706

感想・レビュー・書評

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  • 自分の意見を外に出さない人こそ、ひと度感情が爆発すると凄い。
    家に帰ってきたらテーブルの上に花束とケーキが置いてあり、同棲中の彼女に結婚してって言われたら確かにびっくりする。

    あと親子ってやっぱ似るんだなーと思った。

  • 同棲したらこんな感じになるのかなと自分と重ねて読めた。
    タイトルにもあるように「自然に、もっとスムーズに」何事もできることが重要なのかな

  • 男女の見解の相違についてはわかりやすいし
    そういう状況・年代での恋愛あるあるとしてはすんなり読めた。
    けど、うーん、そんなうまいこといくものかなあ。

    芥川賞の時、金原ひとみの世界の狂気に比べ綿矢りさはまっとう、
    という印象を個人的に持って、あまり追いかけてこなかったけど、
    「ひらいて」といいこの本といい、綿矢りさ作品の
    「いたって日常的な生活の中での出口のない思い込み」の方が
    怖いと思ってきた。最近。

    凄いとは思うけど怖いので☆3つ。

  • うわあ、これリアルすぎて戦慄するわ…
    すれ違う同棲カップルの話なんだけど、なんというか身に覚えがありすぎて他人事に思えない…

    相手のことが大好きだから、相手のために何かしてあげたいって思って自分がされたらうれしいことをしてあげるんだけど、そもそも価値観が違うからそれは相手にとってうれしいことではなくて結局空回り、とか、いろいろ一人で考えすぎたあまり突っ走ってしまって相手をビビらせる、とか、ものすごく共感してしまうんだけど、同時に客観的に見ると非常に痛々しいですね。

    ラストのあたり、主人公と読者の温度差にゾッとする。両親の態度が正常だって客観的に見ればわかるのに、恋愛中の主人公はわからない。
    恋愛至上主義は結局幸せになんてなれないというのか!ただ好きなひとに愛されたいだけなのに、なんでこんなことになっちゃうんだろうね。

  • 同棲三年目。小林奈世と、田畑弦。どうにも価値観がすれちがうカップルの、ゆらぎ。

    自分の中の、自己嫌悪であまり直視したくない部分を見つけてしまうから、綿矢りさの小説を読むと厭な感じと親しみとで煩悶してしまう。特に娘的な甘えの部分とか。漠然とした不安とか。
    うう…溶けて消えて何も考えずに済むようになりたいです……。

  • 同棲中の、結婚したくて仕方がない女と、したくない男の話。

    そう書くとすごく陳腐に聞こえますが、この話はすごく的を射ている二人を描ききっている気がします。

    僕はどうしても男視点で読んでしまいますが、付き合っているのに、彼女を置いてひとりで南国に行って自分と向き合ってしまう男を笑えるようで笑えなかったです。

    どこまでも俺様中心で夢見がちなのが男(という風に女の子は見ているなぁ)なのかもと、自分を省みられました。

    綿矢りささんは、すっかり女性からの冷静(冷ややか)な視点で、かつ赤裸裸な物語を書く作家になったなと思います。今後も注目していきたい作家さんです。

  • 同棲から結婚へ進むか否か。自立してない恋愛の延長線上に結婚を夢見て同棲始めると痛い目みるのを痛感させるリアルな内容。何事も経験だと。若さ故の行動力は今だけかもしれないけど相手を想う気持ちは忘れたくないなと思わせる一冊。

  • 表題作よりも、その後を描いた「自然に、とてもスムーズに」が素晴らしかった。しかし、綿矢りささんはイタい女子を描くのがほんとにうまい。個人的最高傑作「亜美ちゃんは美人」を超える小説待望します。

  • 心情の描写の例えの言葉選びが独特でさすがだなぁと思う

    奈世が実家に帰って3ヶ月もしてからゆずるが迎えにきた時に 彼女が「いまならきれいに別れられるかもしれない」と心で思っていたのにまた一緒になるかな…

    ご両親の言ってることの方が分かる気がするが、若い時はあっちこっち揺れるのも理解できる

  • 恋人から夫婦になるってどういうこと?について。

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著者プロフィール

小説家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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