植村直己・夢の軌跡

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163900094

作品紹介・あらすじ

南極大陸単独横断の夢半ばにして、マッキンリーの氷雪に植村直己が消えて30年―。日本人初のエベレスト登頂、犬橇による北極圏1万2千キロ走破、北極点単独行とグリーンランド縦断。数々の偉業を達成してきた植村直己とは、どのような人間だったのだろう。目次(抜粋)「単独行」「冒険家の食欲」「先住民に学ぶ」「現地から届いた手紙」「エスキモー犬」「公子さんのこと」「南極の夢」目次からわかるように、本書は時系列に植村の生涯を追うのではなく、彼を語るうえで欠かせないキーワードで人生を多面的に切り取り、稀代の冒険家の光と影の部分を鮮やかに浮かび上がらせている。16年間、植村の活動を支え、夢を共に追い続けてきた著者にしか書けない、知られざるエピソードが満載。ウェブナショジオの人気連載を、単行本化にあたり大幅に改稿しました。植村に憧れた人も、植村を知らない世代も、間違いなく楽しめる「植村」伝・決定版です。

感想・レビュー・書評

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  • 同じ人間でこんなタフな人がいるんだなあ。
    自分には絶対に無理だ…
    犬橇での単独行、この本にもある程度大変さは書かれているが、実際には体力、精神力のほかにも知恵、経験、工夫など本当に色々な能力が求められるんだろうと思う。

  • 夢に生き、夢を与え、夢に死んだ幸福な男

    人は自分にないものに憧れる。登山、スポーツなどアウトドア活動に無縁だからか、登山・冒険などの本が大好きである。小説、ノンフィクションなど面白かった本は数多いが
    、ダントツに面白かったのは植村直己の冒険記である。「青春を山に賭けて」「エベレストを超えて」「極北に駆ける」「北極点グリーランド単独行」「北極圏一万二千キロ」。植村の冒険記5部作はむさぼるように読んだ。
    「北極圏一万二千キロ」など無人の氷原での壮大な犬ゾリ冒険記。犬が逃げてしまって真っ暗な氷原にたった独り取り残された孤独、犬ゾリが犬もろとも氷海に落ちた恐怖、白熊に襲われて危機一髪など、本を読みながら植村直己と一緒に冒険しているような気分でホッとしたり不安になったり喜んだり、それでいてこの長い旅が終わってほしくない本もできるだけ長く読んでいたい終わりたくない。そんな至福の読書体験はそれ以外の読書で味わったことがないものだった。
    その植村が北米マッキンリーで亡くなるまで十数年にわたって親交のあった著者が、植村の評伝ではなく見事に彼の肖像を描いた1冊。著者や妻に宛てた手紙など彼の著作だけではわからなかった彼の魅力を再発見。著者にありがとう!

  • 再度すごさがわかりました。

  • 「夢は一つぐらい残しておいてもいいんだ」という植村直己の言葉が出てきます。
    これは、残しておくのは諦めでなくて、いつまでも夢を追いかけていく、という意味なんだろうなと思います。

    人生は何歳でも勉強というけれど、植村直己にとっては何歳でも冒険・挑戦だったのでしょう。その考えから出た言葉だと思います。

  • 【没後三十年―不世出の冒険家がたどった夢の軌跡】日本人初のエベレスト登頂、五大陸最高峰制覇、北極点単独行。数々の偉業を達成した植村の生涯を、元編集者が様々な角度から描く。

  • 没後30年に出た、エッセイ。

  • 植村直己の夢をともに追い続けた元文藝春秋の担当者による著。冒険家としての植村の生き方や人間としての実像を立体的に描いている。植村直己について知識のない人も本書はいい入門書になるであろう。また、本書の中で紹介されている植村自身による書物などを併読すれば、この日本いや世界を代表する冒険家についてより深く学べるだろう。

  • 当時のことを思い出します。残念だったけど、らしい最期だと思います。

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著者プロフィール

1938年新潟県生まれ。慶應大学文学部卒業後、文藝春秋に入社。「文學界」編集長、同社取締役を経て、東海大学教授、京都造形芸術大学教授を歴任。『須賀敦子を読む』で読売文学賞を受賞。著書、編著多数。

「2019年 『大岡昇平の時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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