無縁旅人

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著者 : 香納諒一
  • 文藝春秋 (2014年3月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163900384

無縁旅人の感想・レビュー・書評

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  • 捜査一課シリーズ2作目。
    16歳の少女が遺体で発見された。
    彼女が発見されたのは、ネットで知り合ったさほど親しくもない男の部屋だった。
    部屋主は少女から逃げるように部屋を出て、着替えを取りに戻る以外は部屋に近づいてもいなかったという。
    大河内刑事たちは、施設を逃げ出してからの少女の足取りを追う。

    「ネット難民」。
    この言葉を初めて聞いたのはどれくらい前だろう。
    帰る場所もなく、頼れる人もいない。
    億をこえる人間が日本には住んでいるのに、舞子はひとりぼっちだった。
    だからこそ、細い糸のようにか細く頼りないものにでもすがりつこうとした。
    弱さと強さ。
    孤独な魂は強く生きようとしていた・・・。
    ただ、寄る辺ない少女は優しくあたたかいものを身近に感じていたかった。
    人は誰でも自分が大切だ。
    傷つけられまいと、自分自身を守ろうとする。
    やがて自分よりも大切な存在が出来ることもある。
    そんな存在に出会えることはきっと幸せなことなのだろう。
    どこまでいっても、自分だけが大事で、自分を傷つける者は許せなくて、悪いのはいつも自分ではない他の誰か。
    自分の思い通りにならなければ満足しない。
    周囲のすべてが、自分が思い描くように動かなければ気がすまない。
    なんて可哀想な人なんだろう。
    本当の幸せに気づくこともなく、一生を終えていくなんて哀れだ。

    たった16年で終わってしまった少女の人生。
    彼女は何のために生まれ、何のために生きてきたのか。
    唯一の光だった者は無情にも命を落とし、少女自身も理不尽に命を奪われていた。
    痛いほどに哀しい人たちが織りなす物語。
    社会に切り捨てられた人たちの物語である。

  • 細かなエピソードが印象に残る。
    この地味な人間臭さは、格好良いハードボイルドより沁みる。
    http://blogs.yahoo.co.jp/rrqnn187/13738510.html

  • なんとも....無縁というか無音というか。派手さは無いのにズシンと重い。女性の扱い気になるけど、これって絶対的真実かもw

  • 3月-1。3.5点。
    贄の夜会の刑事、再び。ていうかシリーズだったのか。
    メンバーが同じだけで、関連は無い。
    ネットカフェ難民の少女が、ある男の部屋で変死。
    男は部屋を貸しただけという。
    寂しい話。最後に話が二転三転、結構面白い。
    重いテーマの話。

  • 16歳の少女はなぜ死んだのか?
    家族や地域の絆を失った無縁社会で若者たちが抱える孤独と痛みを描く警察小説

  • 悲しい話。
    面白かったです。

  • 【家族や地域の絆を失った無縁社会に警鐘を鳴らす問題作】養護施設から逃げ出した十六歳の少女・舞子は、なぜ死なねばならなかったのか? 若者たちが抱える孤独と痛みを描く警察小説の白眉。

  • 「贄の夜会」の大河内刑事が再登場。とは言うものの、ほとんど前作に触れることはなく、充分、単独で読める。むしろ、続編として期待して読むと肩透かしを喰らうかも。
    今作は前作のようなサイコ感やハードボイルド感はほとんどないが、ネットカフェ難民の実態を絡め、骨太な社会派ミステリとして興味深く読めた。事件の初端は至って地味だけれど、スルスルとページを捲らせる文章力はさすが。最後の二転三転も、本当の真相を知りたくて、捲る手が止まらなかった。ハードボイルド感たっぷりの警察小説も良いけど、こういうのも好き。

  • 無縁社会という最近の言葉。旅人というずっと前からある言葉をタイトルにかけ合せた。前半の読み応えに比べ、後半の展開がもたついたので☆は3つ。

  •  贄の夜会と比べてはいけない。

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無縁旅人の作品紹介

家族や地域の絆を失った無縁社会に警鐘を鳴らす問題作養護施設から逃げ出した十六歳の少女・舞子は、なぜ死なねばならなかったのか? 若者たちが抱える孤独と痛みを描く警察小説の白眉。

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