沢村さん家のこんな毎日 平均年令60歳

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 647
感想 : 60
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  • Amazon.co.jp ・本 (141ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163900728

作品紹介・あらすじ

スポーツジムや図書館に通ったり、レンタルDVDで昔の映画を観たりと、定年後ライフを満喫中の70歳のお父さん。 陽気で友だちが多く、お父さんには内緒で高級ランチを食べに行ったりもしている69歳のお母さん。 未婚で彼氏なし、実家でお母さんのおいしいごはんを食べて平和に暮らしてはいるけれど、将来への不安も頭をかすめる40歳のベテランOL、ヒトミさん。 そんな平均年令60歳の沢村さん一家が、和菓子を食べながらおしゃべりしたり、テレビを見ながら団らんしたり、たまには些細なことでケンカになったり……。 あるときは親と子の、あるときは長年連れ添った夫婦の視線で、お互いを思い合う気持ちを描き、“「あるある」と共感して笑いながら思わずホロリとくる”と幅広い世代に大好評、『週刊文春』の人気連載が単行本化。描き下ろしマンガ「沢村さん一族の長い一日」や「沢村さん家の間取り図」も収録。

感想・レビュー・書評

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  • 平均年令60歳の家族・沢村さん家の日常が描かれている。父・四郎さん(70)、母・典江さん(69)、娘・ヒトミさん(40)の三人家族の穏やかな生活がのんびりしていて、とても心地よい。以前、文庫版で読んだはずだが、すっかり忘れていて、新鮮な気持ちで読めた。

    • moboyokohamaさん
      私たち夫婦とほぼ同じ状況の話だ。
      読んでみたいです。
      私たち夫婦とほぼ同じ状況の話だ。
      読んでみたいです。
      2023/09/22
    • 借買無 乱読さん
      益田ミリ作品は、面白いものが多いですよ。ぜひ、手に取ってみてください。
      益田ミリ作品は、面白いものが多いですよ。ぜひ、手に取ってみてください。
      2023/09/22
  • 大人になってしまったわたし。職場をぐるーっと見まわしてみても、もはや、なんてゆーか、男の人たちが風景に見える。って、むこうはむこうで思ってるのかもね

  • すーちゃんとは違い心落ち着けて読めました。
    年代と環境が違うからかしらん。
    でも憧れる親子関係だなぁ。うらやましい。

  • 平均年齢60歳の沢村さん家。お父さん、お母さん、独身の娘ヒトミさんの日常です。本当に日常なので、大きな何かが起こるわけでもなくゆる~く過ぎていくのですが、いい家族だと思います。

    時々ちょっぴりイヤミを娘に言う母ですが、とても優しいお母さん。プリンのくだりが好きです。

  • (わ~、なんて大きな銀杏の木!)

    ハラハラと鮮やかに舞う黄金色の葉にうっとりしながら
    太い幹を見やると、
    元々、二本だった樹がくっついてこの様な巨木になりました、と言う説明書きが。

    (なるほど。なんだか家族みたいだな^^♪)

    平均年齢60歳の沢村さん家は、共に過ごしてきた3人の時間を合わせれば180年。
    この銀杏の樹と同年齢くらいなのかな…(なんて。)

    途方もない時を経て
    家族というひとつの樹に
    いつの間にか変化してた。

    毎日同じ景色を眺め、
    移ろう季節に翻弄されはするが、
    さして大きな変化があるわけじゃない。

    それでも、この樹の下は大変居心地が良い。
    沢村さん家の毎日をほのぼの眺めていた時と感覚が似ていた様な気がしたのだ。

  • だいたいにおいて共感の嵐なのだけれど、特に、40代に入ってひざ上丈のスカートやノースリーブとお別れしたというセリフに激しく共感。私は40代に入ってしばらく経つけれど、ここ数年ノースリーブ(二の腕を出すこと)に対する抵抗感がどんどん強くなってきていて、今年ちょうど「お別れだわ…」と思っていたところ。私だけじゃないと思うとなんとなく心強くて、ありがたかった。

  • 図書館本。
    意外な棚で発見。
    367 家族問題

    70歳のお父さん
    69歳のお母さん
    40歳のヒトミさん

    結婚前に、父と母と3人で過ごした数年間を思い出した。
    安定の好き加減

    p35
    家族で回転ずし屋さんに行くと、お父さんが必ず「若い頃ならもっと食べられた」って毎回言うのが悲しい。
    それに対してお友だちが
    *「うん、わかるわかるよ 40になっても娘は娘の気持ちだもん」

    p38
    お母さんとスカイツリーに行ってお茶したり写真撮ったりして楽しんだ後
    *ヒトミさんは、ふと思ったんです。
    「あの頃はお母さんも元気だったな」って、今日のことを思い出す日がくるんだろうか

    p45
    9月の暑い日差しの中、お昼ごはんを食べに外出した際、ヒジまであるUV用手袋を買ったと話し合う。
    *なんかさ、ああいうのって人生を軽く見てる気がしてたわけ。家から駅までの間だって自分の人生なのにおかしな恰好でウロウロしたくないってゆーか。なのに今は移動中を人生にカウントしてない。
    あの長い手袋こそが若者との境界線なんじゃない?

    p53
    ラジオ体操を覚えてないという両親の会話から、ヒトミさんが子どもの頃の話になる。
    *今はこうやって大人同士で話してるけど、この人たちって、「子供」の頃のわたしを知ってるんだよなあ

    p55
    お母さんがヒトミさんの結婚を心配しつつも
    *結婚してほしいと思う気持ちの中にほんのちょっとある、今のままの3人暮らしでいたいような気持ち

    と思ってダメダメと思うところ。
    すごくわかる。私も3人で楽しいなと思っていた。両親もそうだったのでは。

    p59
    衣替えでお母さんの亡くなったお母さんのセーターを見つけて
    *典江さんはちょっと言ってみたくなりました。
    「お母さん」
    なつかしいその響き。
    使えなくなってしまったことば

    p77
    遺影を撮影してほしいとお父さんがお母さんに頼む。デジカメの使い方がわからないから使い捨てカメラを買いに行こうとお母さんが言うのに
    *使い捨てで遺影か…
    と思っているのにかぶせてお母さんが「トイレットペーパーも特売になっているのよ。ついでに買いに行こ」と言うのを聞いて複雑なところ 

    p117
    お父さんが見知らぬ子どもに「じーじ」と呼ばれた時、お父さんが
    *ふいに、亡くなったお父さんとお母さんを思い出しました。
    なぜなのでしょう、なぜなんですか、四朗さん?
    あなたたちの息子も「じーじ」と呼ばれるようになりましたよ
    そんな話を一緒にしたくなったのかもしれませんね

  • 沢村さん家のお父さんのファンになりました。
    スポーツクラブの靴下の件は思わずプッてなりました。

  • お父さんがジムで頑張るのも、
    お母さんが友達とのランチが5000円なのを黙っているのも、娘が母親に肩をもんでもらうのも、
    家族で、クイズ番組見て、答えているのも本当に微笑ましい。
    これでいいのにって思うのに、
    朝活っていっても続かなかったり、共感持てます。

  • やっぱり、益々ミリさん、時々読みたくなる。

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著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。イラストレーター。主な著書に『欲しいものはなんですか?』『みちこさん英語をやりなおす』『そう書いてあった』『今日の人生』『しあわせしりとり』『すーちゃん』シリーズ、『マリコ、うまくいくよ』『僕の姉ちゃん』シリーズ、『スナック キズツキ』『ツユクサナツコの一生』『ヒトミさんの恋』『ランチの時間』等がある。

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