関所破り定次郎目籠のお練り 八州廻り桑山十兵衛

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著者 : 佐藤雅美
  • 文藝春秋 (2014年9月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163901299

関所破り定次郎目籠のお練り 八州廻り桑山十兵衛の感想・レビュー・書評

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  • 桑十とは私が考えたシリーズ名だが,問題は,この表紙。やっぱり中一弥だった…逢坂剛のお父さん~新田ノ定次郎は道案内の幸平を殺して大戸の関を破り信州に逃れた。八週廻りの身内が殺された訳で,桑山十蔵以外が上州に赴いた。十蔵は保土ヶ谷で同じような道案内の角太郎が殺されて探索に当たる。犯人は河童の六蔵という雲助で泳ぎが達者だ。小田原の久八に匿われて,十蔵とは擦れ違いに江戸に出て人宿に身を隠した。玉村で大水の朝,鉄砲で百姓を撃ったのは力蔵だという万太郎の訴えがあったが,定次郎の子分の万次郎が鉄砲の始末に困って,預けていったものを名主の放蕩次男が持ち出したものだった。定次郎の子分で信州での出入りで死んだ庄蔵の遺した金を茂原に届けるために,同じ子分の清太郎がやってくると,庄蔵の実家の跡取りをどうするかで揉めている。押し込みにあって当主が殺され,その倅の倅を跡取りにしようと云うのだが,親戚の息子が庄蔵の女房の婿として後見するというのだ。籠訴に及んで取り上げられ,十蔵が来てみると,押し込みは庄蔵と対立していた顔役の相撲政五郎が絡んでおり,親戚の吉右衛門もグルであった。相撲政は清太郎に殺されたが,相撲政は同じ定次郎の子分の大胡の助五郎の知り合いで,身を隠そうとしてやって来て,殺されたと聴き,大網の半七の処で羽振りの良い長柄郡山根村の又蔵が70両ほど金を蓄えているのを聞きつけ,押し込んで奪い,銚子方面に逃れようとして,又蔵に愛想を尽かして付いてきた女房に大声を出されて,横芝で捕まった。夷隅郡の郷士出身の十蔵の妻・登勢が実家で男子を産むのに立ち会えた。野尻で変事が起こっているのを聞いた十蔵が向かうと,河童の六蔵が尋ねの惣右衛門を助けて尋ねになっている甥が死んでいる事を突き止めて礼金を貰えるはずなのに,検死に十蔵が来ると聞いて逃げ出した。上州玉村では殺されて道案内の幸平の甥・音吉が,定次郎の娘の居る鍛冶屋を見張っていたが,道楽息子に孕まされたみちが利根川に身を投げようとしているのを救い,思わず自分が父親になると云ってしまった。本当はみちの父である定次郎を殺してやろうとしていたが,祝言の日に定次郎が現れ,挨拶を為した後,誤って幸平を殺す原因を作った博打打ちの政吉の賭場で,道楽者と胴元を殺して,十蔵と立ち合い,いなされて縛に付いた。定次郎の昔の女が役人に鼻薬を効かせて,縮緬の衣と褞袍二枚を着込んで,銭をばらまきながら江戸に入ったのを見た六蔵は,いずれ自分も同じ道を歩きたいと思い始めた。江戸で別の人宿に潜り込んだ六蔵は,大名行列を見物に来て軽い卒中を起こした名主を平塚の先に送る手伝いを引き受けたが,名主は金を持っておらず,雲助相手に黄金を貯めた小前百姓が300両の結納で迎えようとした花嫁に村人が嫌がらせを仕掛けたと,咄嗟に花嫁を救ったのだが,花婿とは知り合いであったために捕縛された。希望は,定次郎と同じようにお練りで江戸入りすることだが,当てが外れて唐丸籠で護送された~複雑なストーリーで,時間にして半年。茂原や本納,大網,東金,横芝が出てきて吃驚! 銭の吹き立てをしようと嘘を吐いた又蔵は山根という場所だが,それが毎日のように通っている場所。野尻というのは銚子の北西で利根川沿い。玉村というのは群馬南部の小さな町,今はネ!

  • ブログに掲載しました。
    http://boketen.seesaa.net/article/412918800.html
    『八州廻り桑山十兵衛』シリーズ第9作。
    奇妙な表題は、関所破りの大罪を犯して逮捕された上州の大悪党者・定次郎が、役人に賄賂をつかませて、目籠(めかご=犯罪者の護送用の竹製のカゴ)の中で華美な格好をしてカネをまくなど、まるで練り歩くようにして江戸入りしたという意味。
    八州廻りは行く先々で「道案内」とよばれる手先を使っていた。江戸でいえば岡っ引きにあたるもので、往々にして土地のヤクザや鼻つまみなど、裏社会にも通じている者が二足のワラジをはく形で御用をつとめた。
    この道案内が、上州(群馬)と相州(神奈川)で相次いで殺される。道案内の殺害は、お上の威光を傷つける行為だから、決してほうっておけない。
    ふたつの事件はなんの関係もなく、たまたま同じ時期に発生した。十兵衛たち八州廻りは、事件の解決のために、上州に相州にと歩き回る…という一席。それにしても当時の人たちは馬も使わず、いやになるような距離をひたすら歩くものだなあと感嘆するしかない。

  • 桑山さんの格好良さが控えめですね。

  • 2014年9月刊。9巻め。8章構成。今回の十兵衛さんは、まるでスーパーマンのようでした。そのめざましい活躍に驚いてしまいます。

  • 【二つの関所破り。十兵衛いかに始末をつける】河童の六兵衛と、博打打ちの定次郎。矢倉沢と大戸。二人の関所破りを追いかけて、十兵衛が掴んだ尻尾の正体とは…。シリーズ第9弾。

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関所破り定次郎目籠のお練り 八州廻り桑山十兵衛はこんな本です

関所破り定次郎目籠のお練り 八州廻り桑山十兵衛の作品紹介

相州と上州、それぞれの関所破り。十兵衛いかに始末をつける保土ヶ谷の道案内角太郎を殺した河童の六こと六蔵を追って関東取締出役の桑山十兵衛は、河童の六の出身である相州の松田惣領まで、足を延ばす道すがら、溝口にて鐘撞き講で金を集める破れ坊主を懲らしめる。だが、肝心の河童の六はとりにがし、保土ヶ谷の一件は、わからずじまいとなって江戸へと戻ってきた。江戸へ戻った十兵衛を待っていたのは、日光例幣使街道の上州玉村宿のそばにある竹田村で、朝早くに川向こうの穂波村から、鉄砲の玉が飛んできたという訴えだった。時を同じくして、玉村では道案内が殺され、その下手人である侠客定次郎は子分を連れてそのまま姿を消したという。鉄砲をきっかけに、穂波村に立ち寄った定次郎一味の足跡を見つけられると考えた十兵衛は、玉村の道案内の後任を決める必要もあり、今度は上州へと向かう。破れかぶれになり、関所破りで、せめて名を上げようとする侠客定次郎一味。そして、河童の六は、いずこへ流れたのか。それぞれの関所破りは、思わぬ方向へと展開をみせる……。十兵衛は、首尾よく彼らを捕えることができるのか。人の欲を見つめて、関八州を経巡る十兵衛がつける、侠客たちへの意外にな始末とは。ご存じ、人気時代小説・八州廻り桑山十兵衛シリーズ待望の第九巻。

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