- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163901459
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
短編小説,6編
どの短編も,心に傷を抱えた人が奇跡のような出会や人の優しさに触れて,癒されていく物語.あるいは,不思議な力に守られているような,希望を実現していく物語.珠玉の短編集. -
2015/5/13
-
よくある青少年の闇がグサグサくるけれども、トンネルをこえた光に触れると、その闇が愛おしく感じる。
-
日常に紛れ込んできた不思議な事件の真相には、それぞれの人の事情が実は潜んでいた。その「事情」をバイアスに、不器用だったり純情だったりする人々のあいだの絆を描いた短編集です。
どの短編にも、細やかに優しい作者の目線がいきわたっていて、しみじみとあたたかい心地にさせてくれます。中には悲壮な事件もあるのですが、それでも、打ち克つ人と人の愛情、親愛が、とても真摯に描かれていて、ほっとさせてくれます。
勿論世の中は厳しいことも、うまくいかないことも多くあります。けれど、それだけでなく、どんな「事情」があろうとも、きっとどこかに救いは、幸福は、あってくれるのだと、そう思わせてくれるようでした。そんな、とてもとても、やさしい物語たちだと思えたのでした。 -
どれもいい人ばかりが出てくる、ふわふわした話、という印象でした。表題作の「トオリヌケキンシ」は、後半の展開が唐突な気がしました。
-
短編6つ。「座敷童と兎と亀と」が好き。
あぁ、読んでて気付かなかったけど、なんか医学的なテーマがあったのね。場面緘黙症、共感覚、人格変化、相貌失認、半側空間無視、明晰夢。 -
6つのお話が最後に少しだけ交差する連作短編集です。
どのお話も心にじんわりふんわり優しく効きます。
主人公たちが抱える悲しみや生き辛さはそれぞれで
どれも胸に迫るものがあるのだけれど、
誰か一人でも本気で寄り添ってくれる人がいたら
人はがんばって生きていける!
読み終わった後、
明日から、あたがんばるぞ~って思えました^^
やっぱ加納さんの小説好きだ~♪ -
派手な話じゃない。むしろ地味。
だけど、私が好きなのはこんな空気なんだなーと、改めて実感。
装丁から受ける印象と、読後の印象が見事に一致。
秋の夜更けに一気に読みました。
幸せな時間をありがとう。