アンブラッセ

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 79
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163901909

作品紹介・あらすじ

アンブラッセという言葉を教えてくれたのは、相沢さんだった。フランス語で「抱擁する」という、その意味も――。(めぐりあいて)誰もいない家に入って、花を替えテープレコーダーのスウィッチを入れてくる、それだけのこと。小百合が依頼された不可思議な仕事はいったい誰のため?(「家族の風景」)たわむれに田舎に向かう幸一が出会ったひとりの行商。見たい夢を見せてくれるという男の誘いに思わず乗った彼の脳裏に現れたのは……。(「夢売り」)名手・阿刀田高が紡ぐ、妖しくも優しい十篇の物語。大人の渇きを潤す、傑作短篇集。装画:agoera

感想・レビュー・書評

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  • まさに阿刀田さんという文章に夢中で読み進めた。
    内容は、昔ほど「日常の隣りの落とし穴」的な雰囲気は
    薄いのだけれど、懐かしい雰囲気が好き。
    もっとも、1作だけ全然雰囲気の違う作品があって
    かなり意外。

  • 新年の読み始めは必ず小川洋子作品と決めているので、本作は2019年2冊目の読了本になります。

    阿刀田高作品は数冊読んでいますが、あまり好みのテーマでも文体でもないのに定期的に手に取ってしまうのは、やっぱり亡父の影響なんだろうなァ。

    とはいえ既読作品はエッセイがほとんどなので、改めて今回の短編集を読んで改めて思ったのは、

    モノローグの付け方が郷愁を誘うなァ(棒線で独白部分を挟む)

    って感じでしょうか(浅薄)。
    なんだろうな、受ける印象っていうか読み応えが硬いんだよなァ。男性特有の表現?みたいなものを、私がまだ上手く味わえないだけかもしれん。まだまだ精進が足りませぬ…。

    昨年はここ10年間でワーストの読了冊数だったので、今年は話題の本・面白い本・興味のないジャンル・古典・洋書・壁本、テーマを問わず出会える年にしたいな。

    だって!
    職場から歩いて5分のところに、図書館できちゃったもんねー!!


    【内容まとめ:以下転載】

    アンブラッセという言葉を教えてくれたのは、相沢さんだった。フランス語で「抱擁する」という、その意味も――。(めぐりあいて)

    誰もいない家に入って、花を替えテープレコーダーのスウィッチを入れてくる、それだけのこと。小百合が依頼された不可思議な仕事はいったい誰のため?(「家族の風景」)

    たわむれに田舎に向かう幸一が出会ったひとりの行商。見たい夢を見せてくれるという男の誘いに思わず乗った彼の脳裏に現れたのは……。(「夢売り」)

    名手・阿刀田高が紡ぐ、妖しくも優しい十篇の物語。大人の渇きを潤す、傑作短篇集。

  • アンブラッセという言葉を教えてくれたのは、相沢さんだった。
    フランス語で「抱擁する」という、その意味も――。(めぐりあいて)
    誰もいない家に入って、花を替えテープレコーダーのスウィッチを入れてくる、それだけのこと。
    小百合が依頼された不可思議な仕事はいったい誰のため?(「家族の風景」)
    たわむれに田舎に向かう幸一が出会ったひとりの行商。
    見たい夢を見せてくれるという男の誘いに思わず乗った彼の脳裏に現れたのは……。(「夢売り」)
    (アマゾンより引用)

    ダメだ…
    この作家さんと相性悪い…

  • 10編の短編で構成されている。どの作品も静かに時間が流れている。冒頭の「家族の風景」、5編目の「ローマに行こう」には、魅かれるなにかを感じた。凄く印象に残る本ではないけれど、この本の発する雰囲気に親しみを感じる歳になったかなと、自分で納得してしまう。

  • 短編集。夢。どれも素敵だ。

  • 分かったような分からないような、まるで夢だったかのような読後感。ああ、阿刀田さんを読んでる!と実感。
     この短編集の話の半分は、もしかしたら私の解釈とは違っているのかもしれませんが、読者の想像に委ねるという読書の醍醐味を味わわせてもらっていると思えば、それでいいという気がしています^^ いつも何かしら不思議と不可解を残してくれる作風は今も変わっていないと安心しました。
     『赤い月の夜に』は、これから月夜の影が気になりそうで怖いです

  • 男女の機微を描いた短編集。スタイリッシュな印象ですっきりしているように思えるけれど。ふとした毒のようなものがひそかに感じられます。
    お気に入りは「赤い月の夜に」。一番ホラーっぽい印象でした。

  • 2015/2/22(日曜日)

  • さすが阿刀田さん。
    さすが阿刀田さん……!!

  • 【大人の渇きを潤す、傑作短編集】仏語で「抱擁する」。それを教えてくれたのはあの人だった。魂が味わった静かな快哉。忘れえぬ記憶の中で男は、そして女は、生きる。

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著者プロフィール

作家
1935年、東京生れ。早稲田大学文学部卒。国立国会図書館に勤務しながら執筆活動を続け、78年『冷蔵庫より愛をこめて』でデビュー。79年「来訪者」で日本推理作家協会賞、短編集『ナポレオン狂』で直木賞。95年『新トロイア物語』で吉川英治文学賞。日本ペンクラブ会長や文化庁文化審議会会長、山梨県立図書館長などを歴任。2018年、文化功労者。

「2019年 『私が作家になった理由』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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