朝が来る

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著者 : 辻村深月
  • 文藝春秋 (2015年6月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (346ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163902739

朝が来るの感想・レビュー・書評

  • 養子縁組をした夫婦
    子どもの産みの母
    養子縁組されるまでの
    それぞれの過程と
    子どもを手放した後の母の
    悲惨な暮らし
    養子縁組先の夫婦がとても
    冷静であたたかいと言う事が
    1つの救いでした
    産みの母のその後が気になる
    作品です

    過ちを犯した時
    人はどの様に生きるべきか
    とても考えさせる作品です
    また親の愛情って何かも
    改めて知る作品でした

  • 号泣はしないが、
    「ごめんなさい。ありがとうございます。」
    の件は、それぞれの章で泣ける。
    養子をもらうまでの経緯と、養子を出すまでの経緯が丁寧に書かれていて、どちらの話しにもすうっと入っていけた。
    ひかりは立ち直れるかな。

  • 苦しい、苦しい話だ…ひかりの部分。
    血が繋がっているからといって、言葉でなく想いを伝えることは困難だ。言葉の重みがひしひしと、伝わってくる。

  • 子供ができなかった夫婦と少し似た境遇で、回想部分を読んでいて泣きそうになった。数年前なら普通に読んでたと思う。想像はできるけどここまでその悲しさをより感じることはなかったかも。
    ひかりの話も、親からの愛情がうまく感じられずつらい状況にあったところが自分の環境と重なった。そのあとも、自分で働こうとしたけど借金の保証人に勝手にされていたせいで逃げるはめになってしまい回りに助けも求められず。他人から見たらちょっとばかに見えちゃうのかもしれないけど本人は必死だった。
    本当は親なのに、疑われて親じゃありませんて言うのはどんなにつらいだろう。預けられた家庭がお金があって、養子であることになんの後ろめたさもなく過ごしていることに、自分の環境と重ねたら親ですって言い通せない。こどもの年齢はわかっていたけど小学校にあがる年を勘違いしてたのはちょっと頭が足りない?とも思うけどひかりは新聞配達のきつい仕事をして、家出もしてるし落ち着ける環境にいなかったしそのぐらいの勘違いあると思う。
    ラストは一応ハッピーエンドで良かった。

    久しぶりに本を読んだけど今の自分が楽しめて読める本で良かった。表現も読みやすくて良かった。

  • 栗原清和・佐都子夫婦の子ども朝斗は、生まれてすぐに特別養子縁組をした子である。
    周囲にはその事実を隠すことなく、しかし実の親子のように仲睦まじく暮らしていた彼らのところに一本の電話が。
    「子どもを、返してほしいんです」

    子どもを望んでいるのに授からない夫婦、望まない子どもを宿してしまった親。
    彼らを結ぶのが、特別養子縁組。
    生まれてすぐに実母は親権を放棄し、養親は戸籍上実の親として子どもを育てる。
    しかしこの制度はあくまでも、子どもの救済措置なのである。
    子どもが幸せに、愛されて、育まれるようこの制度はある。

    栗原夫婦の事情―辛い不妊治療を受けながら、子どもを授かることができない。
    丁寧に丁寧に、夫婦の感情の軌跡を追いながら、夫婦としてこれからの人生をどう生きるかを確認し合い特別養子縁組に申し込むに至るまでを書いた第2章も読みごたえはあったが、第3章が白眉。

    普通の女子中学生だった片倉ひかりの半生。
    真面目で面白味のない両親に対する反発。
    好きな男の子と付き合えて有頂天になる気持ち。
    当たり前の毎日。

    妊娠がわかっても、なんとかなると思っていた。
    一時的に子どもと引き離されても、大人になって彼と結婚して迎えに行けるのではないか。そう思っていた。たとえそれが規則違反でも。
    しかし、子どもを生んで戻ったとき、そこに以前の「元通りの生活」はなかった。

    家族に背を向け、友だちと距離を感じて、彼からは距離をおかれて、ひとりで生きていくすべを持たないくせに、ひかりは孤独だった。

    ひかりが一人でもがけばもがくほど、どんどん転落していく様子に胸が苦しくなりました。
    ずるをしているわけでも、楽を求めているわけでもないのに、まるで罰を受けているかのように誰ともつながっていられないひかり。

    最終的に彼女がしてしまったことは償わなければならないことだけど、それでも希望の持てる終わり方にほっとした。

    不妊治療という、長く出口の見えないトンネルにいた栗原夫婦が、朝斗を腕に抱いたとき「朝が来た」と思ったのだとしたら、タイトルの「朝が来る」は、これからのひかりの人生なのかな。
    そうであってほしいと思う。

  • 本を読んで少しして、再度著者名を確認してしまった。学生・元気ものが多いイメージだったが、一転裏付けの取材も相当したであろうと思われる、ノンフィクションに近い「養子」をテーマにした本書。

    中学生で子供を産んだが、育てられないので我が子を養子に出し、その後産んだ母がどのように生きたのかが語られる。厳しい現実を見せつけられ、救いのない話だなと思って読み進むが、最後の1頁で救われる。
    興味深く本は読め、本著者の事も好きだが、この本はあまり、辻村氏っぽい所がみれないのは残念。この後の話、行方も気になる。

  • 子供を産み、そして育てるということについて、
    思い通りにならない登場人物たちの葛藤が、読者の心を揺さぶる。産みの親、育ての親は関係ない、子供のことを信じている、信じ続けられるのが本当の親なのだと。

  • 最後のページを読み終わると深く重く感動して息が苦しい。普通の人間が描かれているのに、その普通の人間がいとおしい。

  • とても読みやすくサクサク読んだ。子供を持つ母として、ひかりの母に近い自分に嫌悪感を持った。しかし現実には案外普通に育ってくれて胸をなでおろしている。子育てには練習も本番もない。少子化している現代において子育ては賭けのようなものかもしれない。

  • 特別養子の話、実の母は中学生だったかな。いろいろあるが、養親があまりにいい人だから。ちょっと現実にはないよねって話。でもこれを素材に考えさせられるところがいいかも。

  • どんな話か知らずに読んだ。どこへ行き着くのかと思いながら祈りながら。いくつになっても女は大変だ。子どもができても、できなくても。男にもこんな悩みがあるんだろうか?

  • 相変わらず死ぬほど読みやすい。

    不妊治療を経ても子供に恵まれなかった夫婦が望まれずに産まれてきた赤ちゃんを養子にもらう。
    その夫婦の養子になった赤ちゃんの母親は、まだ中学生の女の子だった。
    女の子が子供を産む直前にちゃんと母親になるシーンがすごくきれいだった。
    そのあと女の子は家にも学校にも居場所を見つけられず、どんどん沈んでいくんだけど、金銭の問題に巻き込まれ犯罪行為に手を染め色々やらかしながらも最後はちゃんと明るい未来を示唆されていたので読後感はよかった。

  • どうしても子供が欲しいのに授からない夫婦と
    育てられない命を授かった母親を取り持つ制度。

    双方にありがたい制度なのです。

    栗原佐都子と夫の清和は 共に40代
    幼稚園に通う一人息子の朝斗と幸せに暮らしていたのですが…

    ある日 無言の電話がかかり始めます。
    事件のかほり・・・

    そんな中、幼稚園でのトラブルでマンション内で嫌な思いをする佐都子。
    ドラマ「砂の塔」を思い起こさせるような事件も起こります。
    ママ友の言葉に傷つき 巻き込まれた子どもたちも遊べなくなってしまうような…

    何度目かの電話で 無言電話の主がか細い声で話しかけてきます。
    なんと 朝斗の実母からだったのです。

    朝斗は特別養子縁組制度で 赤ちゃんの時に 清和と佐都子の元に来ました。
    実母とは 連絡を取らないという約束が交わされていたにもかかわらず
    何故か、生みの母である「片倉ひかり」から電がかかって来たのです。

    朝斗を返して欲しい、それが駄目ならお金が欲しい、と。

    脅迫…??

    夫婦は生みの親 片倉ひかりに一度だけ会ったことがありました。
    当時まで中学生14歳のひかりは
    ありがとうございます、この子をよろしくお願いします、と泣きながら必死で訴え
    子供が大きくなったら読んで欲しい というお手紙も添えていました。

    実母・片倉ひかりが今になってそんなことをするだろうか?
    疑問を抱く佐都子は一度会ってみることに。

    佐都子の家に現れた「片倉ひかり」と名乗る若い女は
    手入れの出来てない髪や 疲れた服装に
    とても 6歳の朝斗を引き取って暮らせる余裕はなさそうに思うのだが…

    この女は一体誰なのか??

    女性が現れた一ヶ月後、警察が女の写真を持って聴き込みにきます。
    佐都子は警察に逆質問、「この人は一体だれなんですか??」

    一気にミステリー色が強くなり 怒涛のごとく一気読み!
    夜更かししてしまいました。



    共働きの栗原佐都子と清和夫婦が子供を持つことを考えた時には
    妊娠もうまくいかず 遠方まで不妊治療に通うことになるのですが

    その肉体的、精神的、経済的苦労は 計り知れません

    そして 夫の無精子症が判明。

    顕微鏡受精にも挑戦するものの あまりにも負担が大きく
    二人で行きていこう、と決意します。

    そんなある日テレビで特別養子縁組を仲介する「ベビーバトン」と言う存在を知り、
    佐都子も登録します。

    そして、ついに初めて
    軽くて柔らかくて 髪の毛がほわほわの赤ちゃんを抱いた日、

    「終わりがない、長く暗い夜の底を歩いているような
    光のないトンネルを抜けて。
    永遠に開けないと思っていた夜が、今、明けた
    この子はうちに朝を運んできた。」       本文より

    本のタイトルはここから、ですね。

    栗原家に朝を運んできた朝斗の、生みの母の転落の人生。

    もてないタイプを自認してたひかりを可愛い、と言ってくれた同級生の巧。
    まさか…でもちょっと誇らしい思いで付き合い始めます。
    ひかりが、まだ初潮も迎えていないと知って 避妊もせずに
    若さに任せてやりたい放題やっていたら・・・
    気がついた時には もう堕胎できないところまで来ていました。

    ひかりは お硬い両親(ふたりとも教師)が大嫌い。
    自分はこんなに人生を楽しんでる!と親を見下してもいました。
    こっそり 親の知らない秘密を持つ愉しさを満喫していたのです。
    それが裏目にでてしまいました。

    ひっそりと特別養子縁組を仲介する「ベビーバトン」が用意した施設で出産しました。
    ひかり、まだ14歳、中学二年生でした。

    他の入所者はキャバクラの客の子供を身ごもって
    早く産んですっきりして 働きたい、という女性が多く
    大好きな彼氏の子供を生むんだ、というひかりは変わり種です
    出産までの毎日、生まれてくる赤ちゃんに手紙を書いて過ごしていました。

    生... 続きを読む

  • おもしろかったし、いろいろ考えさせられた。
    たくさんの人に読んでほしいな。

  • 2017/3/8読了。
    幼稚園のママ友トラブルに不妊。
    前半のさとこさんの話のあとに、まさかひかりの話が来るとは思わず。
    中学生で出産したひかりの親との対立や為すすべもなく追い込まれていく様子は胸が痛かった。
    母親ってなんなんだろう。
    血の繋がりだけではないんだよね。

  • いつもの辻村深月節が効いてなぃようなぁ。。。

    湊かなえの本を読んだあとだったからなのか?題材が子供だったからなのか?少し雰囲気が似ておりしかも、湊かなえより衝撃薄めでどーもパッとしなかった。

    リアルな子供事情の話。

    望まれない子供を産む親と、望むのに子供ができない親との架け橋、養子縁組という制度を元に繰り広げられるストーリー。

    湊かなえのでもそうだったけど、血の繋がりがあるから分かり合えるってことでもないし、確かに望まれない子供を産まざる得なくなる人もいて、どーしても子供が欲しいのにできない夫婦もいる。と、思うととても合理的だなぁ、と思う反面!養子にしても、制限年齢が40歳まで。と、制限があったことにもビックリ!!!!!

    まぁ、20歳まで育てるとなると仕方ないことなのかもしれないけど、子供が欲しくてたまらなくて苦労に苦労を重ね40歳を過ぎてしまった夫婦の苦悩というのはいかほどなのかなぁ。。。と、思わされる深い深い話でした。

  • 2016/09/16読了。
    2016年本屋大賞ノミネート作品。
    子を産めなかった者、
    子を手放さなければならなかった者。
    養子縁組が軸となっているお話。
    なんとも切ないね.......。
    辻村さんはツナグ以外 正直ピンと来なかったんだけど
    これは一気に読めました。

  • 人間模様というか、登場人物のドラマにページをめくる手が止められない。一歩間違えれば誰にでも起こりうる話でもある。人口減少問題や幼児虐待など、いろんな問題がある中で、どうして他人に優しくできない世の中になってしまったのか、と思ってみたり、他人から干渉を受けたくない部分と、干渉すべき部分との境界を思ってみたり、いろいろ考えつつも、他人を気にかけ、他人から相談くらいは受けられるようになりたいと思った。
    って、偽善者みたいな感想やけど、そう思わせるいい物語でした。

  • 私にはおもしろいとは思えない

     幼稚園トラブル、養子縁組、不妊など現代のテーマが底流を流れている。淡々と進むストーリーに激しい展開はない。ただ、淡々と本当の母と育ての母の物語が進む。

     ハッピーエンドなんだろうけど、作品のテーマがなんなのかわかんない。1時間程度で一気に読めるけど、え?終わり?てな感じ。私の感性が悪いのだろうな。

  • 自分に重なる部分があり、重たい内容だった。
    でも、大切な小さな命を守るためなら、必死に思いがんばろうとする人たちがいるのなら、その人たちが親という立場になることに歓迎だ。

    両親が教師ということで、反発してしまう中学生。
    あなたのことが心配だから、と言いつつ自分たちの保身しか頭にない親たち。

    重たい内容だったが、読んでよかった。

  • 栗原夫妻というか、佐都子のことをすごいと思った。
    朝斗の育て方もそうだし、ひかりを見つけた時もそうだけど、同じ母親として感服した。
    ひかりは不憫だったけど、、ラストのその後を想像すると温かい気持ちになる。

  • 2017.1.15
    最近読んだ中で本当に読んでよかったと思える。最後に光があって救われた。
    読んでてとても辛かったけど、知るべき辛さだと感じた。
    夫婦や親子や青少年、きっと気づかないだけで現実世界にもたくさんある問題なんだろう。

  • 衝撃的だったけれど、、、良かった。考えさせられる。すごい泣けた。

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