戦場中毒 撮りに行かずにいられない

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著者 : 横田徹
  • 文藝春秋 (2015年10月30日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163903569

戦場中毒 撮りに行かずにいられないの感想・レビュー・書評

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  • どうして戦場に行くのか、なぜ人間は戦場に魅力されるのか。横田氏の答えを記録した一冊。面白かった。何度も死にかけてるのに、生き延びた直後の煙草の旨さ、ビールの旨さ、夕景の美しさに虜になってる。アドレナリンジャンキー!

    ISISに二度も取材。トルコの国境自警団にボコボコにされ有り金巻き上げられながらも何とか生き延び、あげくその後なんとISISが「お前の金を自警団から取り返したから送金してやるけど?」って連絡が来たっていうエピソードに笑ってしまった。そんな事されたら横田さんまでマークされちゃう!

    日本語の達者なISISの白人戦士に「『コードギアス』が一番好きだった」って言われる話とか。この話はネットの何処かで読んだ気もする。エピローグでの話はたった一年前の出来事なのに、すごく前の事のような気がする。

  • 14年のイスラム国潜入取材で、密出国する際に何者かに見つかり逃げたが、同行した中田考氏(http://twilog.org/HASSANKONAKATA/date-140315)はその場でツイッター発信していたという話が出色。
    世界各地の従軍取材記がほとんどで、その中に射撃に金をつぎ込んで家庭崩壊させ去っていった父に、バンコクで再会したことをきっかけに報道カメラマンを志す話がはさまれている。
    対象はカンボジア、インド洋、リビア、シリア、アフガニスタンにおよぶ。中でもアフガンは、2001年の同時テロ前のタリバン従軍から、2007、8、12年の米軍、14年の新アフガン国軍とさまざまな立場から各地を取材している。
    戦場のリアリティ、悲惨さ、取材の緊迫感などが伝わってきて読み物としてもとても面白い。今注目のISに潜入した記録として、その部分だけでも貴重。
    中でも2001年のアフガン国内避難民のキャンプの状況が凄惨で胸を打った。そこでは飢えに耐え切れない子どもたちが木の根をしゃぶっていたという。なのに国際社会はこれに注目することはなくアフガンに経済制裁を行い、バーミヤンの石仏のことばかり心配していた。
    これだけ厳しい場面をくぐりぬけてきたというのに、1月20日、ニュースザップに出演した横田氏はとても柔和な感じであり、戦闘現場を求めて前線を目指す本書に描かれた姿とのギャップが感じられた。

  •  筆者はフリーランスの戦場ジャーナリスト・カメラマンで、カンボジア、アフガニスタン、リビア、コソボ、最近ではシリアを訪れ、戦場を撮っている。
     この本の特徴は、それぞれの仕事の結果として写真やビデオがいくらで売れたかというギャラが書かれているところだ。ISに囚われた後藤健二氏らの際は、マスコミ各社に協力して短期間でそこそこの金額になったと数字が示されている。
     しかし、命を賭けた仕事にしては安いように思う。本書のタイトルとサブタイトルにもあるように、行かずにはいられないのだろう。運よく助かった場面も書かれているが、それもどこか淡々と感じられる。それくらい中毒なのだろう。
     筆者が今後も無事に活躍できるよう願わずにはいられない。

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戦場中毒 撮りに行かずにいられないの作品紹介

「名ばかりの“戦場カメラマン”はこの人の前ではハダシで逃げ出す。横田氏こそホンモノや!」(不肖・宮嶋こと宮嶋茂樹氏)とにかく行きたい! 勇んで飛び込んだ初めての戦場で見たのは、バラバラになった兵士の死体だった――アフガンではロケット弾で負傷し、イスラム国(ISIS)取材では危機一髪の脱出。それでもやめられない戦地取材の魔力にはまった日本人カメラマンの壮絶体験記。「この従軍取材をきっかけにずっと私の体の中に燻っていたものが無くなり、私はアフガニスタンでの従軍取材、そして危険が生み出す興奮に満ちた『戦場』という麻薬の虜になった。最高に幸せだった」(本文より)カンボジア――初めての戦場で死体の山を撮る。アフガニスタン――タリバン、米軍双方に従軍取材。至近距離に砲弾が炸裂した!インド洋――横浜からペルシャ湾まで、海賊vs.武装警備員の最前線へ。シリア――イスラム国(ISIS)の拠点取材に成功するも、国境で窮地に。東京――日本人2人の人質惨殺の報に私は……。著者作成の紹介動画 https://youtu.be/xps0_691f98 (一部に暴力的・凄惨な映像が含まれていますので、この点に十分ご留意の上でご覧ください)

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