プロローグ

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著者 : 円城塔
  • 文藝春秋 (2015年11月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163903583

プロローグの感想・レビュー・書評

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  • 円城塔、というのはひょっとすると人間ではなくて、
    物語を生成するプログラムとか人工知能とかその類の(しかも本来は未だ地球に存在していないはずの)何かなのではないか、と疑っていたのだけれど、
    これを読んではっきりした。

  • Goldberg Invariant から数学の装いを落とし、肉を付けると或いはこうなるのかもしれない。『エピローグ』を再読しなくては……。/いとも自然に現れた村上龍disには笑った。

  • 久々の再読。これは、小説をプログラム理論で書くという実験を描くといった話なのだろうか?

  • いろんな意味でぶっとんでいて、小説として面白いのかそうじゃないのかわからず、読み切れなかった。もう少し我慢して読めばよかったのかな?

  • 可笑しい。めちゃめちゃ笑える。でも長い、長いよ!

  • 文章、文法、言語、文字、表記、テキストファイル、文字処理、スクリプト、プログラム、ワープロ、エディタ、レイアウト、メタデータ、小説、雑誌、人工知能、文学、翻訳、エッセイ、文字コード、漢字、単語、引用、登場人物、河南の地。

    博識、さすが東大。だけど通しの小説として読まされるのはつらい。もとは12回の月刊連載、期間も量も、そのくらいがちょうど楽しめるんじゃないかな。

  • 円城塔、プロローグ読了。

    この人の話はいつもなんだかよくわからない。でも一貫して言葉、言語、物語、本、情報とそれまつわる人の行動とかに関して書いてることが多い気がするから、それに準えてこの話を振り返ると物語の存在について色々と書かれていた気がした。紙の本が本質ではないということや登場人物はどこに存在するのか見たいなことや。

    小説なんだけど話の筋とかはどうでもよい類の話。なんだけど、簡単にすぐメタとか言ってはいけないと文中に書かれてあって若干イラッとする。よく考えて普段との繋がりを見つけるべきだということなんだと思う。

    ruby とか git とか diff や unicode とかマルコフチェーンみたいな単語が文中、脚注、巻末注になんの説明されず書かれてる話が文芸誌で連載されてたんだな。
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    「わたしが今最も有望なのではないかと思っているのは、時制を書き換えるコードと、そのためのデータ、文章の書き方、中間言語の設定だ。「(たとえば (接続詞))(わたし (名詞 代名詞))(は (助詞 係助詞))(この (連体詞))(文章 (名詞 一般))(を (助詞 格助詞))(書く (動詞 (自立 五段活用)))」のような中間言語を用意しておいて(中略)、この中間言語を過去形に変換する際には、内容が失われるようにすることだってできるだろう。同じ中間言語に対して、一年前過去形や、十年前過去形とでも呼ぶべき物を設定できるかもわからない。過去形の中にあらかじめ、忘却が仕込まれているシステムだ」(『プロローグ (文春e-book)』(円城塔 著)より)

    この後筆者も書いているが、読者が登場人物の証言を任意の順番で読むことができ、読む証言を選択するたびに、中間言語から文章が生成されるような物語を考える。すると、その読んでいく順番によって忘却の作用が生じ、その結果生成される文章が異なり、読者の体験として真相が分かったり、矛盾が生じたり、嘘の真相に辿り着いたりするという、「半自動『藪の中』生成システム」的なものを提案している。うん、この人頭おかしい。
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    「これはもう自明なことと言うしかないが、テキストデータとしての完成稿を、書き手自身が持つべきなのだ。そこを起点に、紙書籍、電子書籍と二股に分かれてそれぞれの完成稿へ到るのが正気なワークフローであって、枝をまたいで小猿のように右往左往行ったり来たりしながら踊るのは意味が不明だ。」(『プロローグ (文春e-book)』(円城塔 著)より)

    この文章の内容はもちろん。電子書籍からこうやって引用できるのはいいが、タイトルと出版元しか引用元を指定できないのは相当辛い。あらゆるデバイスで同じテキストデータを閲覧できるようになったが「何ページの何行目」が通じなくなった。これは割と辛いと思うぞ。ページは二分探索、行はリニア探索とスケールに応じて検索が二段階なのも何気によくできてる。

    電子書籍には特定の位置と範囲を指し示す permalink が必要だと思う。isbn://とその番号 で始まるuri の後ろにつくフラグメント識別子で指定できたりする未来は来ないものか。
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    声に出して読みたい日本語
    「文字化けした。わたしが使っている文字コードはどうもShift_JISらしい。何でだよ。国際対応しろよ。世界にラテン文字以外の文字が存在するなんて想像したこともない一昔前のアメリカのソフトウェアデベロッパーかよ。」(『プロローグ (文春e-book)』(円城塔 著)より)

  • なぜ札幌が河南なのかがわからない

  • 何が言いたいのかさっぱりわからないけど、それでも面白い。自分をはるかに超越する知性に遭遇する喜び。しかも、そいつがやけにきさくでフランクな口調で話しかけてきたとすれば?最高である。
    追)読み返してみて、視点というのが重要なのか?語っているのは誰で、それを読んでいるのは誰なのか?その視点の取り方が一意に定まらないことも可能であると、そういうこと?
    そしてすべての可能な文字列の中に任意の小説があるというのも確かに入っている。
    いろんな読み方ができる、というのが良い小説の条件であり。つまりこれは傑作である。

  • わかるとかわからないとかはどうでもよくて、読んでておもしろいかおもしろくないかが大事。わたしはとてもおもしろかったです。だから読んでしまうのです円城塔。

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プロローグの作品紹介

小説の書き手である「わたし」は、物語を始めるにあたり、日本語の表記の範囲を定め、登場人物となる13氏族を制定し、世界を作り出す。けれどもそこに、プログラムのバグともいうべき異常事態が次々と起こり、作者は物語の進行を見守りつつ自作を構成する日本語の統計を取りつつ再考察を試みる……。プログラミング、人口知能、自動筆記…あらゆる科学的アプローチを試みながら「物語」生成の源流へ遡っていく一方で、書き手の「わたし」は執筆のために喫茶店をハシゴし、京都や札幌へ出張して道に迷い、ついにはアメリカのユタ州で、登場人物たちと再会する……。情報技術は言語の秘密に迫り得るか? 日本語の解析を目論む、知的で壮大なたくらみに満ちた著者初の「私小説」であり、SFと文学の可能性に挑んだ意欲作。

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