勉強の哲学 来たるべきバカのために

  • 688人登録
  • 3.81評価
    • (23)
    • (45)
    • (22)
    • (7)
    • (2)
  • 38レビュー
著者 : 千葉雅也
  • 文藝春秋 (2017年4月11日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163905365

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ミシェル ウエル...
三谷 宏治
森田 真生
J・モーティマー...
リンダ グラット...
田中正人
有効な右矢印 無効な右矢印

勉強の哲学 来たるべきバカのためにの感想・レビュー・書評

  • 割と読みやすく、わかりやすい内容でした。
    また、著者の頭の良さがよくわかるような気がします。
    ただ、ここに書かれてあることについては、自分も含めて
    みんながある程度知らず知らずにやっていることでは
    ないかと思います。思考がまとまるとき、うまくいくとき
    にやっているやりかたであるような気がします。
    ただ、そういうことを論理に則って展開していくところ
    がよく考えられていると思います。
    また、一般的に言語論は面白いと思います。

  • 現状の破壊(打破)のため、方法としての勉強論を書いた本。

    物事をアイロニー(懐疑的に捕らえる)とユーモア(視点をずらす、見方を多様化する)ことによって、「こうするものだ」という社会や共同体の「ノリ(暗黙の了解)」に無意識的に従っていたこれまでの自分を破壊することが出来ると主張している本。勉強の哲学という題名だけに、勉強するにあたっての考え方を教えてくれている。少しわかりにくい箇所もあるが、最後にまとめで要約してくれているので理解はできると思います。

  • タイトルに惹かれて読んだ本。視点が面白い。勉強を啓蒙するわけでもなく、勉強というプロセスが何をもって形成されるのかを訴えているように感じた。ある分野にのめり込めばのめり込むほど他の分野にも興味が移り、さらにその分野の勉強をする。来るべきバカのために勉強は続く。

  • 勉強=いままでのノリから抜け出すこと

    相対的に比較していくことで世界を認知するならば、比較対象を増やしていくことはより比較の精度を上げることになる。

    懐疑(アイロニー)と連想(ユーモア)を繰り返して思考を深めていくが、それは際限がないので享楽(自分のこだわり)によってある程度見切りをつける。

    自分の享楽について理解するためには欲望年表を作成すると良い。

    「ある程度勉強した状態」はあっても「勉強完了」の状態はないので享楽を繰り返しながら深めていけば良い。

    この知の有限化のプロが教師。教えられる者は何を教わっているかと同時に教師は何を切り捨てているのかも意識できた方が良い。

    学問も、それぞれの世界にノることと同義。入門書→教科書→基本書→専門書と深めていく中でその学問のノリに入っていく。そうした書物はプロ・モードで書かれているためにそうして慣れていかないと理解ができないから。

    本は修正が効かない分注意深く書かれていることが多い。でも間違っていることも往往にしてある。プロ・アマ両輪で読むことによって必要な分だけ自分のものにしていく。

    ノートは勉強のタイムラインになる。
    考えた結果を書くというより書きながら考える。箇条書き(アウトライン化)も有効。

  • 勉強の方法論で、今までぼんやりと思っていたことが、明文化されていて、すっきり。

  • 座学が大好きだから、座学が評価されているのは
    嬉しい。

    アイロニーからユーモアへの転回が難しいんだろうな。
    欲望年表のコンセプトになるような
    ぴったりくる抽象的な言葉を見つけるのも難しい。

    言葉が好きだと思っていたけれど
    突き詰めた、ただそのものの現実を求めてた、
    求めているってことになるのかな。

  • アイロニーとユーモアの対立から勉強の方法を示す。アイロニーが至る先の「決断主義」はまさにかつて陥ったものだな、と思ったし今もそれに引き摺られている。
    アイロニーからユーモアへ移動し、ユーモア過剰を区切るのが「享楽的こだわり」。この辺りがとても現実的。そして享楽は勉強によって変化可能。以前は自分は心理学やサブカルに興味あったが、今は海外の事や政治や家庭科に興味が出てきたなーと思っており、それは試しに情報を仕入れてみた所面白かったからであった。複数のタイムラインの発生。
    現在のコードに乗っかりつつも、一方でコードから離れ浮遊し他のコードのタイムラインを作成・没入し、自分に特有の享楽(バカな部分)を自由に変化させつつ、比較を続ける態度。難しいですね。
    読んでると自由な気持ちになれる。コードから離れていいんだな、ユーモアへ移動していいんだな、中断していいんだな、身近な関心は学問の専門分野へと通じているし、既にそこで論じている人達がいるんだな。心地よかった。

  • "勉強する"ということ、その原理を、哲学的に分析し哲学の言葉で定義した本。
    であると同時に、勉強の基本的な部分のノウハウ本?

    哲学ってこういうことなのかと思わされるのと同時に、勉強ってなるほどそういうことかもとも思える。哲学の本のような勉強のノウハウ本のような、ちょっと不思議な読後感。

    勉強は中断してもいいんだ。脱線してもいいんだ。そこからまた戻って来てもいいんだ。それを繰り返してもいいんだ。そうすることで、色々な分野が繋がって、深みを増していくんだ。

  • わかりやすい言葉で勉強意欲が湧きました

  • 「勉強とはなにか」を考える本。自分にとってはそれほど新しい発見はなかったけど、自分のばくぜんとした考えを理論立てて説明してもらえた気がする。初めて著者の本を読んだけどとても読みやすかった。
    決断することの危うさを書いているところがあり、以前読んだ「ニーチェ入門」で、キリスト教や科学が真理を追い求めることでニヒリズムに至る、という記述とリンクしたのが印象的でした。

  • 言葉についての言及がとても興味深かった。モノ自体と言葉は完全に独立しているのか?自分が興味があると思っているテーマについて、自己ツッコミを入れられれば、もっと深く追求したいテーマにたどりつけるのかも、心がけよう。
    実践編は取り入れたいこと、参考になることがとても多い。何より「教師は有限化の装置である」という言葉に大納得。

  • 請求記号:002/Chi
    資料ID:50087050
    配架場所:図書館1階東館 め・く~る

  • 第2章の部分は話が抽象的すぎるし、次々と新しい言葉が出てくるので、それこそ言葉が浮いているような感じがして、とても読みにくかった。
    でも、読み終わってみると納得できる部分は多かった。
    勉強をすると賢くなるのではなく、一旦場から浮くようなやつになってから賢くなる。でも、それも結局、勉強していないバカと見分けがつかないという部分が好きだった。単純に、勉強は大事だとか素晴らしいとかいう短絡的な見方ではなくて、勉強について批判的に考え抜いたあげく、最後はスタート地点に戻るみたいな台無し感がすごい良かった。

  • ハウツー本ではなく,勉強することとはどういうことかということを哲学的に述べた本

  • 千葉雅也『勉強の哲学』読了。「勉強」とあるけれど、広義的な「勉強」と捉えられる内容で、ある種のオタク分析のようにも読めて、非常に興味深かった。内容としては、勿論『勉強』についてではあるんだけど、勉強というツールを使ったコミュニケーション論であり、言語論といった感じで、面白かった。
    『勉強の哲学』読んでて、サルトルの「人間は自由の刑に処せられている」という言葉がふと浮かんだのだけれども、『勉強は自己破壊』という文中の言及、元々存在する環境(不自由)からの脱却は時として重圧である、自由(自己責任)の方が困難なこともあるよなぁと改めて考えたりしたわ。
    まぁ、その読みも知識のない私の勝手な解釈に過ぎないけれど…。内容としては大枠としては理解したつもりになっているけれども、所々、前提条件とされる知識が曖昧な部分があったりして、勉強不足を痛感したよね……。言葉は多く持っているに越したことはない………。

  • 2017年5月14日に紹介されました!

  •  勉強とは何なのかを考える本。
     1、2章が原理編
     3章が原理&実践編
     4章が実践編
     原理編は分かるようでわからなかった。
     実践編は具体的な方法が書かれており読みやすい。ただ、○○をすると身につきやすいといったような内容ではない。
     正直、自分がレビューできるような内容でなく(悪い意味ではない)実際に読んで欲しい。

  • オビに「思想界をリードする気鋭の哲学者による本格的勉強論」とあるのだけど。

    「本格的」な勉強論とは……一体?

    勉強するということを比喩から始めて、哲学的に捉えているのは、なんとなく分かる。
    その場の空気に同調している、そんな自分を客観視して、なんで同調しちゃってるの?ってツッコミを入れられる批判的な自分を作っていく。
    それこそ、その空気を作り出している人に、モノに、テーマに、世界に……。
    あらゆる角度から切り込んで、ズブズブと深めていくことは、傍目に見ると気持ち悪いことかもしれないけど、それが勉強だ、と言っている?
    んー。まあ捉え方はズレてるかも。

    言葉の記号化、決断の意味。
    哲学的に面白い部分と、紹介する本の多彩な引用を読んで、筆者の中身にはものすごく面白い世界が詰まっているだろうに、と思った。

    でも、この本の対象の見えなさと、比喩の軽さと、ページの空白の多さに、「ちゃんと理解しよう」という気持ちが削がれ続けて結論に至ってしまった。
    タイトルは面白いけれど、中高生にはある意味で難解だと思う。
    そして、社会人を対象にしているのなら、実践編をもう少し広く書いて欲しい。

    ある境界を越えて、苦しんだ後にふっと楽しめるバカになっていた、それは勉強の魅力だと思う。

  • 1〜3章の文体の「キモ」さ(千葉氏の哲学的文体)と,4章の文体のギャップが面白い。勉強しろという本ではなく,勉強に対する弊害を押し出しているところがミソ。

全38件中 1 - 25件を表示

千葉雅也の作品一覧

千葉雅也の作品ランキング・新刊情報

勉強の哲学 来たるべきバカのためにを本棚に「積読」で登録しているひと

勉強の哲学 来たるべきバカのためにの作品紹介

勉強ができるようになるためには、変身が必要だ。勉強とは、かつての自分を失うことである。深い勉強とは、恐るべき変身に身を投じることであり、それは恐るべき快楽に身を浸すことである。そして何か新しい生き方を求めるときが、勉強に取り組む最高のチャンスとなる。なぜ人は勉強するのか?勉強嫌いな人が勉強に取り組むにはどうすべきなのか?思想界をリードする気鋭の哲学者が、「有限化」「切断」「中断」の技法とともに、独学で勉強するための方法論を追究した本格的勉強論。

勉強の哲学 来たるべきバカのためにのKindle版

ツイートする