カナダ 歴史街道をゆく

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163906492

作品紹介・あらすじ

2017年7月1日、カナダは建国150周年を迎える。テロや政治状況などで暗雲たれこめるヨーロッパやアメリカに比べ、誰もが笑顔になれる、癒される国として注目を集めている。昨年、アメリカでトランプ政権が誕生することが明らかになったとき、移民を希望するアメリカ人たちがカナダの移民登録サイトに殺到したことも話題になった。建国以来、世界中からの移民を受け入れ、多民族主義を宣言し、異なるルーツの人びとが幸福に共存する道を選んできたカナダ。その広大な国土を、ジャーナリスト上原善広氏が一年目はプリンス・エドワード島からウィニペグまで、二年目は東端の地ニューファンドランドを起点に、鉄道でトロントからバンクーバー、さらに北上して北極圏のタクトヤクタックまで踏破した。カナダ全土に張り巡らされた「トランス・カナダ・トレイル」(TCT)という古い街道や廃線になった線路跡などのトレイルを自転車でめぐったり、建国の礎となった大陸横断鉄道に乗って西海岸に到達し、先住民と共にユーコンで狩りをしたり、歴史をたどりつつ「今」のカナダを体感する気鋭のルポルタージュ。

感想・レビュー・書評

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  • 2023/06/14

  • ふむ

  • カナダの歴史を自転車、鉄道を使って辿る旅。2年に渡って走破する。
    「トランス・カナダ・トレイル」(TCT)は、古い街道や廃線跡を自転車で走れるようにした道である。東海岸の島ニューファウンドランドのTCTを起点に、鉄道による西海岸までの2年間の旅を記録したもので、カナダの歴史、人々との触れ合い、食べ物等「今」のカナダを紹介している。
    アメリカの歴史は、メディアを通じて知ったり本で読んだりして、知る機会が多いけれど、カナダについてはほとんど知る機会が無い。この本では、旅の記録と併せてカナダの歴史を紹介しており、なかなか面白かった。

  • カナダというとユーコン川やナイアガラの滝など
    大自然に包まれた雄大な国という安易なイメージしかないが
    本著ではカナダという国がアメリカの追従路線ではなく
    多様性と共生しているいうのがわかる。

    移動する、話す、食べる。
    ごく当たり前のことしかしていないが
    観察者として淡々とえががれる様が

    寝る前に一章ごと読み進めた
    一生ごと州が変わっていくのだが
    同じ国なのにこうも違うかと
    面白くなってついつい寝不足になってしまった。


  • 【なぜカナダ人は幸せそうなのか】移民を広く受け入れ、多様性を生かした国を目指すカナダ。建国一五〇周年を迎える広大な国土を縦横に踏破した気鋭のルポルタージュ。

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著者プロフィール

1978年、大阪府生まれ。大阪体育大学卒業後、ノンフィクションの取材・執筆を始める。2010年、『日本の路地を歩く』(文藝春秋)で第41回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。2012年、「『最も危険な政治家』橋本徹研究」(「新潮45」)の記事で第18回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞大賞受賞。著書に『被差別のグルメ』、『被差別の食卓』(以上新潮新書)、『異邦人一世界の辺境を旅する』(文春文庫)、『私家版 差別語辞典』(新潮選書)など多数。

「2017年 『シリーズ紙礫6 路地』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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