生涯投資家

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著者 : 村上世彰
  • 文藝春秋 (2017年6月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163906652

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生涯投資家の感想・レビュー・書評

  • 文藝春秋2016年3月号と文藝春秋2017年7月号の池上彰さんと村上世彰さんの対談を読んだことがきっかけで、この本を買った。
    「期待値」と「コーポレートガバナンス」と村上世彰さんの個人的なこと(ひたすら「考える」時間を過ごしていること、「出汁」に対するこだわり)を興味深く読んだ。

  • 経営者、投資家、株価そしてコーポレート・ガバナンスへのこだわり。村上ファンドが何を目指してたのかを読めるのはとても興味深かった。

  • 村上ファンドの責任者で、フジテレビをめぐるニッポン放送株取得、阪神鉄道株取得などでマスコミに取り上げられた村上世彰氏と言えば、ほとんどの人がご存知かと思います。それら一連の騒動を通して村上氏が何を考えて行動しておられたのかをご自分の言葉で語る自叙伝的な本です。
    当時のマスコミ報道から受ける印象としては「株式売買でがめつく稼ぐことだけに執着する人」みたいなマイナスイメージが大半だったのでは。この本を通じて感じるのは村上氏がアメリカ市場に比べて閉鎖的だった日本の株式市場を何とか改善しようと最初はルール作りの官僚として、次にプレーヤーの投資家として働きかけてこられた様子です。
    ただ儲けるだけを目的に手段を選ばず投資するのではなく、企業をあるべき姿に近づけるための働きかけというルールを設けた中での行動であったという首尾一貫した主張は理解できます。
    ただ、私は未だに「企業は株主の物」、「株主利益の最大化が企業の目的」と言い切るには何かしっくりこない部分が残っています(それが正しいかどうかは分かりませんが)。
    当時の村上氏の話し方が結構高圧的で主張の内容云々に関係なく反感を買ったのはご本人も認めておられますが、本書は村上氏の言いたい事が”冷静に”まとめてある本だと感じました。ただ、その主張に共感できるかどうかは読者によって異なると思います。

  • 投資家なら知らぬ人は居ない、また「村上ファンド」と言う言葉を知っている人も多いと思いますが、一般的には良いイメージを持っている人が少ないと思います。今回、本人が当時の出来事とその投資家故の考え方を記していますが、そこは本来の氏の姿とイメージの乖離が大きくあり、読む毎に本当の姿が知りえる感じです。

  • 多くの投資家は、リターンが0円になる可能性がある程度高い(例えば20%)高いと投資しないが、自分は全て「期待値」で判断する。期待値を的確に判断するには、投資対象の経営者の資質の見極め、世の中の状況の見極め、経験に基づく勘など、様々な要素が含まれる。まずは現場における「期待値」を導き出し、その「期待値」を少しでも上げるために、外部要因や将来予測などを冷静に見極めながら、様々な戦略を立てていくのである。

    「期待値」のほか、投資判断を行うにあたって重要視している指標がIRR(内部収益率)。手堅く見積もっても、IRRの数字が15%以上であることが基準となる。資金循環こそが将来のお金を生み出す原動力。企業がその投資資金によって新たな資金を生み出し、加速度的に事業を大きくしていくことができるかどうかを、相手の商慣習や国ごとの政治的なリスクも踏まえて見極める。

    「期待値」とIRRにリスクの査定を加味した3点から、投資するか否かの最終的な判断を行う。リスクを査定する際には、定量的な分析よりも定性的な分析が重要なポイントとなる。数字や市長の判断よりも、経営者やビジネスパートナーの性格や特徴をつかむことだ。

  • 控え目に、控え目に書いているように見えて文章から実はドロドロしてる&きつい性格であることを隠してる感がありありとわかってしまう感じだった。

    だが、面白い。

  • スタートアップ界隈で最近話題な本、らしい。

    理解できたのは4割くらい。日本にはとても残念な企業(特に古い企業とか大企業とか)がたくさんあるんだろうなぁと思った。村上さんの信念に触れられたのは良かった。信念があり、何かをなした・なそうとした人の話を知るのは非常に面白い。

    以下所感。
    読んでいて確かにとは感じるものの、まったくすべてが腑に落ちたわけではなかった。

    腑に落ちなかったポイントは、「株式価値を最大化するのが企業の使命」というところ。

    村上さんの考えの大筋は、
    ・株式価値を最大化するのが企業の使命。
    ・日本の企業は株主を軽視しすぎ。
    ・その状況を正すためにコーポレートガバナンス向上。

    というもので、たしかにそう。だけどなんかしっくりこない。

    株式価値の最大化が企業の使命、なのだろうか。

    もやもやしてまとまらないが、本を読む限り、
    株主へ金をリターンするのが企業の目的、
    金を増やすのが投資家の仕事、
    というような感じを受ける。もやもや。

    企業の存在意義は、第一に事業を通じて社会に貢献することであって、利益はその対価であり証拠であり、次の貢献への原資。

    投資家の役割も、企業の社会貢献の資金面のサポートであり、リターンは、企業が社会に貢献するための資金的サポートをした対価。

    企業も、投資家も、理想は、社会貢献が第一義的使命であり、利益(・株式価値増加)は二次的なものであるはず。なのに、利益や株式価値がなにより大事。いう風な感じを本書から受け取ってしまった。

    いや、確かに、株式価値を最大化することは、基本的に利益をしっかり出すこと(もしくは将来的に出すという期待感があること)であって、利益がでる = 社会に貢献している証、なので、株式価値を最大化することが企業の使命といえばそうなんだけど、このもやもやかんは何なんだろう。

    もう少し色々学んで誰かと話したい!!!

  • インサイダー取引で逮捕された村上世彰氏が何を目指したのかが書いてある本。出る杭は打たれる。当時、時代が村上氏について行けてなかったのだと思う。

  • これも超面白い。一つにはあの当時の裏話を結構正直に書かれている。(しかしまだ書かれてないことも山のようにあると思われる。一冊限りと言っているけど次作に期待) そしてコーポレートガバナンスコードなど、彼に時代が追いついて来た面もある中で、まとまった主張が読めたのも良い。基本的に妥当なことを言っているし、なぜ彼がわざわざ日本のためにそこまで、というのは、彼自身の利得と方向性が一致するからということを割り引いても、思う。

  • 【お金儲けは悪いことですか?】2006年、ライブドア事件に絡み逮捕された風雲児が、ニッポン放送株取得の裏側や、投資家としての理念と思いを書き上げた半生記。

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生涯投資家の作品紹介

「お金儲けは悪いことですか?」 2006年6月、ニッポン放送株をめぐるインサイダー取引を行った容疑で逮捕され、のちに執行猶予つき有罪判決を受けた村上ファンドの村上世彰氏。逮捕間際に言ったその言葉が注目された。以後、表舞台から姿を消したが近年株式取引の世界に復帰。その動向が注目されている。 本書は、その村上氏の最初にして最後の著書であり、半生記であり、投資理念の解説書でもある。灘高―東大法―通産省を歩んだエリートがなぜ投資の世界に飛び込み、いったい何を試みたのか。ニッポン放送、阪神鉄道、東京スタイルなどへの投資において、いったい何があったのか。その投資哲学、日本企業、日本の経営者たちへの見方はどうなのか。そして今後何をしようとしているのか。 村上ファンドを率いて日本に旋風を巻き起こした著者が、その実像と思いを自ら書き上げた話題作。(目次)はじめに――なぜ私は投資家になったか第1章 何のための上場か上場のメリットとデメリット/官僚として見た上場企業の姿/コーポレート・ガバナンスの研究/ファンドの立ち上げへ――オリックス宮内義彦社長との出会い/日本初の敵対的TOBを仕掛ける/シビアな海外の投資家たち第2章 投資家と経営者とコーポレート・ガバナンス私は経営者に向かなかった/私の投資術――基本は「期待値」、IRR、リスク査定/投資家と経営者との分離/優れた経営者とは/コーポレート・ガバナンス――投資家が経営者を監督する仕組み/累積投票制度を導入せよ――東芝の大きな過ち第3章 東京スタイルでプロキシーファイトに挑む東京スタイルへの投資の始まり/十五分で終わった社長との面談/激怒した伊藤雅俊イトーヨーカドー会長/決戦の株主総会/なぜ株主代表訴訟を起こしたか/長い戦いの終わり第4章 ニッポン放送とフジテレビフジサンケイグループのいびつな構造/ニッポン放送株式についてくる「フジテレビ株式」/グループ各社の幹部たちの思惑/本格的にニッポン放送への投資に乗り出す/生かされなかった私たちの提案/私が見たライブドア対フジテレビ/逮捕第5章 阪神鉄道大再編計画西武鉄道改革の夢――堤義明氏との対話/そして阪神鉄道へ/会社の将来を考えない役員たち/阪神タイガース上場プラン――星野仙一氏発言の衝撃/またしても夢は潰えた第6章 IT企業への投資――ベンチャーの経営者たちITバブルとその崩壊/光通信とクレイフィッシュ/USEN、サイバーエージェント、GMO/楽天――三木谷浩史氏の積極的なM&A/ライブドア――既得権益に猛然と挑んだ堀江貴文氏第7章 日本の問題点――投資家の視点からガバナンスの変遷――官主導から金融機関、そして投資家へ/日本の株式市場が陥った悪循環/投資家と企業がWin‐Winの関係になるには/海外企業の事例――Appleとマイクロソフト第8章 日本への提言株式会社日本/コーポレート・ガバナンスの浸透に向けて/モデルケースとしての日本郵政/もう一つの課題――非営利団体への資金循環/世界一の借金大国からの脱却第9章 失意からの十年NPO/東日本大震災について/日本における不動産投資/介護事業/飲食業/アジアにおける不動産事業/失敗した投資の事例――中国のマイクロファイナンス、ギリシャ国債/フィンテックへの投資おわりに

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