- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163906829
作品紹介・あらすじ
ミュージシャン、俳優、小説家、芸術家、デザイナー……カルチャーを生み出す当人は、なぜ、その表現活動を始めたのか。「それしかできることがなかったのさ」と気取ったり、「モテるためかな」とはにかんだりするかもしれない。しかしその本当の理由は、自分自身のコンプレックスに潜んでいるのではないか?「コンプレックスが文化を形成してきたのでは」と仮説を立てた著者が、コンプレックスに向き合って、数々の文献を読み解きながらしつこく考察した評論集。その仮説を裏付けるべく、コンプレックスを「キャラ」や「欲」に変えて活躍しているミュージシャンやアーティストなど10名へのインタビューも収録。天然パーマ、背が低い、下戸、ハゲ、一重(ひとえ)、遅刻、実家暮らし、親が金持ち ……だから生まれたものがある!第1回「天然パーマ」ミュージシャン 有馬和樹(おとぎ話)第2回「下戸」ミュージシャン 澤部渡(スカート)第3回「解雇」ハイパー・メディア・フリーター 黒田勇樹第4回「一重(ひとえ)」アイドル 朝倉みずほ(BELLRING少女ハート)第5回「親が金持ち」クイズ女王、昆虫好きの現役慶応大生 篠原かをり第6回「セーラー服」イラストレーター 中村佑介第7回「遅刻」デザイナー・ソラミミスト 安齋肇第8回「実家暮らし」現代美術家 泰平第9回「背が低い」ミュージシャン 鈴木圭介(フラワーカンパニーズ)第10回「ハゲ」臨床心理士 矢幡洋
感想・レビュー・書評
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それぞれコンプレックスを持つ人(?)へのインタビューが面白い。
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天然パーマ、背が低い、一重、親が金持ちといった10種類のコンプレックスについて、武田砂鉄の論考、当事者インタビュー、インタビュー後の再考という構成で作られた本。
「遅刻」のインタビューが秀逸すぎる。 -
面白かった!
次々と畳みかけるように繰り出される皮肉とユニークな発想。
エンタメ本でありながら、世間で無意識に前提とされていることに一石を投じる部分も。 -
コンプレックスをバネにしている、どこかで昇華させた人々のインタビュー集。
武田砂鉄が好きだから読んだが、インタビューがメインだったため、そんなに好きではなかった。一つだけ、「遅刻」に登場した安斎肇は面白かった。 -
コンプレックスが文化を形成してきたと仮説を立てて、10個のテーマを掘り下げていく。コンプレックスを糧にしている芸能人インタビュー章が考察の間に挟まっているのも面白い。特に安齋肇さんが出ている遅刻章が最高。
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単に面白がっているわけではなく、
ちゃんと当事者とインタビューで話を深めていったりと、
興味深い本。
面白おかしい文章で(たまにやり過ぎ感)読みやすい。
理解できる、と簡単に言えない問題だけど
関係ないと知らないでいたことを、知るという意味で、
大事な本だと思う。
安齋肇の「遅刻」の話は、「悪いと思っている」と言われても
なんだかよく分かんなかったが。 -
思索
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【投票者イチオシ】武田砂鉄さんのフランクな語り口と鋭いつっこみが笑いを誘う、疲れた時にぴったりの本だと思います。https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1001133519/?lang=0
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あとがきが良かったです。
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平成29年11月発行のYAだよりで紹介された本です。