宮城谷昌光全集〈第1巻〉短篇小説

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著者 : 宮城谷昌光
  • 文藝春秋 (2002年11月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (667ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166411108

宮城谷昌光全集〈第1巻〉短篇小説の感想・レビュー・書評

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  • 「佼骨記」
    曹かい(漢字が出てこない)のお話。国は魯。同期は斉の管仲。ジミーな人だけど、まっすぐで普通な感じがイイ。色々と管仲に持ってかれててうもれてしまってるけど、こういう家臣がいたから魯は持ちこたえたんだなぁ。あと管仲がしっかり悪人にしたてられててそこも好き(笑)
    「布衣の人」
    最後の最後まで俊って誰?と思いながら読み進め、最後の一文でピシッと締められてるのが絶品。こう言うの大好き。ストーリーとしては最初から最後まで普通に経験したら不幸を背負った人なんだけど、性善は自分も周囲も救うんだという見本。
    「甘棠の人」
    太公望時代に一緒に戦った召公のお話。これが読みたくてこの短編を読み始めたんだけど、期待度高すぎたのかな。期待はずれな感じ。太公望を別アングルから、というにはペラすぎる。なぞってるだけ、というか。別アングルだからこそのお話が読みたかったなぁ。
    「買われた宰相」
    百里奚のお話。言い訳と逃げとプライドだけの男だけど生き続けて名宰相となるお話。なかなか、回りくどくてキャラが渋くて読み進めるのが辛かったけど、最後はすっきり。
    「沈黙の王」
    高宗武丁が即位するまでのお話。言葉がしゃべれない障害を克服し、文字を最初に定めた王。色々と神話じみすぎてるとはいえ、ドラマティックですな♪( ´▽`)
    「地中の火」
    寒浞のお話、といいつつ、その人誰?って感じでした。簡単にいえば夏王朝を一度滅ぼした反逆者であり、王である人。
    地味だし、描き方も好き嫌いがなく書かれてるからかなんとも捉えどころなく、不思議な感じ。好きか嫌いかで言えば、「嫌いじゃない」これがぴったり。
    「妖異記」
    周王朝の最初の滅びの瞬間。やはり理由な女か。巻き込まれる方からしたらたまったもんじゃないけど、これはこれで一つの筋の通った生き方なんだろう。
    「豊饒の門」
    同じく周王朝滅亡の時の最後の良心ともいえる家臣の友とその息子のお話。妖婦の威力すごい(笑)
    「鳳凰の冠」
    子産のいる時代のお話。正直単調に話が進むのでちょっと読みにくい。印象としては、女は怖い、と不思議な威力と魅力のある鳳凰の冠がとても素敵にまとまってて風景として浮かんだ。
    「宋門の雨」
    墨翟( 墨子の方が通りがいいけど。)のお話。孔子を尊敬しながらも、儒教ではなく、自分の道を開いた人。話もとても楽しいし、キャラの描写もいいけど、何といっても、秀逸なのは題名の付け方。最初と最後を綺麗にまとめててとてもいい気分。
    「玉人」
    超短編。李章武のお話。燭台に映った女との恋物語…というと間違えだけどあながち間違えでもない。にしてもこの時代は葛藤一つせず人の妻に手を出すのね(笑)
    「雨」
    叔孫豹のお話。正直わかりずらい。主人公もどこに行きたいのかがはっきりしないので何処となくつかみどころがないのが消化不良。
    「指」
    主人公は疾。女好き度半端なし(笑)なんか古代中国はすごいな。うん。
    「風と白猿」
    原々斎(墨子の孫)のお話。珍しく探偵的なお話。嫌いじゃない。
    「桃中図」
    李秀のお話。身体弱いわがままっこにしか見えない(笑)そして姉たちが滑稽。桃の木から地図見つけたり、それで、部下が一攫千金とかなかなか面白展開。
    「歳月」
    少娥のお話。父と夫を殺された14歳の女の子の仇討ち。面白し。
    「春秋名臣列伝」
    ラストの書き下ろし。ある種、中国春秋時代の教科書(笑)

    全670ページ。短編だけどボリューム満点。満足。でも疲れた(笑)

  • 「布衣の人」と「甘棠の人」、「沈黙の王」がお薦めですね。それぞれ、伝説時代、商周革命、商王朝中期が舞台のお話です。

  • よくよく考えたら「宋門の雨」を読んでいなかったので図書館で借りて読んだ。
    墨翟が主人公というだけで珍しいが、内容は良くも悪くもいつもの宮城谷節。
    墨子の思想全てに共感は出来ないが、ああいう生き方も綺麗だと思う。

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宮城谷昌光の作品

宮城谷昌光全集〈第1巻〉短篇小説はこんな本です

宮城谷昌光全集〈第1巻〉短篇小説の作品紹介

ひとがよく生きるとは、英気とは、矜恃とは。無辺の天地におりなす壮大な人間劇。清冽なおどろきにみちた、歴史文学の世界。

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