- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166600274
感想・レビュー・書評
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戦前における政と官の攻防をまとめている。政といっても、戦前で純粋に衆議院議員から首相となったのは三名しかおらず、残りは全て藩閥元勲、華族、軍人。内閣も政側とは言えなかった。元勲達は平民を維新当初から政治に参加させるべきとは考えていなかった為、議会側が力をつけて政権をとるまでには長大なドラマがあったのだ。検察という司法官僚の台頭や、官の利益を損なおうとしたものは殺された等、多少陰謀史観的ではあるが、歴史を扱っているので今尚興味深く読むことができる。星亨や原敬の人物評価も教科書では知り得ない有意義なものと思えた。
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[ 内容 ]
明治以来の日本の統治は、「政」と「官」の攻防の歴史である。
「藩閥官僚」に始まる「官」のエトスは、今に到るも明治以来の超然主義、「政」不信である。
これに対して「政」は絶えず挑戦し、絶えず敗れて来た。
そして軍・検察官僚がついにこの国を征圧した後、「官」は自家中毒を起こし、敗戦を迎える。
そして戦後、五五年体制によって「政」を征圧した「官」は、再び静かな崩壊、自家中毒を起しはじめた。
[ 目次 ]
序章 「政」と「官」
第1章 前史―超然主義の誕生
第2章 星亨の挫折
第3章 猟官―隈板内閣の夢
第4章 山県有朋vs.星亨
第5章 暗殺―追いつめられた「官」
第6章 原敬の時代
第7章 逆転―新官僚の時代
第8章 五五年体制への道
終章 「無党派」は「官」党である
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