ハル・ノートを書いた男―日米開戦外交と「雪」作戦 (文春新書)

  • 72人登録
  • 3.55評価
    • (6)
    • (1)
    • (12)
    • (0)
    • (1)
  • 9レビュー
著者 : 須藤真志
  • 文藝春秋 (1999年2月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166600281

ハル・ノートを書いた男―日米開戦外交と「雪」作戦 (文春新書)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 開戦前夜の日米の雰囲気を著した良書だと思います。歴史にifは禁物でしょうが、この本を読むと、どうしても、「もし。。。」ということを考えてしまう様に思います。

  • 1999年刊行。太平洋戦争直前の日米交渉において画期をもたらしたハル・ノートにつき、その作成経緯、前史、日米交渉過程での関係者の意図、文言解釈、ソ連諜報員の影響等を論じる。オビは煽り過ぎで、日米交渉の中にソ連が干渉しようとしていた事実は伺えるが、結論的には大して影響はなかったというものか。むしろ、本書の愁眉は、ハル・ノートの文理解釈(中国に満州は含まれない点)と、未交付に終わった暫定協定案の経緯であろう。また、著者の言うパーセプションギャップ(認識の相違)は、なるほど外交や交渉を実施する上での土台である。
    日米交渉の失敗例を他山の石としうるのは、この認識の相違に無知であった事実を虚心坦懐に受け止めてからのこととなろう。ちなみに、ハルやルーズベルトに影響を与えたホーンベック元国務省極東部長は、油のない日本海軍など物の数ではないし、弱者は強者に立ち向かわず、経済封鎖をしておけば戦争にはならないという思考の持ち主であったようだ。当時の米国の雰囲気の一端を覗かせるエピソードだ。

  • 1941年11月26日米国国務長官コーデル・ハルが日本政府に最後通告としてつきつけたのがハル・ノート。その内容は中国・仏印からの全面撤退など、当時の日本政府にとっては受け入れられないものでした。やがて日本は真珠湾攻撃をしかけ、日米開戦に突入します。
    このハル・ノートの内容をめぐって、背景にはソ連の陰謀があったとする風説が以前からありました。確かに、日本が受け入れて大陸から撤退しようと、否認して日米開戦を開始しようとどちらもソ連にとって大いに利益となるものでした。
    このハル・ノートの骨子は、実は当時財務次官であり、後にはブレトン・ウッズ会議のアメリカ代表として戦後の国際経済秩序構築に大きな影響を与え、やがてスパイ容疑をかけられ自殺に追い込まれた人物:ハリー・D・.ホワイトの手によるものでした。
    本書はこのハル・ノートをハリー・ホワイトとソ連の秘密工作「雪」作戦に焦点を当て、独自に調べた情報や資料を駆使し、日米開戦に至る過程の裏面史の謎の解明に挑んでいます。
    (N)

  • 読んだのはだいぶ前になるので詳細は覚えていないが、大した内容は書いていなかったと記憶。

  • 日米開戦への挑戦状と戦後悪名の高いハルノート。この原案を書いたとされるホワイト氏とソ連の接触があったとされるが、その真相は?意外にもソ連は日米開戦を望んでいなかった?そしてハルノートは日本の満州撤退を要求していなかった? また、東条内閣が近衛内閣と比べて指導力があることを最初は米国から歓迎され、日米開戦回避の方向で動いていたとのこと。しかし、日本当局の杜撰な外交により、勝手な思いこみと誤解の重なりで、留まるとこを知らずに開戦へ!歴史の大きな分岐点がこのような些細なことで決まることに恐ろしささえ感じました

  • 感想未記入

  • ここで描かれている日本の政治家のプロファイルや印象はどこから持ってきたものなのだろうか?情報ソースが私の読んだ他の本と同じなのか、それとも、違うのか、によって、例えば松岡外相などの人物像を描かれたとおりに頭の中で結んでいいものかどうか。この時代に活躍していた明治生まれの男性は、国際結婚している人が驚くほど多い。(2007.7.27)

  • 2003年2月5日

全9件中 1 - 9件を表示

須藤真志の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部 みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印

ハル・ノートを書いた男―日米開戦外交と「雪」作戦 (文春新書)はこんな本です

ハル・ノートを書いた男―日米開戦外交と「雪」作戦 (文春新書)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

ハル・ノートを書いた男―日米開戦外交と「雪」作戦 (文春新書)の作品紹介

日米両国は、なぜあのような苛烈な戦争を戦わねばならなかったのか。「真珠湾」に至る日米交渉劇の幕間には、不可解な謎がいまだに数多く潜んでいる。「ソ連が独ソ戦を有利に戦うため日米開戦を策した」とするソ連謀略説も、そんな真偽定かならぬ風説の一つであった。ところが、ここに、その風説を意外な史実に変える新たな証言者が現れた!-日米交渉の経緯を縦糸に、若きKGB工作員の野望を横糸に、独自の視点で編まれた開戦外交史のドラマ。

ツイートする