依存症 (文春新書)

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著者 : 信田さよ子
  • 文藝春秋 (2000年6月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166601080

依存症 (文春新書)の感想・レビュー・書評

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  •  「依存症」について長年のカウンセラーとしての活動を基に書かれた本です。これまでの病理をとらえる考え方は、は個人を対象としてとらえていました。しかし、その捉え方では解決できない問題が次ぎから次へと出現し、関係性や機能に焦点を当てた新たな考え方が必要となってきました。個人の病理を周囲の人との関係やシステムとして考えることによって、これまでとは異なる解決の可能性が生まれてきたのです。
     この本では、依存症を人間関係障害としてとらえる視点について、著者の具体的な体験を通して説明されています。個人的には、第3章の「経験から」におけるアルコール依存症患者との経験に、精神病院での自分の体験を思い出しながら読みました。そして、疑似体験として知っていて欲しいと思いました。

  • 依存症チェックの三段論法で誰が困るのかを明確にする。
    ドーパミン関連遺伝子の話も興味深い。
    アダルトチルドレンもわかりやすい説明。

    断酒できている方々について
    男性は腰が低く挑発に乗らず物静かで穏やか
    女性は自己主張し嫌やものは嫌とはっきり断る
    男らしさ女らしさの追求をやめることなのでは、よりよく生きようとする市政の延長線上にある
    とあった。
    先日初めて断酒会に参加したが、感じたことをそのまま表しているようで納得。

  • アルコール依存症を中心に「嗜癖症」に関する概論。全体像を理解するには有用でした。個々の「嗜癖症」に悩む人には少し物足りないかもしれないけど・・・

  •  依存症の土壌が、モノが豊かになったから、というのは切ない。(もちろんそれだけではないけれどね)

  • 様々な「依存」について書かれているけれど、特に印象的だったのは「親と子」に関わる部分。

    この人のご専門は、基本的に母と娘との関係における親子論だと思うのだけれど、この関係はおそらく家族介護でも最も厄介なものなのよね。

    私の母はさほど「介護」を必要とする間もない状況で逝ってしまったので、私自身はそういう「娘介護」の葛藤には無縁だった。ところが周辺を見るとまあ母娘介護の「うわああああ」事例の多いこと多いこと。

    東京で『ケアラーズカフェ・アラジン』を主催する牧野さんにお話をうかがった時「介護者の中でも特に娘さんの気持ちというのはとても煮詰まっているの。このカフェでも定期的に『娘の会』というのを催しているけれど、そこでは皆さんほんとうにぎりぎりの状態だということがわかるわよ。」と言っておられたのがとても印象に残っている。

    この本の中にも『親を一番見ているのは子ども。だって子どもは『生かしてもらっている』ということを言われなくともわかっており、親の自分に対する感情をどうコントロールすればいいかを必死で考えているのだから』といったような描写がある。

    言い換えれば、子どもを『生んだ』ということで『育てなければ』ということを義務感のように思っている親の下では、同時に子どもも『生かしてもらわなければ』という責務を感じてしまうのだ、ということ。

    親が常に自分に対しても子に対しても『〜なければ』を課している状況、それはつまり親は子に対して『貸し』を作っているということ。『あなたのために「してあげて」』いるということは、子にとって『借り』を作らせているということ。

    旧弊な社会ではそう思うことが当然であり、その『貸し』のことを『親の恩』、その債務を返済することを『親孝行』と言った。

    でもそれは、是非論はおいといて、現代社会では馴染まない。個人は生まれるべき権利があってそこに存在するのであり、親の都合云々は二の次、と私たちは学んでいるのだから。

    著者の言うには、子どもを育てることについて「無理をしないで楽しむこと」がいいのだと。育てる過程において、なんらの貸借状況を作らないこと。

    至極、もっとも。

  • 患者と接するのが面白い。
    女医はなめられるが反骨心でやっていった。

  • 著者の若かりし頃の臨床を垣間見れ、勉強になったと同時に、自分の一歩を振り返ることができた。

    2013.7.19

  • とってもわかりやすく書いてある。そしてよくわかりすぎるのであった。

  • 依存症の正体を非常に平易な文章で解説している。おそらく特別な知識がなくても理解できるだろうと思う。
    依存症については多少知っているつもりだったが、本書で初めて目にする情報も多く、特に依存症者の家族の観察から社会学的な視点に論を発展させていく手法には驚かされた。
    ルポルタージュのようでありながら著者の経験を時系列的に語ることで、読み進めれば自然と著者の思考の足跡を辿れるようになっている。

  • 依存症の中でも、特にアルコール依存症を中心に。
    依存症に陥る場合、周囲の人間の役割も重要と言う。
    要するに、頼られるが故にどんどん進行してしまう・・という状況。

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