ナポレオン・ミステリー (文春新書 186)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166601868

作品紹介・あらすじ

ナポレオン・ボナパルトは永遠の英雄であり、波瀾に満ちた生と死は多くの謎に包まれている。その中でも最大のものとされていた死因については、砒素による毒殺説が定着し詳細な経緯も明らかにされつつあるが、最近、パリに埋葬されている遺体が、実は密かにすり替えられた別人のものではないかとの疑惑が、研究家の間で囁かれ始めた。真実はどこに?そして依然として残る多くの謎の解明は。

感想・レビュー・書評

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  •  ナポレオンにまつわる様々の謎について,雑学を集めたエッセイ集。冒頭で,彼の人生を概観。百科事典のように無味乾燥ではない,すらすら頭に入ってくる文章だが,要点は漏らさずおさえてある。ここを読むだけでも価値あり。
     雑学部分では,仏語文献を渉猟して集めた知識が遺憾なく披瀝されており,初めて和訳されたエピソードも多いのではなかろうか。筆蹟の変遷,自殺願望,毒殺疑惑,遺体のすりかえなど彼自身にまつわることから,冬将軍による無残な撤退でロシアに取り残された将兵のその後まで,話題が満載。

  • 読みやすくおもしろかったです。世界的な知名度という意味では群を抜いて高いであろうナポレオンについてのエッセー、というような本でした。タイトルになっている「ナポレオン・ミステリー」ですが、本書全体がミステリーについて書いてあるというよりは、最後の章に書かれている「遺体の謎」、つまりパリにあると言われているナポレオンの遺体は本当に本人なのかが最大のミステリーということになります。ナポレオンの髪は存在していますから、そこからDNAを採取し、あとはパリのアンバリッドにある棺を開けて、遺体のDNAを採取すれば結論は出るのですが、フランス政府はそれを認めていない、ということですから、当分は解決できないのかもしれません。

    それ以外の章については、あまり知られていないナポレオン関連の人物像(英国海軍のジョージ・スミスや、ロシアからのスパイなど)が紹介されていたり、ナポレオンの子孫が米国に渡ってFBI設立に寄与した話など、聞いたこともない話が紹介されており、興味深く読みました。ナポレオンは1821年に流刑先のセントヘレナ島にて51才で死亡したということですから、今年(2021年)は死亡200年目になります。ナポレオンにまつわる話題が今年も出てくるのでは、と期待しています。

  • あんまりミステリ感はなかったかも(r)

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