竹島は日韓どちらのものか

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166603770

作品紹介・あらすじ

韓国は警備隊を派遣し灯台を建設するなど、一九五四年から竹島を実効支配し、領有権をめぐっての日本との協議を拒否し続けているが、歴史学者である著者が史料を渉猟、歴史的根源にまで遡って調べた結果は日本領。問題がここまでこじれたのも、事実よりも感情や理念が先走る韓国側の傾向、論争を避ける日本側の事なかれ主義に原因があると指摘する著者は、日韓の冷静な対話を呼びかけている。争点を整理した、竹島問題とは何かを知る絶好のガイド。

感想・レビュー・書評

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  • 現在も問題となっている竹島問題を、歴史から丁寧に紐解いて説明をしている著書である。江戸時代からその根はあり、それが現代までも影響し続けているのは、虚言捏造そして改竄し、もはや歴史を正しく観ようとしても、感情が先立つ韓国と、相手の威を怖れ、果ては相手におもね、堂々足らざる日本人がいることで、余計に困難にならしめている。
    現在においては、日本人も相手からの嫌悪感から冷静な判断がしにくいところであることからも、日本でも正しく歴史を捉え、教育し、相手に対しても形式的でなく、本音を言い合うだけの覚悟が必要なのではなかろうかと考えさせられた。

  • 日本語教師をするにあたって、日本の歴史をいろいろと知っておかなければいけないと思い、読んだのだが、なかなか難しかった。
    この本の内容を信じるとすれば、竹島は日本の領土と言ってよいと思うので、日本政府にはがんばってほしい。(うまく話し合いで解決してほしい)

  • 韓国の歴史認識は捏造と改竄に満ちているが、竹島はその最たるものだろう。安龍福の偽証からはじまる本問題を史実に基づき、なぜ韓国が竹島を自国領だと勘違いしてしまったのか分かりやすく解説している。しかし現存する博物館でさえ改竄してしまう事実を韓国人はどう考えているのか。この本もしくはネットを通じて事実を知ってほしいとただただ願うばかりだ

  • 韓国は日本が主権を回復する前に一方的に、過去の清算を済ませた。
    竹島を歴史的にも国際法的にも韓国固有の領土とする根拠が崩れた。
    つまり日本の領土。

  • 韓国側の主張の根拠がいかにおかしな論理、資料に対する極めて恣意的な解釈。こと竹島の問題に限らないが、朝鮮人というのは自分の見たい歴史しかみようとせず、無ければ捏造してでも自らの主張にあてはめる。
    まあ現実の朝鮮の歴史があまりにも酷い、憐れなものであるのだからウソの世界に逃げるしかないのだろうが。。

    こういった冷静な資料分析をあちらの人間に理解を求めるのはもはや無駄なわけで、日本側としてこうして粛々と分析して、その結果を随時世界に向けて発信していくべきだろう。
    少なくとも日本人に対してもっと歴史事実の説明と問題の経過を広く知らしめるようにして、偏った歴史観に寄って朝鮮側にすりよるおかしな日本人が出てきてしまうのだけでも防いでもらいたいものだ。

  • 過去の300年に渡る日韓の領土認識の事実整理

  •  本書は日本海に浮かぶ竹島がだれのものかという、日韓それぞれの言い分を歴史的な経過の調査を含めてよくわかる本だと思った。しかし、この内容は古文書が多く出てくるだけに学問的な検証を経ているのだろうかとも感じた。
     本書の主張が正しければ、竹島は明らかに歴史的には日本の領土であるのだろう。しかし政治的には、韓国は絶対にそれを認めることはないだろうと思った。そもそも隣り合った国が国境問題を抱える例は世界中に数多い。
     本書を読むと、結局、これは歴史問題ではなく政治問題なのだろうと思った。日本、韓国ともに相手に譲歩してしまえば、総理の首が飛ぶどころではない騒ぎになることは間違いがない。絶対に譲歩できない問題である以上、先に延ばすしかないのだろう。
     1978年の日中平和友好条約批准時に中国の鄧小平副総理は、尖閣列島の所属問題に関連して「我々の世代の人間は知恵が足りない。・・・次の世代は我々よりもっと知恵があろう。その時はみんなが受け入れられるいい解決方法を見出せるだろう」と問題の「棚上げ」を提案している。まさにそのとおりであると思う。行き過ぎたナショナリズムの高揚が戦争と言う悲惨さを生み出す歴史を知っている我々としては、鄧小平の言葉をかみしめるべきと本書を読んで思った。

  • 竹島問題について考えるための必読書。
    著者の主張の根拠とされる歴史文献の引用が必ずしも十分だとは言えず、要約といった形での提示も見られるため、実際に文献にあたってその真偽を確かめる必要性も感じるが、そこを差し引いても竹島が韓国の領土でないことは明らかだと分かる。
    韓国の感情論的外交と、日本の領土問題への意識の低さがあいまって、現在のような日韓の対立を生んでいる。

    韓国の様に感情ではなく、しっかりとした史実に基づいて、日本はもっと世界に対し竹島が日本領であることを主張するべきであると個人的には考えている。
    本書をきっかけとして、多くの日本人が領土問題に対し真摯に考えるようになればいいな、と感じた。

  • 竹島は日本のもの。
    このような状態が自分から求めないと知ることが出来ないことが残念ですね。

    読んでよかったです。

  • [ 内容 ]
    韓国は警備隊を派遣し灯台を建設するなど、一九五四年から竹島を実効支配し、領有権をめぐっての日本との協議を拒否し続けているが、歴史学者である著者が史料を渉猟、歴史的根源にまで遡って調べた結果は日本領。
    問題がここまでこじれたのも、事実よりも感情や理念が先走る韓国側の傾向、論争を避ける日本側の事なかれ主義に原因があると指摘する著者は、日韓の冷静な対話を呼びかけている。
    争点を整理した、竹島問題とは何かを知る絶好のガイド。

    [ 目次 ]
    第1章 ことの発端―十七世紀末の領土紛争(竹島問題はこうして始まった 日朝漁民、鬱陵島で衝突 ほか)
    第2章 舞台は朝鮮に―誤解の始まり(日本側の要求と朝鮮の廟議 強硬派台頭す ほか)
    第3章 その後の経過―二つの異なる歴史認識(安龍福、英雄となる ある朝鮮史書の改竄 ほか)
    第4章 現代の竹島―対話の拒否と事なかれ主義(「過去の清算」と「李承晩ライン」 難航した国交正常化交渉 ほか)
    第5章 争点の整理―何がどうくいちがっているのか(「見える、見えない」が問題ではない 我田引水的文献解釈 ほか)

    [ POP ]


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    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • この一冊で、韓国主張は論破されてます。
    韓国政府は、やましいことがないのなら、
    国際裁判所に拒否し続けるのではなく、出てくるべきでしょう。
    竹島問題を史実から詳しく知りたい方には良い本です。

  • (2006.06.23読了)(2006.04.25購入)
    竹島は、歴史的に日本と韓国のどちらに先に認識されていたのか?どちらかの国に所属した事はあるのか?
    水がなく、断崖だけの島で、韓国からも日本からも近くはないので、どちらの国にも明確に所属した事はなさそうです。どちらの国により認識されてきたかについては、著者の主張が正しければ日本のほうに分がありそうである。
    話の大部分は、韓国本土から見える「鬱陵島」に費やされている。この島が竹島と呼ばれていたためである。鬱陵島の傍の小さな島も竹島と呼ばれているのでさらにややこしくなる。韓国側の文書を読むときは、竹島と書いてあっても、それが何処の島のことを言っているのかは、素人ではとても分からない。
    韓国が竹島の領有にこだわるのは、漁業資源に関わるためであり、もちろん日本にとっても重大なことである。
    実効支配という面からは、戦後韓国側は、1952年1月18日、李承晩ラインを宣言し、日本で「竹島」、韓国で「独島」と呼ぶ島を自国のものとし、李ラインを日本の漁船が超えると拿捕し、韓国に連れ去った。日本がまだアメリカの占領下にあるうちに武力で、実績を作った。

    ●竹島(7頁)
    竹島は、日本海に浮かぶ絶海の孤島である。西島と東島の二島、及び数十の岩礁からなり、総面積は0.23平方キロ(日比谷公園とほぼ同面積)。飲料水の確保が困難なばかりでなく、四周は二島とも断崖絶壁で、古来、人間の定住を拒み続けてきた。陸地から竹島までは、島根県の松江からは220キロ、朝鮮半島の東海岸にある町、ウルチンからは215キロの距離にある。
    ●韓国側の歴史的根拠(19頁)
    「粛宗実録」の記事中には、安龍福という人物が日本に密航して鳥取藩主と直談判し、鬱陵島と松島(当時の竹島の日本での呼称)は朝鮮領であることを認めさせた、とするものがある。粛宗時代というのは、1674~1720年である。
    ●日本の歴史的根拠(20頁)
    出雲藩藩士の齋藤豊仙が藩命によって著した「隠州視聴合記」(1667年序)の「国代記」で齋藤豊仙は、松島(現代の竹島)と鬱陵島を日本の「西北限」の領土として明記している。これを根拠に明治政府は1905年、それまで松島と呼ばれていた無人島を「竹島」と命名し、島根県に編入したのである。
    ●鬱陵島について(22頁)
    鬱陵島はその昔、于山国と称していた。512年6月新羅の武将が攻略し、新羅に帰属し、新羅滅亡後は高麗に属して、のち朝鮮に帰した。
    朝鮮時代の1417年2月、朝鮮政府は鬱陵島へ渡ることを全面的に禁じ、鬱陵島に人を住まわせない空島政策をとることにした。この空島政策は原則的に19世紀末まで続いた。鬱陵島から島民たちを連れ出し、島へ渡るのを厳禁したのは、「仮倭」の存在があったからである。仮倭は、倭寇を装って朝鮮半島各地を襲った人たちのこと。
    1618年から鳥取藩米子の大谷家が鬱陵島に渡って鮑や若布を取っている。
    朝鮮政府が空島政策を取っていた間に日本は、鬱陵島へ毎年渡って、海産物を収穫していた。日本の実効支配が80年ほど続いた。
    1692年3月に米子の村川家が鬱陵島に行ってみると、既に朝鮮の漁民たちが来て鮑取りをしていた。
    朝鮮政府と江戸幕府の何度かの交渉の結果、江戸幕府は、1696年1月28日付けで鬱陵島への渡海禁止を鳥取藩に伝えた。
    1876年、「日朝修好条規」が締結されて仁川、釜山、元山の三港が開港し、朝鮮半島との往還が容易になると、日本人商人らが海を渡るようになり、日本漁民による朝鮮近海での漁業も活発になった。中でも農林水産資源の宝庫だった鬱陵島には、島根県や鳥取県の人々が移り住み、商業や農漁業に従事するようになった。
    1881年、朝鮮は、日本政府に、日本人の越境に対する抗議を行った。
    1883年、日本政府は、鬱陵島への渡海を禁じ、島から日本人254名を連れ戻した。
    ●鬱陵島の調査(107頁)
    1882年、高宗は、李奎遠に鬱陵島から、その傍らにあるといわれる松竹島及び于山島までの距離を明らかにすることを命じた。
    李奎遠の調査結果は、鬱陵島の近くの島を以ってこれに当てる、ということで鬱陵島のすぐ近くにある「竹島」と「島頂」の二島をこれに当てている。
    今日の「独島」(日本でいう「竹島」)は、確認できていない。
    ●今日の竹島の認識(126頁)
    鬱陵島の島民(朝鮮の人々)が、当時、リャンコ島と呼ばれていた竹島に渡るようになったのは、1903年5月、隠岐島の中井養三郎が海驢猟を始めて以降のことである。中井養三郎によると、1904年からは山口県の岩崎某らが鬱陵島の韓人を人夫として雇い、海驢猟に参加したという。
    ●李承晩ラインの結果(148頁)
    「李承晩ライン」によって韓国側に拿捕された日本漁船は計233隻、抑留された漁船員2791人、死亡した漁船員5名、沈没船3隻、返還されない船173隻に及んだ。

    著者 下條 正男
    1950年 長野県生まれ
    国学院大学大学院文学研究科博士課程修了
    専攻は日本史
    拓殖大学国際開発学部教授

    (「BOOK」データベースより)amazon
    韓国は警備隊を派遣し灯台を建設するなど、一九五四年から竹島を実効支配し、領有権をめぐっての日本との協議を拒否し続けているが、歴史学者である著者が史料を渉猟、歴史的根源にまで遡って調べた結果は日本領。問題がここまでこじれたのも、事実よりも感情や理念が先走る韓国側の傾向、論争を避ける日本側の事なかれ主義に原因があると指摘する著者は、日韓の冷静な対話を呼びかけている。争点を整理した、竹島問題とは何かを知る絶好のガイド。

  • 竹島ね〜。。。

    俺の考え「沈没しちゃえばいいのに」

    まぁもちろん竹島近郊の人々は生活がかかってるからそんな風には考えれないだろうけど・・。
    もうどっちのものだっていいよ。。
    国連に調査依頼してうらみっこなしで決めよーぜ、と言いたくなる。。

    この本は日本よりの本。
    韓国人に読んでみてもらいたい。

  • 竹島は日本のもの。以上。

    そもそも『どちらのものなのか?』なんて論争が起こること自体おかしいですね。

    この本、竹島入門にぴったり。竹島問題について知りたいあなた!!是非一読を!!

    韓国っていう国は、妄言を喚き散らすのが好きなお国柄のようで。

    外務省も言っているように、竹島はどう考えても日本固有の領土です。韓国のものだとする根拠なんて芥子粒ほどもない。韓国側が主張する根拠も、全く客観性に乏しく、恣意的にその当時の体制に与するよう作成した資料を根拠としていたりと、根拠と主張するに値しない資料ばかり。(その他様々な歴史認識においても、似たような蛮行が繰り返されてますよね。)

    それなのに、竹島に不法占拠し、漁業をし、さらには警備隊まで駐留させている。既成事実を作りあげて韓国領土であると主張する。韓国人の得意な手ですね。(なんでも大仰に叫び、その意見が多数になったときそれは事実と見なされることはよくあることです。)

    とはいうものの、日本にも今日の混乱を招いた責任があると思います。事なかれ主義外交を行った日本政府も、混乱の一因といえるでしょう。『事なかれ主義』は日本国内では通じるかもしれないけれど、世界では通じない。世界ではもっとばんばん主張すべきところは主張しないと。

    また、日本人で竹島問題を知らない人、関心がない人が多すぎる。こういう人達は一度韓国人に「独島(竹島)は韓国領土!!」と主張され、激しいデモなんかされるとおろおろし、「あんなに強く主張しているんだからきっと韓国領土なんだろう」なんて思ってしまう嫌いがある。こういう無知も罪であると思う。

    竹島が日本領土である根拠は五万とあるが、何よりも、その証左であるのは、韓国が日本政府からの、国際司法裁判所への提訴の提案に全く応じないこと。もし本当に韓国領土だという根拠と自信があるのなら、堂々と提案に応じればいい。それを拒否してばかりのくせに、竹島を実効支配するなんて、蛮行としか言えない。

    他にも、対馬も今かなり韓国人の蛮行によってひどいことになっている。観光客によって汚される土地、観光客を装って、漁業を行うも者などなど。あげればきりがない。

    いい加減、韓国人の蛮行を看過するのはやめにしようではないか。

  • 竹島問題は複雑になっている間もあるが、もちろんこれだけを読めば確実に日本領である。ウロン島も日本だといってみたいぐらいに。しかしこれだけを信じるわけにはいかない。これの反論が日本語で読めればいいのだが。

  • 韓国は警備隊を派遣し灯台を建設するなど、一九五四年から竹島を実効支配し、領有権をめぐっての日本との協議を拒否し続けているが、歴史学者である著者が史料を渉猟、歴史的根源にまで遡って調べた結果は日本領。問題がここまでこじれたのも、事実よりも感情や理念が先走る韓国側の傾向、論争を避ける日本側の事なかれ主義に原因があると指摘する著者は、日韓の冷静な対話を呼びかけている。争点を整理した、竹島問題とは何かを知る絶好のガイド。

  • 今話題なのでこの本を…と言うことですが、遠くは江戸時代300年前より検証しています。読めばどちらが正しい歴史認識か一目瞭然。

  • 日本の資料だけ偏ることなく、日韓どちらの資料をもふまえた上で、日韓がどちらの領土か、そもそもなぜ竹島問題が起こったのか、をわかりやすく(それでもむずかしいけど)説明してくださっています。

    竹島問題が気になる方は是非読んでみてください。

  • 日韓両国間で領有問題の対象となっている竹島(韓国名:独島)について、その問題の起源を江戸時代にさかのぼり、記録・文献を丹念にあたって解説した労作。本書によれば日本の領土であることはほぼ明らかなのだが、だからといって韓国が納得するわけではないのが領土問題の難しいところ。理屈での解決は難しいとはいえ理論武装は必要。本書の内容を押さえておけば、韓国人との論争に負けることはないだろう。

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