在日・強制連行の神話 (文春新書)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166603848

作品紹介・あらすじ

在日コリアンのほとんどは戦前日本が行なった強制連行の被害者及びその末裔だ、という「神話」がある。この神話は日本社会に広く流布し、今や「常識」にすらなりつつあるが、著者はそれに疑問を呈する。多くの在日一世の証言を読むと、大多数は金をもうけにあるいは教育を受けに、自らの意志で海峡を越えた様子がみてとれるからである。著者はこの「神話」がどのようにして拡がり、どう今の日本社会に影響しているかを分析しつつ、その実像に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • いわゆる在日強制連行の偽りについて述べている。
    この本の孫引きも随分目にしており、新鮮味はないが、出典から引いている箇所も多く、考えさせられる。

    当時を知らない人たちが増えるほど問題が過激になってくるのが彼の国の特徴でもある。

    総連、北の帰国事業も一部絡んでいるとは知らなかった。

    大阪にずっと住んでいたのだが、一時期を超えるまでは差別なんかあんまり聞いたこともなかったのは子供だったせいか。アホな主張をし出す頃からおかしくなったような気もするんだが。

  • 作られた歴史の裏側

  • 平成25 年9 月30日読了。

  • 「見たいものしか見ない」どころか「見たいものを作りあげる」
    うーん、まさに。
    被害者性を強調し、その中にすっぽり入り込むことで自己を含むあらゆる責任から逃れる・・・自らの民族性を貶めている事に気付かない人たち。。
    まあでも一番の問題はそういった人間にすりよる日本のマスメディアなんだろうが。

  • (推薦者コメント)
    在日韓国人であった著者による、「強制連行」についての論考。タイトルに「神話」とあるが、これは強制連行を全否定する意図ではなく、強制連行が「神話」化されたのが何故なのかを追うものである。

  • [ 内容 ]
    在日コリアンのほとんどは戦前日本が行なった強制連行の被害者及びその末裔だ、という「神話」がある。
    この神話は日本社会に広く流布し、今や「常識」にすらなりつつあるが、著者はそれに疑問を呈する。
    多くの在日一世の証言を読むと、大多数は金をもうけにあるいは教育を受けに、自らの意志で海峡を越えた様子がみてとれるからである。
    著者はこの「神話」がどのようにして拡がり、どう今の日本社会に影響しているかを分析しつつ、その実像に迫る。

    [ 目次 ]
    第1章 「在日は強制連行の被害者である」(『東京アンダーワールド』 教科書から辞典まで ほか)
    第2章 反論(自発性の視点 「強制連行」批判 ほか)
    第3章 一世たちの証言(「強制連行」という言葉 渡日の経緯 ほか)
    第4章 『朝鮮人強制連行の記録』再考(「朝鮮人強制連行」の誕生 北朝鮮が輝いて見えた時代 ほか)
    第5章 見せかけの怒り(金嬉老事件 梁石日 ほか)

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    [ 参考となる書評 ]

  • 過去の資料を精査し、在日強制連行が神話であることをあぶりだしている。
    これが文化人類学なのかな?

  • 事実に基づく展開。

  • 強制連行とは何年のどんな行為を指すのか?これを正確に答えられるか。きっと知らないうちに、戦時中に朝鮮の人を日本で働かせていたことをそう呼ぶんだと教わってきたんだと思う。強制的に連れてきたんだと。僕は自分に都合のいい歴史や盲目的に反省する歴史じゃなくて、本当の歴史を知りたい。

  • 在日と呼ばれる人たちは、過去に日本に強制連行された人々の子孫である、・・・というような話を「おいちょっとそりゃぁ違うだろ」て突っ込んでる話。

    引用をめっちゃ使ってるのでとてもわかりやすかったです。それらを見ると、確かに強制連行はあったとしても、それが全てじゃないし、大半は自分の意思で日本に来てるのだそう。日本での生活がどうであったとしても。

    しかし・・・この本を読む前に、強制連行についてまず知識を付けておくべきだった。基礎も知らずに応用に挑戦してしまった気分。


    どちらにしろ、戦争(゚△゚)イクナイ!!

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著者プロフィール

鄭 大均(てい・たいきん):1948年岩手県生まれ。韓国系日本人。専攻は日韓関係論、在日外国人。立教大学、UCLA で学び、81年から95年まで韓国の啓明大学校外国学大学等で教鞭をとる。現在は東京都立大学名誉教授。著書に『増補版 韓国のイメージ』『日本のイメージ』『在日の耐えられない軽さ』(いずれも中公新書)、『在日・強制連行の神話』(文春新書)、『韓国のナショナリズム』(岩波現代文庫)、『韓国が「反日」をやめる日は来るのか』(新人物往来社)、『日韓併合期ベストエッセイ集』(編書、ちくま文庫)などがある。

「2023年 『隣国の発見』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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