心くばりの文章術 (文春新書 626)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166606269

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  • 【ポイント】
    文章を書くときは、読み手の心理を強く意識する。
    読み手の心理に応える文章になっているかをチェックする。

    【GOODフレーズ】
    カバー裏側:上手く書く秘訣は、「心くばり」にある。読み手への配慮を心がける事から、書くべき事と書き方の両方が見えてくる。

    【所感】
    この著者の主張を基にすると、
    文章(書籍)を読んで難解だと感じた場合、
    その原因のひとつは、著者の書き方である。
    つまり、書き手の責任である。
    本を出している知識人のうち、そのことを意識している人はどの程度いるだろうか?

    個人的には、第2章の内容が参考になった。

    内容:★★★★☆
    分かりやすさ:★★★★★

    【目次】
    第1章 文章の心得とは?
    第2章 説明するにも「心くばり」あり
    第3章 アピールするにも「心くばり」あり
    第4章 実践で書くにも「心くばり」
    第5章 日頃の文章を高める「心くばり」
    第6章 文章を磨くための「心くばり」

    【要点】
    ・作業の内容 →
    「作業が必要となる理由」を追記

    ・自分の主張 →
    「根拠(理由)」を追記
    読み手の立場に立って読み直し、読み手が抱く疑問を想像する。疑問に答えているかをチェック。

    ・情報の整理の仕方(指針)を意識する。
    例) 時間の流れ、構造、場合分け、並列的、階層

    ・概要を書くことで、読み手に全体像を把握させる。

    ・補足するときの接続詞「なお」「ただし」
    → 補足だという意図が伝わりやすい

    ・図面
    → ポイントだけを表現する。
    → 登場人物と、登場人物どうしのつながり・関係とで、ポイントが表現されているかチェック。

  • 日々必要な仕事上の文書を、どうすればわかりやすく書けるのか。 簡潔にして説得力のある文を書けるかどうかは、仕事の成否、ひいては自分の運命をも左右しかねない。 それは突き詰めて言えば、「読む人の立場に立つ」ということに尽きるのだが、そうは言ってもどうすればそれが実践できるのかが悩みどころ。 この本では、「心くばり」をキーワードにして、豊富な文例とともに、分かりやすい文を書くための考えかたを解説する。

    著者は、初心者向けの解説書に定評のあるテクニカルライター。 私も著書を何冊か持っている。その柔らかくも明瞭な文体は、意識的に練り上げられたものらしい。 そんな作業の積み重ねがこの本に結実したのだろう。 各章最後の「おさらい」だけでも、折にふれて読み返せば、文章を組み立てる助けになりそうだ。

著者プロフィール

1971年東京生まれ。東京大学経済学部卒業。
主な著作に『やさしいC』『やさしいC++』『やさしいJava』 『やさしいJava 活用編』『やさしいPython』『やさしいXML』『やさしいC アルゴリズム』 『やさしいJava オブジェクト指向編』『やさしいPHP』『やさしいWebアプリプログラミング』『やさしいAndroidプログラミング』 『プログラムのからくりを解く』(SBクリエイティブ)、『入門テクニカルライティング』『ここからはじめる統計学の教科書』(朝倉書店)、『親切ガイドで迷わない 統計学』『親切ガイドで迷わない 大学の微分積分』(技術評論社)、『心くばりの文章術』(文藝春秋)などがある。

「2019年 『やさしいC# 第3版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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