断る力 (文春新書 682)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166606825

作品紹介・あらすじ

この本では、「断ること」をしないことが、いかに私たちの生産性向上を阻害し、成長を阻害し、ストレスをためるかということを説明していきます。そして、どうやったら「断る力」を身につけることができるのか、その訓練方法を含めて具体的に説明をしていきます。

感想・レビュー・書評

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  • 同調性が強くなかなか断れずストレスを溜めてしまうタイプなので変われたらと思い手に取った本。

    断るためのhow-to本ではなく、断ることの良さや理由が記された内容となっております。
    ネットで悪口を言う人の特徴や嫌われる特徴など、断ることによる弊害についての対処法も記されています。

    以下印象に残った内容

    「自分の扱い方を人に教えている」確かに自信がなさそうな言動をすると相手もそれに合わせた扱い方をするし、媚びた態度を取れば対等な関係にはならない。そうすると自分の意見も言いづらく伝わりにくくなるので、対等な言動を取ることは大切だと思った。

    「ウィンウィンの関係を築く」断る際に代替案で相手も利益が出るように「インセンティブの調整」をすることが交渉のカギである。

  • 「断る力を身につけてはじめてコモディティ(汎用品)から抜け出せる」
    勝間和代さんの本の好きなところは全くできないことは言ってないからなんですよね。
    いわゆる「エース機(ガンダムやシャア専用…)」になれなくても「量産機」のトップを目指せって言ってくれてるんですよね。
    そのためになにをすべきかということなんやと思います。

    「アサーティブ(賢い自己主張)が断る力を支える」
    アサーティブの柱は「誠実」「率直」「対等」「自己責任」だそうです。
    昔速聴をやってた時に聞いてた内容やなと思い出しました。
    自己主張といえばエゴ丸出しなイメージがありますがお互いに相手のことを尊重して自己主張するのはなにも悪いことではないということですよね。

    「コモディティにならないためにはスペシャリティになる環境を選び抜かなければならない」
    受験勉強では穴をなくして完璧を目指さないといけないんですけど社会に出ると穴は誰かに塞いでもらうという意識が必要になるんですよね。
    汎用品として誰かの穴をそこそこ塞ぐ役割は感謝され嫌われることはないでしょうけどそこまでなんですよね。
    得意分野で突き抜けてこそ上司の穴を塞いであまりある仕事ができるというものです。
    意識としてはエース機には乗れないにしても量産機で生き残って帰ってこれるレベルを目指すということでしょうか。

    「自分の悪意を制御することで相手の悪意も理解できる」
    相手の態度は自分の態度のカガミであることが往々にしてあります。
    そういう時は自分が悪意を発してないか振り返る必要があると思います。

    「自分に責任を持てるのは自分だけ」
    この本にもあるように全ては「自己責任」なんですよね。
    汎用品で大過なく過ごすのかリスクを取って大きく跳ねるのか。

    「適切な自己評価がすべての基本となる」
    「努力の量はかけた時間で評価できる」
    「不得意なものは放っておく割り切りと強さが必要」
    まさに資源の集中ですね。
    資源は時間であったりお金であったり自分の投資できるもの全てだと思います。
    なにに努力するか。
    その選択は適切な自己評価ができて初めて適切なものになると思います。

    「30代前半までに軸を持つのが理想」
    30代後半から40代後半にかけて実力を発揮するためには上記の作業は30代前半に終わらせるのが理想と僕も思います。

    「空気を読んで無視できる力をつける」
    つまり空気は読まずに作れということやと思います。
    著書でも書かれているように「7つの習慣」にあるように影響の輪を周りからプレッシャーを受けるのではなく周りに広げるイメージということやと思います。
    簡単にいうなら「主体性を持つ」ということやそうです。

    「思考のクセを変えるには手法を知り行動を繰り返す」
    やっぱり行動を繰り返すためには思考をクセのレベルまで突き詰めないと行けないということですね。

  • 自分の評価を他人に依存しすぎないこと。

  • 「I'm right, You are wrong.」の思考よりも
    「I'm right, You are also right.」で接する

  •  限られた時間、人生のなかでどの分野に注力するべきなのか、それがコモディティからスペシャリティになるための秘訣であり、そのために「断る力」が重要となる。本書を読んで印象的であったのが、自分の揺るぎない軸を30代前半、具体的には35歳までに定めることである。それまでの間、つまり20代は「トライ・アンド・エラー(試行錯誤)」の期間であるという。この期間のうちに自分の得意、不得意分野を見出し、不得意分野に関しては「断る力」を発揮して、徐々に自分の軸を確立させるのである。したがって、この本は自分の時間を効率的に配分できずに悩んでいる人におすすめする。

  • 個人的に心に刺さったところ

    ・子供サッカーをプレイしない
     (眼の前の問題でなく、大局観を持つ)
    ・自分の視点を持って発信することが中長期的には最適の戦略。
    ・自分がスペシャリティになれるところに身を置く
    ・非言語的に嫌われることもある。必要以上に媚びへつらったりすると、相手に自分を見下すことを許容していることになる。「私達は自分の取り扱い方を相手に教えている」というのは名言だと思う。
    ・嫉妬=劣等感
    ・怒る、愚痴る、妬むの三毒を追放する
    ・それは解決するべき問題なのか?解決できるのか?を最初に考えて、割り切って不要なら棄てる。

    ・次のアクション→適性試験を受けてみる
    ・総合適性検査
    ・内田クレペリン検査
    ・ワイジー検査
    ・MbTI

  • 35歳が人生のターニングポイント。断る力とは嫌われるリスクをとること。著者自身やビートたけしを例に出し、わかりやすく解説されている。とても読みやすかった。

  • 表紙がちょっと怖い。
    ちゃんと断る力を身に付けましょう、ちゃんと断れたらこんないいことがありますという本。まあ、断るときのストレスと、その後のストレスとどう付き合うかという問題はのこりますが。

  • ●本の概要
    著者の激務経験時代に「断る」ことを意識して仕事をしていくうちに、仕事と生活の好循環を創りだせたという経験から、話は始まっていく。主要なメッセージは、断ることによって、自分の一番大切なものに時間をかけられるようになるから、日々より面白くなる。自己研鑽の時間も作れるようになるため、コモデティティからの脱出も測れるようになる。勝間節が全編に散りばめられていた本。

    ●本の面白かった点や学びになったフレーズ
    ・事実は存在しない。あるのは認識だけだ
    ・実力が無いから断れないとしてはいけない。断り自分の時間を作るからこそ、自己研鑽の時間を創り、実力がつけられるようになるのだ
    ・「I'm right. You are wrong.」の前提で話を進めてくる人とは付き合うな
    ・名刺で階級じゃんけんをやっているような人とは付き合うな

    ●本のイマイチな点
    ・特になし。読みや進めやすいが、非常に大きな学びがあるわけではない。ただ、勝間氏が言うと説得力が違う。

    ●具体的なアクションの仮説&学んだことをどう活かすか
    ・定期的に自分が抱えている仕事を棚卸し、継続するか否か考える必要があるだろう
    ・市場価値の高い人材になるためには、当たり前だが仕事以外での自己研鑽が欠かせない

  • 勝間和代先生が断る力の大切さをわかりやすくまとめた良書。断る力がないと、自己中心的で自分の利益しか考えないような人間から利用され、ストレスで心身ともに疲労困憊してつぶれてします。でも、無愛想に断り続けると、今度は逆に自分がで自分の利益しか考えないような人間という烙印を押されてしまう。断る力を身に着ければ、そういった苦労も減ると思う。

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著者プロフィール

東京都生まれ。経済評論家(兼公認会計士)。早稲田大学ファイナンスMBA、慶應義塾大学商学部卒業。
当時最年少の19歳で会計士補の資格を取得した後、21歳で長女を出産。在学中から監査法人に勤めるが、ワーキングマザーとしての働きにくさから外資系企業に転職。以後、外資系数社を経て、経済評論家として独立。労働生産性の改善などが得意分野。
男女共同参画会議「仕事と生活の調和に関する専門調査会」専門委員。ワーキングマザーのための無料会員制ウェブサイト「ムギ畑」(http://www.mugi.com)を主宰。3女の母。
著書に『インディでいこう!』『猪口さん、なぜ少子化が問題なのですか?』(共著)『無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法』『無理なく続けられる年収10倍アップ時間投資法』(以上、ディスカヴァー)、『マッキンゼー組織の進化』(ダイヤモンド社、共著)などがある。

「2007年 『ワーク・ライフ・バランス手帳2008』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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