- Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166607051
作品紹介・あらすじ
欲望・エロス・犯罪の都は、いかに生まれ、どこに向かうのか。恐怖の根源をたどり、歓楽の核心・我われの心性に迫る。六百メートル四方の「世界一ヤバい街」の正体とは-。
感想・レビュー・書評
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歌舞伎町・・・昔から何となく危ない場所というイメージを持っていました。都会の中の魔窟?そんなイメージでしょうか。本書ではその成り立ちと背景が、詳細に記述されています。魔窟のイメージを深掘りされる部分もありますが、人が居てこその成り立ちであることが分かりました。本作2009年発刊でその後、10年以上経過していて変革の活動もされているとの記述もあることから、現在の状況を見てみたい気にさせる一冊でした。
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歌舞伎町の成り立ち、歴史的な側面から、現代の犯罪全般について幅広く書かれていて面白かった。歓楽街の機能と性格なども書かれていていい。引用も目立つけれど、出典をキチンとしているので、本が本を呼ぶ。
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新宿論ともいうべき、その歴史・文化・人に迫った名著。
センセーショナルなイメージのタイトルとは違い、内容はいたって硬派だ。
江戸時代、鉄砲同心の居住地であった新宿は、戦後テキ屋・博徒の縄張りとなる。
新宿=危険な街というのは、このあたりからきているらしい。
新宿も戦後の多くの繁華街と同様に闇市があった。
それを仕切っていたのが、関東尾津組。
尾津喜之助は商才があったようで、新宿大マーケット計画を政治家にはたらきかけ、新宿の復興に心血を注いだ。
これが新宿発展の基礎となったわけであるから、我々のような一般人が新宿に対してダーティーなイメージを持つのは当然だろう。
売春や賭博など暗黒街と関係のある産業が多く集まる街となった。
最近では支那系の「蛇頭」や台湾系の暴力団などがシノギをめぐって事件を起こすのだから、まだまだクリーンなイメージとはほど遠い。
ただ、繁華街の持つ危うさというのを覗いてみたいというのも、自然な欲求だ。
本書を片手に新宿を散歩するのも、プチ冒険的な充実感を得られるかもしれない。 -
最近の歌舞伎町はどんな程度ヤバイのかと、本屋さんでジャケ買い。
期待していた内容とはやや遠く、歌舞伎町の成り立ちの歴史的背景や、中国人マフィアや日本のヤクザの話に終始しており、現在の歌舞伎町の様子はあまり書かれていない。
しかし、それだけ歌舞伎町には中国人が台頭したいるということなのだろう。これは常々ウワサされていることではあるが、事実のようだ。
筆者はよく歌舞伎町を研究しており、インタビューや参考文献の数は結構なものであり、いずれの情報も信憑性は高そうだ。 -
新書とはいえ、焦点がちょっとぼけていてタイトルからすると相当の期待はずれ。実際著者もあとがきで執筆に時間がかかったのは切り口が見出せず、既に他人が書いてる内容との差別化が難しかったと書いてます。
江戸時代くらいまで遡って街の成り立ちを解説しているのは正直全く興味がわかず、外国人系マフィアとか現代のヤクザとかの話にフォーカスを当ててもらったほうがよかったのでは。そもそもこのタイトルで買った人が学問的、体系的な内容を期待してないはず。
一応最後まで読みましたが、すぐ処分してしまいました。 -
歌舞伎町は、日本で一番危ない街と言われる。行ったことはある。でも、自分は危ない目にあったことはない。ふつーに飲み会で使う街。そんな街がなぜ「日本で一番危ない街」と言われているのか知ってみたい、という好奇心からこの本を購入しました。
この本を読むと、これまでと違った眼で歌舞伎町を見ることができるかも。 -
さらっと読めます。