ガンダムと日本人 (文春新書)

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著者 : 多根清史
  • 文藝春秋 (2010年11月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166607846

ガンダムと日本人 (文春新書)の感想・レビュー・書評

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  • これを「アナロジーの罠」としたり顔で批判しても詮無いことだ。こんなもんはこんなもんとして読めばいいのだろうが。この類いの議論は人間の歴史という物に対する敬意や共感を喪わせるものだということは、肝に命じるべきだろう。戦国ファンなども同様。

  • タイトルに釣られて買ってしまったが、金と時間の無駄だった。この本を読んで得たことは何もない。単なるこじつけの連続。第二次大戦の比喩から、あるときは、ドイツ=ジオン、またあるときは日本=ジオン、そしてまたあるときは日本=連邦と、コペルニクス的に比喩が変遷します。シャア・富野由悠季=小沢一郎、ともうわけがわかりません。根拠も常にあいまいです。ガンダムというネタをいかに現実に対応させるかということで苦労したことが伺えますが、どれも根拠がなく、こじつけで、全く面白くありませんでした。このテーマで書いてくれって出版社に言われて、無理に書いたような本です。ちなみに、コロニーの発想が日本オリジンではなく、アメリカの大学の一博士が提唱したものだったのを、こっちが真似たということは知りませんでしたが。 

  • ファーストガンダム評論は数あれど、近頃の最大公約数的な評価でよく見るのは「ジオン=大日本帝国」「連邦=日本国」という流れ。
    本著は明示的にそれを言わないまでも、十分にそれを意識した内容になっている。
    戦艦大和の建造をビグザムに重ねてみたり、
    零戦の改良をザクのバリエーションに重ねてみたり、
    ワシントン海軍軍縮条約を南極条約に重ねてみたり、
    小沢一郎をシャアに重ねてみたり。(え?)
    日本の役人に連邦高官を重ねてみたり。

    しかしタイトルほど「日本人」をテーマにしているとは言いがたく、
    どちらかといえば「ガンダム」をテーマにして手当たり次第に学問的アプローチを掛けているイメージがぬぐえなかった。マルサスの人口論やスペースコロニーの現実、超合金とガンダリウム合金の考察はそれら単体にはそれなりの興味がそそられるものの、必ずしもガンダムの考察になっているとは言いがたい。
    (そして近年そういった新書が玉石混交なれども流行ってきている。例 もしドラ)
    ともあれ、質の悪くない大学の教養課程の学問の啓蒙書的にはそれなりに面白い本であるし、その導入としてガンダムを持ってきたのは面白い試みであると思う。近年そういった本が増えているので、ちょろちょろとレビューを書いてみようと思います。

  • 日本の歴史、環境などに宇宙世紀の歴史、環境などをこじつけて論じてる娯楽本。

  • 「ガンダム」の持つ様々な要素を日本人の精神や現代史に結び付けて論じた本。こういう本が出ること自体が、いかに「ガンダム」が存在感があるかを示している。特に第2次大戦の戦艦大和やゼロ戦、そこから生まれる生産の概念と、ザクとガンダムを結びつけた2章はなかなか面白い。全体的にテーマのためにこじつけた感が漂うことは否定できないが、一つの見方として興味深い。ただし、ガンダム(特にファースト)について全くの予備知識のない人間が「ガンダムとはどういうものか」知れると思って読むと大やけどするので注意

  • 「小沢一郎はシャア・アズナブル?」
    このあおり文句をみて、購入を即決しました。

    『機動戦士ガンダム』というアニメが世代を超えて支持される背景を詳解しています。
    もしかしたら、ガンダム好きの方々の間ではすでに語りつくされている内容なのかもしれませんが、エセガンダムファンの私にとっては驚きの連続でした。
    学校では学ばなかった「日本の現代史」を学ぶこともできます。。

    ところで、都合が悪くなると「これが民意です」とのたまう政治家さんとシャア・アズナブルに共通点があるなんて、いったいどういうことでしょう。
    どこかケチがつけられるところは無いのか、と読んでみました。
    結果、小沢さんのこともシャアのこともよく知っているわけではない私としては「・・・そうかもしれない」と納得せざるをえない内容でした。
    (ただ、帯のあおりにも、最後に「?」をつけていて、けっしてオザワさんとシャアが『同じだ』といっているわけではありませんものね)
    しかし!
    100歩ゆずって、小沢さんとシャアがその点で共通しているというのならば。
    今より3倍がんばってくれよ、オザワさん。

  • 冷めた感じで読み始めたのですが^^;予想以上に面白かった。
    まあ、強引さやこじつけはあるにせよそれはそれで著者の見方だ。

    ホント、ガンダム一つでこういう本が山ほど出せるんだからやはり「ガンダムはスゴイ」(^^;)

  • この本はガンダムシリーズを論じている物でも、キャラクターとしてのガンダムを論じている物でもない。機動戦士ガンダムというひとつの作品と、それに関わった富野由悠季という人物を掘り下げているものである。

    第二次世界大戦から高度経済成長期にいたるまでの社会情勢がどのような変遷へて、この作品に対して影響を与えたのかを全体の6割にもわたって書かれてある。

    この「世界観はどのようにして生まれるのか、そして生まれたのか」をアニメ関連の書籍で書かれることはかなり少ない。大概はそういった歴史的背景や文化的背景など除外され、出てくるロボットのディティールや美少女、美少年に対する言及であったりする。

    私は常々キャラクターグッズを中心とした偶像崇拝的な今の商業主義に関しては大いに論じるべきではないかと考えている。某社がだしたガンダム携帯などはまさにそういった本当のファンがどのような意匠を求めているかを完全に無視している。たしかに、そういったガンダムをシンボルとして捉えた意匠に対して愛を感じる層が沢山いるということはよく理解しているが、あの意匠に対して24時間365日肌身離さず、毎月7000円近くも24ヶ月間払い続けるのだろうかと考えると甚だ疑問である。

    それならば、富野由悠季その人にもしファーストの世界観にケータイがあったらどのような意匠にしたのか、どのような機能を持たせ、どのように使わせたのかというガンダム的文化背景をフィードバックすべきなのではなかったのだろうか?

    このように、通常とは違った論点と語り口で述べられているため、非常に楽しく読むことができた。また、他の書評でもあるようにシャア・アズナブル=小沢一郎、富野由悠季という所は非常に面白い。もちろん、シャア=富野については常々、某国内大手掲示板でも論じられていることなのでこれに関してはごもっともなのだが、小沢を比較対象に出しつつ、彼の育った家庭的、政治的背景まで提示しているあたりにガンダムとは何だったのかを今一度整理させてくれる要素がある。

    題名であるガンダムと日本人の発端となっているのは間違いなく18mを再現してみせたお台場ガンダム(現在は東静岡ガンダム)であるが、これは商業主義であるバンダイが富野という人へ歩み寄ったから成し得た奇跡でもあった。目論見は150万人で合ったのに対して450万人が来場し、日本人だけでなく海外からもたくさんの人が訪れたというこの事象に関していえば、偏に妥協を許さなかった富野由悠季氏とそれに耐えたスタッフの忍耐ではなかったのだろうか。21世紀の大仏となったガンダムだが、1000年間生き延びることができるか、それはまだわからない。

    第二次世界大戦から米ソ冷戦を経由し、様々な困難を乗り越えた日本だからこそ生まれたガンダムはこれからも続いてくのだろう。ガンダムという作品は細分化された富野由悠季であるが、それにいたるまでには全共闘時代も影響はあるし、宇宙開発も大いに関係し、SF作品の影響もある。もちろん、鉄腕アトムも貧乏サンライズも商業主義のクローバーもザンボット3もダイターンも、彼を取り巻いてい影響を与えたすべての事柄がこのガンダムへと続いているのだ。

    そういう背景が常にあり続けたということをリスペクトしてこそ、ファンと言えるのではないだろうか。

    この本はそういったファンのあり方を改めて提言しているような気がする。

    少なくとも私にはそう思えた。

  • ガンダムの根底には現代史がある。
    よって、成長し、教養が増すにつれ、共感も増す。
    序盤は世界史をきれいに当てはめていくが、日本戦後史あたりからちょっと怪しくなり、小沢=シャアに至ってはスッと冷めてしまう。
    ガンダムを語って、そこに実歴史を当てはめればよいのに、途中から、戦後日本政治史を語り始めてしまい、そこに思い出したようにガンダムを当てはめる構造になった。

  • 昭和史をガンダムで説明。
    強引なところや「ここはちょっと違うんじゃないか」という所があるけど、ガンダムが物事をわかりやすく説明するツールになったんだなあ。

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