聞く力―心をひらく35のヒント ((文春新書))

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166608416

作品紹介・あらすじ

頑固オヤジから普通の小学生まで、つい本音を語ってしまうのはなぜか。インタビューが苦手だったアガワが、1000人ちかい出会い、30回以上のお見合いで掴んだコミュニケーション術を初めて披露する―。

感想・レビュー・書評

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  • H31.2.21 読了。

     インタビュアの阿川さんらしい聞き手の心得的な内容で、いろんな芸能人との対談を例にして書かれているので、わかりやすく、面白かった。

    ・「次の質問を見つけるためのヒントはどこに隠れているだろう。隠れているとすれば、1つ目の質問に応えている相手の、答えのなかである。そうなれば、質問者は本気で相手の話を聞かざるを得ない。」
    ・「『あなたの話をしっかり聞いてますよ』という態度で臨み、きちんと誠意を示す。」
    ・「人は皆、360度の球体で、それぞれの角度に異なった性格を持っていて、相手によってその都度、向ける角度を調節しているのではないか。」
    ・「ただ聞くこと。それが相手の心を開く鍵なのです。」
    ・「人にはそれぞれの愛想の作り方というものがあるようです。そしてそれほどに、人によって初対面の人の前での構え方が違う。」

  • 阿川佐和子のベストセラー。
    なるほど、読みやすい。

    仕事を始めた頃に、一つ一つ失敗しながら気づいていく様子が書かれているので、わかりやすい。
    最初は出来なくてもだんだん進歩していくのだ、と若い人は思えるかも?
    特に強い意志を持って始めたわけでもなく、がぜん猛勉強したわけでもなく、素直に、ほどほどにやっていくという。

    具体例に上がっているインタビュー相手がさすがに選り抜きの有名な人ばかりなので、エピソードも面白く読めます。
    そういう体験を連ねたエッセイ風というか、そんなにきちっとしたハウツー本ではないです。
    明るくて気取りがなく、あっけらかんとしていて、突っ込んでも感じがいい。この人柄が人の心を開くのでしょうね。

    ジュリー・アンドリュースご本人を前にして、何曲も歌ってのけたというエピソードが可笑しい。
    その場にいたスタッフは気の毒だけど~完璧でないところも親しみやすいのかも?
    こういう人だから、あんなに目元が笑っているんだろうなと納得。

    若い頃は自分が明るく機嫌よくしていれば相手も心を開いてくれると思っていたが必ずしもそうではなかったと気づいたというんだけど。
    そう、ケースバイケースではありますね。
    その場で、途中からでも臨機応変に方針や話題を変更できる力、これは経験を積み重ねるしかないんですかね~。
    聞いた内容をどう人に伝えるか、読者が聞きたい話題を突っ込むかどうか、そういったところの悩みなども。

    スポーツ音痴で、直前ににわか勉強で教わってはいても、松井選手や貴乃花関にすっかり見抜かれ、笑われたとか。
    スポーツを知らないのは徹子さんと同じですね。
    言葉のほうに発達する人間には、案外盲点なのかしら?
    私も野球は全然知らないため、ちょっと共感を覚えました。あ、でもエースがピッチャーなのは知ってるよ~野球マンガとかでね♪

  • 阿川さん、朝の番組とビートたけしの番組で 
    たまに見るくらいで本は初めて。
    沢山の人にインタビューしているので、なんとなく
    興味があり、サクサクと読みやすかった。
    エッセイを読む感覚。

    なにか、もの凄く特別なテクニックというより
    聞く姿勢や心持ちなど
    改めて認識させられる感じでした。

    • サクさん
      自分も以前読みました!
      くまさんの感想見てもう一度読みたいと思いました!
      自分も以前読みました!
      くまさんの感想見てもう一度読みたいと思いました!
      2020/11/09
    • くまさん
      コメントありがとうございます!
      そう言って頂けると嬉しいです!
      コメントありがとうございます!
      そう言って頂けると嬉しいです!
      2020/11/15
  • 自分に足りない。

    この能力を身につけられたら、どんなにいいだろうーダメだね。

    何を言おうとしているか、勝手に推量してしまう。
    傲慢?
    欠点が性急、せっかち
    これらが関係してる。

    わかってるなら努力せろ!自分!ということ。

  • 確かにタイトルが仰々しいのもあって、これを自己啓発と思って読んで肩透かし喰らってる人が散見される。
    全体的に体験談。「聞く力とは◯◯しましょう」という提示ではなく、そこから何かを学べるかはその人の吸収力なのかな。
    阿川氏の試行錯誤が伺えて追体験出来る様な流れでとても楽しかった。

  • 読みながら、たくさん笑った。
    阿川さんが好きになった。
    心内語のユーモアが素敵な方だと思う。

    どこも面白かったが、個人的に印象に残っているのは3つ。人は360°の球体で…のくだりと、スポーツはするのは好きでも観るのは興味がなかったことと、なんと卓球部でいらしたこと。

    読後にふと思ったのだけど、インタビュアーの阿川さんがいう『聞く力』って、「聴く」の他に「尋ねる」も入っていそう。聴く力と質問力は表裏一体、それらをまとめて「聞く力」ということだろうか。

  • 7か月前に予約した本ですが、このタイミングできたのは自分にはベストでした。
    近々重要な会談があるので。

    さて、私は今まで嫌な経験をすると、とっとと逃げてしまうことが多かったのです。
    忘れよう。なかったことにしよう。
    それでもしばしば思い出して落ち込んだりするけど。

    アガワさんも実はたくさん失敗をしてきたんだと知りました。私がやってしまった経験もありました。

    でも彼女の良いところは、それを受け止めて次に生かしていくことだと思いました。

    そういえば山梨学院の上田監督も、駅伝の後部員たちに、そんなようなことを言っていました。

    だから、そういうところを見習いたい。
    そしてアガワさんみたいに、年とっても可愛い女性でいたいです。

  • 聞く力とは、引き出す力でもあったのですね。

  • 先日、職場でコミュニケーション研修なるものがありました。
    話のきき方(聞く・訊く)や話し方について、グループ演習をしながらの研修だったのですが、何とも気を遣いました。
    普段何気なくしている相槌なども、いざ意識してやろうとすると上手くいきません…。
    なんだか一生懸命さばかりが強調されて、不自然なやりとりになってしまいました…

    そこで、復習の意味も込めて手に取ったのが本書。
    売れているのは、中身の「聞く」ポイントもさることながら、アガワさんの人懐こさやかわいらしさが多くの人に愛されているからなのだろうなぁと思いました。

    本書を読んで一番の自己反省。
    アガワさんは「(初対面の人に)愛想良く近づいていけば、誰だって自分に好意的になってくれると思うのは間違った信仰であり、同時に驕りでもあるということを学びました」と書かれていました。
    私もまさにこのタイプ。
    自分の緊張をごまかすためもあり、ついつい必要以上にはしゃいでしまいがちなのです。
    相手のペースを無視して、自分のリズムを押し付けるばかりでは失礼ですものね。

    「私はあなたの話を聞きたいのです」という真摯さが相手に伝わるような、聞く姿勢を習慣として身につけたいものです。

    • nejidonさん
      こんにちは。
      こんなに売れている本なのに、何故か未読なのです。
      ちょっと気になる箇所が・・それはすずめさんの反省点と同じです。
      「へつらう」...
      こんにちは。
      こんなに売れている本なのに、何故か未読なのです。
      ちょっと気になる箇所が・・それはすずめさんの反省点と同じです。
      「へつらう」などというシタゴコロ一切なしで、いつの間にか人前だとにこにこしてしまっているのです。
      滅多にひとに会わない田舎にいるせいでしょうか。
      ひとの話を聞くときは、真摯にならないといけませんね。
      聞く姿勢を習慣として身につける、か。う~ん、奥が深いわ。
      まずは読んでみたいものです。

      2013/06/08
    • すずめさん
      nejidonさん、こんにちは!
      コメントありがとうございます。
      私もベストセラーすぎてなんとなく手に取らずにいたのですが、研修を期に読んで...
      nejidonさん、こんにちは!
      コメントありがとうございます。
      私もベストセラーすぎてなんとなく手に取らずにいたのですが、研修を期に読んでみました。

      人見知りが愛想をふりまく方向に向かってしまうようで…(^^;)
      この本を読んだことをきっかけに、日常の自分のふるまい方を意識したいなぁと思います。
      2013/06/08
  • 知らない人はいないんじゃないか、と思うくらいの
    大ベテラン阿川さんの対話エッセイ本。
    いつもスラスラどんな人ともすんなり
    沢山喋れるの凄いよなぁと思ってたけど
    あーわかる、こうゆうシュチュエーションあるわ〜とか共感できる所もちらほら。
    実はすごい苦労してたのだな、と。
    人を不快にさせないで相手の話したいことや伝えたいことを引き出すって
    本当に難しい。自分にも戒め。

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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