ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪 (文春新書)

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著者 : 今野晴貴
  • 文藝春秋 (2012年11月19日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166608874

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ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪 (文春新書)の感想・レビュー・書評

  • NPO代表ということで、明らかに社員視点、社員を支援する視点で綴られていた。
    実名こそないものの、あの有名なアパレル系メーカーも登場しており、急成長することとは、様々なところで歪みが生じるのだなと感じ入りました。
    これは、企業側だけの問題というよりも、きっと社会問題なのでしょう。
    急成長したい企業側の考えと、労働と余暇のワークライフバランスを重視したい社員側の利害のコンフリクト。
    もっと言い換えると、世代間対立か…。
    でもIT系企業の経営者は若い方かもしれないので、モチベーション間のコンフリクトか。
    今の時代は、企業情報はそれなりにとれると思うので、選んだ責任というもあるのかなと感じました。

  • 本書に書かれていることは誇張でもなんでもない。つまり、そこにある事実として、就活中、転職活動中やその希望者は読んでおいた方がいい。特に、本当は高卒ないし専門学校卒の就活者が読むべきだろうが…。また、安いことを標榜する、売りにする外食産業、アパレル、運輸業者その他の業者を利用するユーザーは、間接的にこのブラック企業のやりように加功している認識を持った方がいいように思う。

  • 今の日本では「これ以上は働けない」 と自分からいえる人だけが 生き残れるみたいだ。 社員を使い潰す以外に 能のない企業などさっさと 退場させなきゃね……。(ツイッターより)

  • ブラック企業勤務者の体験談が痛ましい。

  • 労働者をコストとみるか投資と考えるか、「コストと考え経費削減はまず人件費」という発想が前面に出すぎている。結局若者に皺寄せ。ブラックとわかっていても働かざるを得ない現実。胸が痛む!

  • 自分の勤めていた会社がやっと倒産手続きに入ったとのことで振り返って感想と愚痴を(笑)
    もう少し早くこの本に出会えていたらもっといい解決ができたのかな。
    読み終えた時点ではあまり役に立たなかったが参考になった。
    私の勤めていた会社は賃金が○年未払いな上に過労死ラインを超えるサービス残業を平気で強制するところだった。
    労基の是正勧告も悉く無視。
    今冷静になって考えると心筋梗塞などを発症するリスクがぐんと上がるし怖いことしていたと思う。
    私は見なし倒産の申請が通り立替制度を使うことができたけど、退職のタイミングで適用されなかった人もいる。
    社長が頑なに倒産を拒むし、残った社員も従順に仕事をこなしていたようで、長引いてしまった。
    半年という期間は短すぎるのでもう少し長くするか何か対策が欲しいなと思う。
    早い段階で協力者を募り、労働組合に加入するなり弁護士に相談するなりしていれば情況は変わっていたのかなと激しく後悔。
    今後はこんなことがないように何かあれば早めに考え、動けるようにしたい。

  • 再読

    いろいろなタイプのブラック企業がある

    大切なことは自分の能力を高め精神を鍛え立ち向かうこと

  • 02.10.2016 読了
    働き方とか自分の身の振り方とかを再度振り返った。
    理不尽さとか非効率さとかが企業として、社会としての成長を阻んでいるのかな。
    自分の職場を振り返っても、悪しき習慣とか前年踏襲はザラにあるし、価値観を変えなきゃね。

  • 果てしなく残念な一冊。文春新書でまともな本にあたったことは今だかつて一度もないな…。

    本の中で紹介されている「ブラック企業」の実態は現実であるし、それが社会問題になっているのも事実だが、企業あるいは社会人としてあまりにも当たり前のこと(たとえば「非稼働はコスト」だったり、「話している人の方に椅子を向ける」だったり)を、鬼の首でも取ったかのように「ブラック」扱いしていて、議論全体のレベルが低い。事実誤認(たとえば「IT業界で35歳が定年と言われているのは、単純なマニュアル仕事を体力の続く限りやらせるから」とか、「中小企業は労働条件が悪い」など)も目立つし、著者が「対策」として推奨する「戦略的思考」とやらはあまりにも幼稚で現実的でないばかりか、鬱病発症の可能性を増大させる危険な方策だ。入社後に競争があることを取らまえて「ブラック」だと言われると、「この著者、ゆとり世代?」としか思えない。たぶん、就労経験も無いんだろうな、この略歴から察っするに。

    使えない社員に対して退職を強要する手段が横行するのは、企業の問題というよりも会社都合解雇を容易にみとめない日本の法制度の問題だし、新卒採用で(に限らず、40代、50代でも)退職に追い込まれると再就職が難しく、どんなに労働条件が過酷でも今の会社にすがり付かなければならないのも、新卒偏向採用という社会的習慣の問題だ。本来ならば流動性が求められるはずの労働市場と、従来の日本的な長期雇用の狭間に生まれたのが「ブラック企業」という妖怪であり、これを退治するためには、日本社会として様々な側面から同時多発的に労働力の流動性を高める政策を取る他はない。著者は何だかんだ言って「楽して長期雇用」の道を模索しているので、いろいろな箇所で議論が破綻している。

  • ブラック企業。。。昨年から凄く流行っている言葉ですが、この本を読むと、企業側の仕組みが凄く理解できます。。こんなことをしていては、日本という国の若い世代が全部、病んでいってしまうと感じます。。  しかしその根幹の原因は長きにわたって続いたデフレに問題があるとも感じますね。

  • 本書で紹介されている事例はおそらく世間を騒がせた、かなり大きな企業の事例であろう。かつてブラック企業に籍をおいていた私ですら思わず眉をひそめてしまうほど非道な実態と、それに対する著者の静かなる怒りを感じた。

    また、就労に起因する精神疾患の治療費が、労災保険からではなく、健康保険や国民健康保険から支払われているケースが多いことなどを挙げ、ブラック企業が日本経済にタダ乗りしていると断じている。自分が籍を置いているときは、そんなことを考える余裕すらなかったが、もっともである。旧来の日本型雇用の悪用こそが、ブラック企業であるとの指摘もあり、まさにタイトルのとおり『日本を食いつぶす妖怪』。

    本書を読んで、安心して、一生懸命になって働けるということが、本当に有難く、そして難しい世の中になったと感じた。

  • ブラック企業の実態、ブラック企業が生まれてくる社会構造を丹念に論考しており、非常にわかり易かった。
    ブラック企業とは単にきつい職場くらいの認識であったが、もっと悪質で確信犯的な行為を行っているところも多々あるようだ。
    大量採用して、使える人材を選別し、不要な人材は解雇ではなく自主退職に意図的に追い込んでいくという手法は倫理的に全くいただけない。それがひいては日本全体の不利益に繋がるのだ。
    ブラック企業という言葉を、著者が言うように簡単に定義はできないが、不健全な労使関係にあることは間違いがない。その処方箋は社会のあり方を変えることと、労働者自身もその対応方法を学んでいくことである。悪質な労使関係を許してはならない。
    ブラック企業も彼らなりの「合理的な」行動なのだろうけど、これからのグローバリゼーションでブラック企業は更に増えるんだろうなぁ。

  • ブラック企業への対抗策だけ読んだ。

  • ブラック起業出現の原因、成長までの過程、対策とブラック企業が日本の市場にもたらす損失などについて分かりやすく書かれていた。
    特に、損失の面については若者の労働人口の減少、治療による医療費の増加、出産率の低下などは個人として特に懸念する内容だった。

    作者のあとがきにも書かれていたが、これは他人事ではなく日本国全体にも関係のある内容であると受け止めることが重要である。

  • なにをブラック企業とするかは難しいところだけど、少なくとも本書で紹介されているようなところは許しがたい。
    極端な話だけど、労働者に労働の喜びを与えられないような企業など全部つぶれてしまえ、と叫びたくなる。

    対処として、被害にあっている個人に何か求めるのは酷だと思うんだよね。
    だから社会でなんとかしないといけない。
    第一歩として、ブラック企業の商品は買わないとか、そんな小さな行動はとったっていいんじゃないかな。

    でも何より効果的なのが景気回復。
    某牛丼屋の深刻な人手不足からもわかるように、景気が回復して「代わり」がいなくなれば、ブラック企業は淘汰されるはず。

    その点で、アベノミクスの成功を心から祈っている。

  • 違法な労働条件で若者を働かせ、人格が崩壊するまで使いつぶす「ブラック企業」。人を人として扱わない会社に腹が立ちます。ブラック企業に就職してしまったら・・・対策も書いてあるので読んでおくべき1冊です。

  • 帯文:”ブラック企業は日本の病だ!” ”1500件の労働相談が示す驚愕の事実”

    目次:はじめに、【第I部 個人的被害としてのブラック企業】、第1章 ブラック企業の実態、第2章 若者を死に至らしめるブラック企業、第3章 ブラック企業のパターンと見分け方、第4章 ブラック企業の辞めさせる「技術」、第5章 ブラック企業から身を守る、【第II部 社会問題としてのブラック企業】、第6章 ブラック企業が日本を食い潰す、…他

  • 理不尽なふるまいや場当たり的な感情で社員をつぶすのがブラック企業、というイメージでしたが、その本質は合理的・戦略的な経営方針による若者の使い捨てなのではないか、ということが書いてあるんです…そこに協力しているのが必要数から溢れ出た弁護士や社労士ともなると、ブラック企業を動かしているのは日本社会の歯車そのものであって、そんな巨大なモンスターを相手にひとつひとつ弊害を潰していくのは途方も無い作業。体罰推進の部活が皮肉にも「ある程度の結果を残す」というスポーツ選手の話とクロスするものがある。

  • 読みやすい。実例が怖い。大手衣料品X社って、○○クロ??

    自分にしろ家族にしろ、もしこういう会社に入ってしまったら、うつ病など悲惨な状態になる前に「冷静に」手を打たないとだめだ。

    相談しに行く場所も重要。会社の労働組合は会社の味方だから基本あてにならないみたい。

    個別加入ユニオンに相談するのがベストだが、方針や得意分野がまちまちなのでまずはNPOなどに相談するのがよい。

    役所の相談窓口も個々の能力に差があり、争った場合の解決水準が低い。

    組織的な圧力の数々…読んでて本当に怖かった。
    たとえば、募集広告に出した給料は残業80時間(!)を含んだ額だったとか、正社員募集とあったのに契約社員だったとか色々。

    就職して何かおかしいなと思ったらこういう本を読むべきだと思った。

  • 読書会のため読んだけど、読む価値なし。

  • 大佛次郎論壇賞を獲ったことで本書を見直した。湯浅誠が2008年「反貧困」で同賞を獲った時と、2013年に同賞を獲った今日ではギアが数段上がっていると著者は考えているのかもしれない。もはや徐々に社会から排除される「すべり台社会」ではない、一度ブラック企業に入ってしまったらその時点でアウト「落とし穴社会」になってしまったと著者は云う。

    いろんなブラック企業が出てくる。ワタミやSHOP99、ウェザーニュース。しかしもっとも印象的なのは、訴訟に持ち込まれていないためにX社という言い方でしか紹介されていない(私はあえて言う)ユニクロの実態である。

    私は小さな建設会社でブラック企業的な扱いを受けたことがある。そこでは労基法違反が十数例平気で罷り通っている最低の職場だった。これは親方的な感覚の社長が、自らの小さな財産を守るために行う無知我儘な振舞いだった。よく考えると、売り手市場の労働環境を背景に、入ってからも選抜を繰り返すやり方は、まさに現代のブラック企業の小型版とでも言うべきものだった。私はさっさと辞めたけど、数社を渡り歩いてここを辞めたら将来が無いと悲観していた青年はどうなったのだろうか。鬱を発症したら、それこそ落とし穴に嵌ってしまうだろうに。

    ユニクロはなかなかずる賢く対処している。本人が心の病気で優しくも(訴えらるのではなく)退職しようとすると、いったん休職させて治ってから辞めさせているのである。これで「労働災害」としてのリスクはなくなる。その他よほど優秀な社労士がいるのか、ユニクロは未だ裁判に持ち込まれていない。

    この本には様々な対抗方法が記されているが、最も大切なのは、ブラック企業がいかに国益を害するのかを指摘している処だろうと思う。「ブラック企業の成長それ自体が、日本の医療費等の直接的な、あるいは労使関係の信頼という間接的な財産を食いつぶして成立しており、実質的な意味では「一時的な成長」だということも出来ない。」(177p)

    著者は根本的な社会的対策を提言する。労働時間規制、過労死防止基本法、非正規雇用規制、失業対策。しかし実情は反対方向に向かっているのは、ご存じの通り。残業ゼロ法案、非正規雇用拡大、職業訓練の縮小等々である。対策としては、労組やNPOに相談、加入して労使関係の再生に取り組もうと呼びかけている。また、中学・高校での労働法教育の充実をあげている。大賛成である。というか、「ブラック企業」という言葉のみが一人歩きするのだはなく、多くの労働者がそこに気がついて欲しいと思う。
    2014年6月19日読了

  • まったく笑えない。不快でしかない。この本のことではなく、現実が。
    この本に書かれてることに共感できることが、もう終わってるな、と感じた。大学生だけでなくすべての就活生が読んでおくべきだ

  • 今から8年程前の事だったと思いますが、女性5人と私を含めた男性5人で合コンしました。

    場所は、新宿。名前は忘れましたがそれなりにおしゃれなお店だったと思います。

    5対5でしたので長めのテーブルに着席し、対面にお年頃の女性を迎え、とても緊張しながら食事をしたことを今でもよく覚えています。

    さて、その女性たちの奥のソファー・テーブルに50代と思しき男性が一人、その向かいに若い男性1人と若い女性2人が着席していました。

    その50代の男性が大変な勢いで向かいに着席している若い3人に怒声を浴びせ続けていました。

    今にして思えば彼は私の中でのブラック企業経営陣のイメージと重なります。

    公共の場所であるにも関わらず、周りの迷惑も顧みず、いい大人が3人の若者を支配しながら悦に入っている変態具合を目の当たりにしその時は「たんなる変態のおっさん。」としか思いませんでしたが、それこそ、ハルスメントだったのではないかと今となってみれば想像することも出来ます。

    さて、さてその男性が本当にブラック企業経営陣であり、その行為がパワーハラスメントだったとすると、そういう上司が多くのさばっているところがブラック企業と定義するのでしょうか。ブラック企業の定義は何でしょうか。どんな条件が整えばブラック企業といえるかという問題です。

    ハラスメントが横行している企業か、あるいは、無理難題な業務スケジュールを押し付け、残業代不払いで長時間労働を強いる企業をいうのか。

    従業員として採用しながら、企業側からしてみて、立場的に無理が言える都合のいい客とでもみなして、社員である彼ら本人や友人・親・親戚をも巻き込んで不合理で強引な理由で商品を買わせる企業を言うのでしょうか。

    明確な線引は難しいようです。ただ間違いなく言えるのは個人差はあるにせよ、社員にとって精神的、心理的に過度な負担を平然と強引に受容させる劣悪な労働環境を内包した企業であると言えそうです。

    本には酷い事例が多く紹介されており、怒りなくしては読めない部分も多く、どうにも腹が立ってきてしまって読み進めるのに苦労しました。

    もちろん、果たして本で紹介されている事例をそのまま鵜呑みにしてしまうこともないよう慎重になる必要はありそうですが・・・。

    ところで、何故ブラック企業と言われる企業が世の中に出てくるようになってしまったかに考えを巡らすことはまた大切です。病気の原因がわかるのであれば、その環境を作らないように、その健康管理できる可能性があるからです。

    ブラック企業台頭の背景には以下の問題が関係してくると私は見ています。

    ・グローバリゼーション
    ・景気
    ・教育問題
    ・日本型雇用の崩壊
    ・インターネットを主としたテクノジー革命
    ・(物事を深く考えないように誘導されている単純化された)政治
    ・少子化
    ・資本主義という考え方

    どの部分がどう関係しているのか詳細についてはまた別の機会とさせていただきたいところですが、ブラック企業は現れるべくして現れたビジネス形態だと言ってよいでしょう。

    さて、本の酷い事例が実話だとすると、それはいわゆる「ヤリ捨て」と同じだと見ることができます。

    まだ、恋愛をよく知らない女性を悪い男がたぶらかして、肉体関係に持ち込み、用済みになったら捨てる。という意味です。
    最初の恋愛でそういう男を引いてしまうと心に傷を負うことでしょう。

    本に紹介されている、大量の新卒採用とそして使い捨てが本当であったとするならば、その企業がやっている事は「ヤリ捨て」と同じです。

    そんな都合が良すぎる雇用を続けていてその企業はこの先も存続していけると思っているのでしょうか。「おめでたい話だ。」と喝破したいところ... 続きを読む

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ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪 (文春新書)の作品紹介

違法な労働条件で若者を働かせ、人格が崩壊するまで使いつぶす「ブラック企業」。もはや正社員めざしてシューカツを勝ち抜いても油断はできない。若者の鬱病、医療費や生活保護の増大、少子化、消費者の安全崩壊、教育・介護サービスの低下-。「日本劣化」の原因はここにある。

ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪 (文春新書)のKindle版

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