男性論 ECCE HOMO (文春新書 934)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166609345

感想・レビュー・書評

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  • 自分自身で時間をかけて『辞書』を作り上げて行く。これが人生ですね。
    ヤマザキマリさんの人生観についての本でした。私は彼女ほどしっかりはしていませんが、同じ人生観を持ってます。特に若い人はどんどん外に出て行っていろいろな体験をするべきです。
    今まで当たり前と思ってたことは当たり前ではなくなりますから。
    その時々の体験が自分の辞書の1ページとなり、いつかは分厚い辞書となるでしょう。困った時には、想い出してページをめくってみればヒントが隠されていると思います。

  • タイトルにある男性論に留まらず、女性論、そして現代日本人への問いかけまで。興味深く、共感する部分も多い一冊だった。特に、外に出ようという部分。

    ヤマザキマリさんの言うように、周りに影響されることのない、自分の「核」のような部分を持ちたいとも思う。そしてその土台はこれまでの人生で少しずつ積み上げられてきていて、後はこれからの選択や思考を通してはっきりした形をなすように感じる。

  • ヤマザキさんの男性のタイプはまさに私のタイプ。変人だけど、頭かキレッキレな男性のオンパレードで、読んでいる時間は胸のワキワキメキメキ感が止まらなかった。男性論もよかったが、最後に出てくる女性論も面白い。近年の凄まじい女性の処女性崇拝思想が、自分自身には違和感ありまくりだったが、ただ単に男性だけの課題ではなく、女性にも課題があるんだなと再確認した。
    兎にも角にも、変人を愛するって素晴らしいと感じた本であった。

  • 男性論という名前だが、本の後ろの方にある女性論、人生論が特に面白かった

  • ヤマザキマリさんのエッセー漫画を愛読していたのですが、最近、NHKに出演される姿をみてハスキーな声とともに「カッコいい」女性だなあと認識していました。そこで、手に取ってみたのですが、『男性論』というタイトルから好きな男性たちが語られる単線のストーリーを想像していたところ、そこにとどまらないものでした。気づけばローマ史や美術史といった趣になり、さらに自分史がそのなかに織り込まれ、日本とイタリアの比較文化論的な趣もあるかと思って読み進めていくと、日頃息苦しさを感じていたところに風穴をあけられた感じがしたのでした。なかなか同じように生きるといったことは難しいかもしれない。でも、今がダメでも過去に自分と似た人を探してみると、いまより自由になれる、といったメッセージが痛快に響きました。

  • タイトルから想像するような硬い内容ではなく、どちらかと言えば「ヤマザキマリの作り方」みたいな、ヤマザキマリの背景を知ることができる(帯にある”波瀾万丈な男性遍歴”はあざとすぎて嫌)。
    彼女が主張する「外に出よ」には激しく同感。TVやネットで全てが解ると思っていること自体が、傲慢だし、自分自身を枠にはめ成長することを阻害しているということを知るべきだ。

著者プロフィール

1967年東京生まれ。漫画家。14歳でドイツとフランスに一人旅へ。17歳でフィレンツェの美術学校入学。1994年、一人息子デルスを出産。1996年、漫画家デビュー。帰国し、北海道大学などイタリア語の講師を務めつつ、北海道の放送局でイタリア料理の紹介や旅行のレポーター、ラジオパーソナリティなどを務める。2002年、14歳下のイタリア人ベッピと結婚。エジプト、シリアと日本を往復しながらの生活が続くが、2004年に日本での仕事を整理し、リスボンに家族三人で住むことになる。主な著書に『テルマエ・ロマエ』『モーレツ! イタリア家族』『世界の果てでも漫画描き』『地球恋愛』『ルミとマヤとその周辺』など多数。現在シカゴ在住。

「2012年 『ヤマザキマリのリスボン日記──テルマエは一日にして成らず』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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