平成経済事件の怪物たち (文春新書 952)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166609529

作品紹介・あらすじ

日本の経済が絶頂期を迎えたのち、バブルの崩壊によって一転、奈落の底に突き落とされる――。そんな平成時代を象徴する経済事件の主役たちを、ジャーナリストの森功氏が独自の取材資料・情報源に基づき描き尽くす怪物列伝です。 金丸信(佐川急便事件)、許永中(イトマン事件)、小沢一郎(陸山会事件)、高橋治則(イ・アイ・イ事件)、田谷廣明&中島義雄(大蔵省接待汚職)、田淵節也(野村証券損失補填事件)、磯田一郎(イトマン事件)、尾上縫(巨額詐欺)、江副浩正(リクルート事件)、早坂太吉(最上恒産事件)、佐々木吉之助(桃源社事件)、末野健一(末野興産事件)、武井保雄(武富士通信事業法違反)、村上世彰(村上ファンド事件)の15人を通して、平成日本の暗部を浮き彫りにします。

感想・レビュー・書評

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  • ダイナミズムを感じる

  • 平成でも昭和みたいなことはいくらでもあったのだなぁと思った。

  • 「週刊新潮」編集部を経てノンフィクション作家となり、銀行や警察における「闇社会」を暴き続ける森功が、平成の世に暗躍した「15人の怪物」を通して浮き彫りにした日本の闇。人材派遣のリクルートを創業し、時代の寵児と賞賛された江副浩正、野村證券を日本一に導いた証券業界のドン・田淵節也、消費者金融の最大手「武富士」の創業者・武井保雄、大阪の料亭の女将でありながら数千億円もの投資で「北浜の天才相場師」と呼ばれた尾上縫、そして通産官僚から転身し「村上ファンド」を立ち上げた村上世彰...。一時は名実ともに大成功を収めながら、バブル景気に酔いしれた挙句の果てに転落した実業家や政治家たちの言動を振り返り、平成という1つの時代に起こった事件の数々を検証する。

  • 江副浩正、髙橋治則、許永中、磯田一郎、田淵節也、尾上縫、金丸信、小沢一郎、田谷廣明・中島義雄、早坂太吉・末野謙一・佐々木吉之助、武井保雄、村上世彰の平成の経済事件簿。改めて平成に起きた出来事として『バブル崩壊』のインパクトの大きさを実感した。さらに阪神淡路と東日本大震災もあり、『崩壊』をキーワードに価値観を見直さざるを得なくなったんだなぁと振り返ることになった。政治も豪快豪傑さが縮小の一途。最近は破天荒な人物が出て来なくなったのが寂しいなぁ。

  • レビュー省略

  • 多くの事件がてんこ盛りなので、ある程度バックボーンがないと今ひとつなにが起こったのかわからない。でもまあ、狂った時代だったよなあということはよくわかった。

  • 平成経済事件の怪物たち

    興味深い方々の真相を知りたかったので

    かなり面白く読むことができました。。。

    どこまでが真実かは実際にはわかりませんが、

    すごいなー。。。

    と別の意味で感心させられますね。。。

  • 【経済絶頂期〜バブル崩壊、闇の深層】許永中、金丸信、小沢一郎、高橋治則、磯田一郎、尾上縫、江副浩正……15人の?怪物?を通して、平成日本の暗部を浮き彫りにする。

  • 事件と言えば色々とあるが、こちらは経済にスポットを当ててまとめた一冊。本書の内容に出ているものを読めば、一つや二つは聞いた事がある事象が挙げられています。当時、あまり分からなかった内容も、この書籍を読む事に理解が深められました。

  • 週刊誌記者あがりだからか、対象を怪物、悪者と決めつけ、筆誅をこらすといった姿勢は読み苦しかった。全部がそうとは言わないが、その摘発は公正でしたかと問いたい場面も。またヤメ検弁護士田中森一のコメントが頻出するのは何か深い関係でもあるのだろうか。リクルート事件、イトマン事件、尾上縫や、東京佐川急便事件、などなど概要の把握にはよくまとまっていて有益。田淵節也の嘆いた、清濁併せ呑むから、なんでも透明に、というのは時代の流れかもしれないけど、スケールダウンという点は否めない。不動産王たちの項で、とりあげられた林真理子「アッコちゃんの時代」は読んで見たいと思った。バブルの頃は高野山に墓を作るのがブームだった、儚い夢の跡の供養も担っていた、というのが興味深かった。

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著者プロフィール

森 功(もり・いさお) 
1961年、福岡県生まれ。ノンフィクション作家。岡山大学文学部卒業後、伊勢新聞社、「週刊新潮」編集部などを経て、2003年に独立。2008年、2009年に2年連続で「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞作品賞」を受賞。2018年には『悪だくみ 「加計学園」の悲願を叶えた総理の欺瞞』で大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞受賞。『地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団』『官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪』『ならずもの 井上雅博伝――ヤフーを作った男』『鬼才 伝説の編集人 齋藤十一』など著書多数。


「2022年 『国商 最後のフィクサー葛西敬之』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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