詐欺の帝王 (文春新書)

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著者 : 溝口敦
  • 文藝春秋 (2014年6月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166609611

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詐欺の帝王 (文春新書)の感想・レビュー・書評

  • 想像以上に動いている金額が大きい。そしてその闇は深い。

    悪い奴ほど合理的とも言われているが、本書に登場する主人公はその典型例と言える。戦略的思考に長けているので、表社会でも十分に成功したであろう。
    しかし、学生時代に楽してお金儲けをする術を身につけてしまったので、表社会には魅力的なポジションを見つけられなかったのだろう。

    それにしてもシステム詐欺は怖い。人間の欲が詐欺に遭う原因だと思うが、そこを巧みに突いてくる詐欺師たちは、後を絶たないだろう。

    家庭教育、学校教育をしっかりと立て直して、その様な犯罪に手を染める若者が安易に育たない社会にしていかなければ、安心して歳を取れない。

  • 2017/07/08読了。

    090金融や、オレオレ詐欺等を手掛けた本藤氏との対話をまとめた本である。

    全体を通して、本藤という人間は大変に頭が良く、人の扱いやチームビルディングのスキルがある。言葉の端々にいかに人を使うか、いかに強固なチームを作るか、何を許容し、何を許さないかの記述をしている。

    ただ、そういった手段で手に入れたお金は使い道が限られる点は問題としてある。やはり、まともな仕事でそのスキルを発揮すべきではないか。

  • 2017/04/13
    移動中
    仕組みができれば隙間が生まれる。埋めるのも埋まるのもいち早く気づいた人間の欲だなと痛感。

  • かなり面白かった。
    興味を持った人は読んでおいた方が良い。
    闇金を発端としたオレオレ詐欺、その歴史やシステムがどのようになっていたかがわかる。
    とてつもない巨額なマネーが動いていた。

    詐欺を行うものの心理やテクニック、手口を知っておく事で詐欺にかかりにくくなるだろう。

    表社会でも裏社会でも大きな成功や巨額なマネーを得るには後ろ盾は重要なのだな。

  • 闇金から振り込め詐欺への流れが詳細に紹介されてる。
    人間の欲望がある限り、詐欺は無くならないという締めくくりが印象的だった。

  • システム詐欺
    年寄りの金を若者に、社会に循環

  • 著者の取材力は相変わらずだが、今回は読んでいて胸糞悪くなる内容。
    著者には申し訳ないが、内容のせいではなく個人的な感情面で評価を低くした。

  • おれおれ詐欺など組織的な特殊詐欺犯罪組織の頂点に君臨していた男「本藤」の半生を描いたもの。裏世界の当事者へのインタビューを取ってくることで有名なノンフィクションライターの著者が、「本藤」本人の話を中心に構成したもの。

    おれおれ詐欺の起源が、イベントサークルやヤミ金にあったとは驚きだ。しばらく前に世間を騒がせたスーフリ事件も、それが原因で本藤が会社を辞めるきっかけ(犯罪に手を染めるきっかけ)になっているというのも不思議な話だ。まあ、中身を読んでいただきたいが、とにかく驚くのはその金まわりの桁違いのよさだ。それだけの人がだまされていたということなのだが。

    本藤は、自分のところに官憲の手が回る前に足を洗う。リスクマネジメントにも優れた人物なのだろう。今は堅気だという。著者は本藤を断罪もしないし、許すこともしない。しかし、被害に会い身を持ち崩した多くの人がいる以上、やりきれなさは残る。たとえば自分の親がだまされるような目に合っていたとしたら、どんな気分でこの本を読んでいただろうか。

    もう少しシステム詐欺の具体的な手口があれば、こちらの好奇心を満たしてくれたのかもしれないなと思いながら、よく聞きこまれたストーリー性が読み手を惹きつける。溝口さん、その辺りは安心できる。でも、どこまで本当なんだろうね。

  • 本藤がオレオレ詐欺の黒幕ということなのだが、彼は六大学出身でイベントサークルを仕切っていた人。そのあたりの事情をしるにつけ、彼の企画したイベントにはスポンサーにつく大企業がいたりして、暴力団にも通じていたと言う裏の事情も考えると、ちょっとしたカオスになっていたなと思った。学生時分からこうやって金もうけの世界に足を突っ込んで自分たちのメリットを活かして金を引き出す方法を血肉化させていった人びとを企業は将来、自分たちの会社などの利益を第一とするという意味での健全な金もうけの道を進むことを嘱望していたのだろうけれど、実際の本藤はもっと姑息な人だったのが正体ということなのだろう。これはなにも本藤にかぎらず、イベントサークルを仕切っていたような人は多かれ少なかれそういう気質だったのかもしれない。まあ、姑息というか、倫理観が薄れていて、さらに個人主義(利己主義)で、という。そういう土壌から出てきた人としてみると、ホリエモンさんなんかの見方もなるほどなと思える部分もありそうな気さえする。というか、そういう人とホリエモンを比較するなという感じもしますが…。

  • 終章が秀逸。
    結局はそこが問題なんだと思う。
    ややこしい稼ぎ方をした金は表に出せないからつまらないことに消費するしかない。

  • 詐欺の帝王と呼ばれた男のインタビュー。
    闇金から詐欺への変革とシステム的にどれだけ多くの人間から金を搾取するかのあたりが面白かった。"¥3,000,000を即時振り込んでくる奴は三3000万ふんだくれる"が秀逸かつ冷酷。

  • 「オレオレ詐欺の帝王」と呼ばれる本藤彰(仮名)への取材を中心としたノンフィクション。
    オレオレ詐欺を始めとする「システム詐欺」とヤミ金・暴力団との深い関係が記されている。
    とにかく金額の大きさに驚いた。
    今までコンゲームの話は好きだったが、そんな呑気なものではなく、被害者から何十にも搾取するというもの。許されるべきではない。
    (電子書籍 Reader)

  • どこまで真実か検証しようもない裏社会の話。いつもながら、著者の取材力は素晴らしい。

  • オレオレって、こんなにもうかる(言い方が悪いけど)んですね。そりゃやっちゃう人も多いだろうなぁ・・・

  • 伝説の詐欺帝王と呼ばれる(誰が呼んでるのやら)本藤彰(仮名)を巡るノンフィクション。
    目次をみて内容は推して知るべし。
    いわく、

    第一章「伝説の詐欺帝王」前史
     半グレ集団の黒幕、キャバクラ嬢のパトロン/「ツヨメ」「チャライ」「オラオラ」/「箱屋」が介在/バックは大物組長/ベルファーレを独占的に予約/大手広告会社に就職/スーフリ事件への関与を疑われる/”ヤミ金”五菱会の摘発
    などなど

    大学のイベントサークルや例のスーフリなんかも出てきて、そういう人たちから詐欺師が出てくるというのも納得。
    本書の内容はよく書いたなという点で評価できるが、読み手に対する説明があまりにもなさ過ぎて、読んでいてもなかなか頭に内容が入ってこないため、星二つ。
    図による説明が全く無いというところも低評価。

  • ○ノンフィクションライターの溝口氏の作品。
    ○ヤミ金やオレオレ詐欺といった裏稼業のトップを極めた「本藤(仮名)」への取材を通じ、裏社会や犯罪がどのように行われているのか、その真実に迫った作品。

  • オレオレ詐欺他新手の詐欺犯罪のルポ。徹底した取材に基づく迫真の内容に驚愕。

  • 著者の溝口敦氏は極道取材の第一人者。
    そんな著者が闇を暴いた。
    オレオレ詐欺の帝王(本藤彰(仮名))から取材した詐欺の手口とは?、どんな人を嵌めるのか?、なぜ被害者は後を絶たないのか?を赤裸々に暴く力作。
    本藤は名門私大に在学中からイベントサークルのからみでビジネスを学び、卒業後、広告代理店に勤めるが辞めて、闇金融の会社を起こし詐欺の世界に身を投じる。
    彼のアイデアが組織を強くした。
    警察に携帯電話からのメールによって通信傍受されることで足がつかない方法として、
    グーグルメールを使い、利用者共通で、アドレスとパスワードを決めるば、いつでもどこでも詐欺組織員がログインして、メール本文を下書き保存して、お互いの情報を交換に活用という上手い手を思いついた。
    他にも、いろんなアイデアで詐欺行為を行うが、
    良い子は真似をしないようにお願いしたい。

    【目次】(「BOOK」データベースより)
    第1章 「伝説の詐欺帝王」前史/第2章 五菱会のヤミ金が原点/第3章 システム詐欺とは何か/第4章 ヤミ金からシステム詐欺に/第5章 鉄壁の経営とトラブル/第6章 システム詐欺と暴力団/第7章 思いついたイラク・ディナール詐欺/終章 システム詐欺がなくなる日

  • エグイです。

    ここまで書いてしまうとモデルになった人がわかる人にはわかってしまうのではないかと思ってしまいます。

    徴税についてはやはり被害者救済の視点は全くなく、自分の手柄のみなのかというのがよく分かった。
    また、加害者からお金を没収しても先に税金に持っていかれてしまい、被害者へは微々たる額しか返済されない。

    テレカが詐欺の温床というかあれでだいぶNTTは損をしているはずだが、おそらくはそれらはすべて国民に転嫁してしまっているのだろう。やつらがリストラされたり給料が下がったという話は聞きませんからね。

    詐欺の帝王が「被害額の100%ではなく、利息や迷惑料など込みで120%を返還する法的ルールができればいい」と言っている。
    120%でも少ないくらいだが、そのようなルールはない。

    そして全編を通してあるのが、富を国や政治屋や既得権益を持っている奴らが吸い上げるのか、詐欺師が吸い上げるのか、というだけの違い、というような考え方。

    それに気づかず、既存の政治屋を大勝させてしまう国、日本。

    それが現実。

    払ってもいい金額:1000円

    ※内容がエグイ部分があります。

  • 闇金、オレオレ詐欺の元締めと、イベントサークルのトップが同じ人物とは思ってもみなかった。国税の調査が来て、納税していたという話は興味深い。201411

  • 未公開株詐欺、社債詐欺、必勝法詐欺、還付金詐欺、融資保証金詐欺、架空請求詐欺、オレオレ詐欺、かぶせ詐欺、詐欺被害返金詐欺

    何故儲け話を勧めるのか、不思議に思う

    プロスペクト理論 ダニエル カーネマン

    詐欺の原則は かぶせ

    システム詐欺は大金持ちは寄せ付けない
    日本の資産構造は微動だにしない
    鼠小僧
    義賊 鼠小僧

  • 頭の切れるズル賢い人間達

  •  読んでいて不愉快というか気分が悪くなる本である。オレオレ詐欺を主導していた男に取材した内容だが、彼らの言動というか考えというか唾棄すべきものがあり、おそらくリアルだからこそこのように感じるのだろう。
     暴力団とは友好関係を保ちつつも、それには加わらず、弱者から平然と更に毟り取る様は正視できないものがある。暴力団ものよりも気分が悪いのは、普通の人がやっているからだろうか。筆者が主張するように、浪費現場から彼らを特定できるだろうから早々に撲滅してほしいと切に願う。

  • 被害総額は想像以上。興味深く読みました。ただし、読み物としては何か足りない。何故かな

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詐欺の帝王 (文春新書)の作品紹介

溝口敦氏といえば、泣く子も黙る極道取材の第一人者。その溝口氏が、裏社会について取材を進めるうち、つい四年前まで詐欺業界の周辺で「オレオレ詐欺の帝王」といわれていた本藤彰(仮名)なる人物と出会いました。 本藤は、名門私大に在学中からイベントサークルがらみのビジネスで金儲けのコツをつかみ、集団レイプ事件を起こした早大スーパー・フリーの主宰者・和田真一郎のケツモチ的存在でもありました。卒業後、一度は大手広告会社につとめますが、退社して闇金融を開業したのを契機に、詐欺の世界で名を轟かせはじめます。 オレオレ詐欺の草創期に荒稼ぎしただけではなく、ワンクリック詐欺、未公開株詐欺、社債詐欺、そしてイラク・ディナール詐欺と、彼が率いるグループの業務は、〝詐欺のデパート〟といっていいほど多岐にわたっていました。 そんな「帝王」が「罪滅ぼしの気持ち」もあって、溝口氏に〝シノギ〟の実態を赤裸々に語ったのです。 詐欺師たちはいかなる手口を使い、どんな人間を嵌めるのか? なぜ被害者が後を絶たないのか?――現代日本の〝闇〟を暴く力作です。

詐欺の帝王 (文春新書)のKindle版

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