小澤征爾 覇者の法則 (文春新書 985)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166609857

作品紹介・あらすじ

サイトウ・キネン財団評議員でもある著者の会心作サンフランシスコからボストン、ウィーンへ。なぜ彼だけが「世界のオザワ」となり得たのか。構想十数年、カリスマの秘密を徹底解明。

感想・レビュー・書評

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  • 元ケンウッド役員で、音楽プロデューサーの著者による小澤征爾論。音楽業界の裏まで知る著者の話は興味深い。若い頃から自ら行動し、チャンスをつかみ取ってきた小澤征爾さんの生き様が伝わってきた。生き方として誰にも参考になるように感じる。

  • 小澤征爾の歩んだ人生の軌跡から、普遍的な成功法則を見つけてみようというスタイルで書かれている。経歴を淡々と書いていくというスタイルよりは遥かに良いが、本書は著者の主観が強く出過ぎる嫌いがある。

    そもそも、たった一人の人物の人生を追って、その成功の秘訣を探ろうとしても、結局それは後付けでそれらしく説明しているだけであり、一般化できるものではない。失敗した対象を見ずに、成功した対象のみを基準に判断をしてしまう「生存者バイアス」のかかった成功法則は、法則のように見えても法則にはなり得ないのである。

    そういった法則を探ることは保留してみれば、小澤論として悪い出来ではない。小澤征爾に興味のある方は読んで損はないだろう。

    小澤のそれぞれの時代の音楽性に対する評価・評判(演奏や音盤に対する評価など)を入れた方が、立体的に小澤像を描き出せ、読者は小澤征爾という音楽家をより理解しやすくなったのではないかという思いはあったが。

    ちなみに私は、中野氏の著作は、本書でも何度も名前が出てくる「指揮者の役割」、「ウィーン・フィル 音と響きの秘密」を始め、「クラシックCDの名盤シリーズ」(新・旧含めすべて)、「モーツァルト 天才の秘密」など、ほとんどを読んでいるため、その文体、考え方に馴染みがあったが、初めて読む方は固いと感じるかもしれない。

    小澤に関する本を初めて読むのであれば、読みやすく、世評も高い(ベストセラーで判を重ねている)、「ボクの音楽武者修行」を先におすすめしたい。

  • 1992年より「サイトウ・キネン・フェスティバル松本(SKF)」として、毎年夏に開催、2015年より「セイジオザワ松本フェスティバル(OMF)」へと生まれ変わり、今もなお人々に感動を届けています。2020年は残念ながら開催されません。OMF、小澤征爾関連の本は、信大にもいくつか所蔵してますので、まずは本で楽しむことをおすすめします。
    小澤征爾さん、魅力的なかたです!

    ◎信州大学附属図書館OPACのリンクはこちら:
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB1633919X

  • 80歳のセイジオザワ・バースデーコンサートに出演するにあたって勉強と思い読んだら、これは面白い。

    父、開作の人生や、母、さくらの考え方、征爾の名前の由来、一家の中でのアコーディオンの存在、斎藤秀と桐朋学園など、知れて良かったと思える発見がたくさんあった。

    小澤征爾の才能を開花させる契機を作った小澤一家、教師の斎藤秀雄、そして与えられた契機を最大限に生かし、成果を結実させていった征爾自身の積極的かつ誠実な行動についてわかる一冊。

  • 【サイトウ・キネン財団評議員でもある著者の会心作】サンフランシスコからボストン、ウィーンへ。なぜ彼だけが「世界のオザワ」となり得たのか。構想十数年、カリスマの秘密を徹底解明。

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