決定版どうしても“日本離れ”できない韓国 (文春新書 1046)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166610464

作品紹介・あらすじ

名著を完全リニューアル「反日パブロフの犬」の精神構造は、度し難い日本コンプレックスにあり! 盧武鉉政権時代の2006年に刊行されて大きな話題を呼んだ名著『“日本離れ”できない韓国』。反日政策を推進した親北朝鮮・左翼が退潮し、保守を標榜する朴槿恵政権が誕生したが、韓国の反日は盧武鉉政権時代よりもますます激しさを増している。 いったいなぜ、韓国は反日をやめられないのか? 本書では、この数年以内に起こった・産経新聞支局長刑事告訴&出国禁止事件・アメリカ大使襲撃事件と安重根崇拝熱・五輪サッカーでの「独島」パフォーマンス・朴槿恵政権の中国への急接近 などを新たな素材として加え、韓国人の民族意識と精神構造の奥底に迫る。 韓国人の「最も嫌いな国」はダントツ1位で日本だ。 しかし本書では、韓国人がいかに「日本」を過剰に意識しているのか、「日本離れ」をしようとするあまり、逆に日本に呪縛されていく悲哀と滑稽さを、政治、大衆文化、経済、社会事件、流行などから巧みに描き出す。 著者は今の韓国社会の現状を、日本と聞くと条件反射的に反応する「反日パブロフの犬」と批判するが、韓国への愛情も忘れない。 巷の嫌韓本とは一線を画す名作だ。

感想・レビュー・書評

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  •  筆者はまず、民主化を通じた「NGO国家化」により、1965年以来の韓国が日本にとって「賞味期限切れ」になったと述べている。続いて、書名にもあるように、韓国であらゆる場に反日及び日本の対韓協力隠しが噴出していること、こと「日本」となると正常な感覚が働かなくことを多くの例を挙げて述べている。南北の経済格差、金日成と朴正煕の対比まで日本との関わりとの観点から描いているのはやや牽強付会かと思わなくもない。また、現在ではむしろ韓国の発展やグローバル化により日本の比重は下がっているとの指摘も聞くのだが、それでも日本の存在感は深く根を下ろしているということか。

     それでも、産経韓国支局長の裁判につき、発展したはずの韓国が未だにそうであることを「切ない」と述べたり、知識人が本音では日本を評価していることを挙げたり、「地理的環境は永久に変わらないのだから付き合わざるを得ない」「韓国の存在感と影響力は日本の反韓・嫌韓論者が考えるほど小さくはない」と書くなど、単なる嫌韓本とは明らかに異なる。筆者は結論として、一歩身を引いた上で韓国を「利用、活用する」という「用韓」を唱えている。同じことは、韓国から見た日本との付き合い方にとっても必要ではないか。

     2014年のロッテホテルによる自衛隊レセプションドタキャンについては、マスコミが反日報道を煽り叩かれることへの恐怖が理由と述べている。本書ではそこまで書いていないが、日本マスコミでも報道が他国への嫌悪を煽ることもあり得るだろう。

  • 韓国で親日派は今でもタブー
    もう日本のことなんて忘れて放っておいてくっればいいのですけどね。どうして韓国人は日本のことが気になってしょうがないようだ。

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著者プロフィール

1941年、大阪生まれ。産経新聞ソウル駐在客員論説委員。1964年、京都大学経済学部を卒業後、共同通信社に入社。1978年、韓国・延世大学留学後、共同通信ソウル支局長に。1989~2011年、産経新聞ソウル支局長兼論説委員。1992年、ボーン・上田記念国際記者賞、2005年には菊池寛賞および日本記者クラブ賞を受賞。著書に『韓国 反日感情の正体』『韓めし政治学』(角川新書)、『隣国への足跡 ソウル在住35年 日本人記者が追った日韓歴史事件簿』(KADOKAWA)ほか多数。在韓40年。

「2022年 『韓国語楽習法 私のハングル修行40年』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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