2040年全ビジネスモデル消滅 (文春新書)

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著者 : 牧野知弘
  • 文藝春秋 (2016年12月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166611089

2040年全ビジネスモデル消滅 (文春新書)の感想・レビュー・書評

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  • Yotsuya

  • 【2040年全ビジネスモデル消滅】

    ●A. 日本の不動産の世界はこれまで、マクドナルドと同様、住宅やオフィスなどの「量的充足」を目指してきた。しかし、人口減少により新たな需要の増加が期待できなくなる中、不動産はコモディティ化し、地価は下がり続けている。

    ●B. 観光やイベント、体験などの提供を通じて価値を演出する商業施設などの不動産は、集客に成功している。演出をして顧客を誘い込むその手法は、まさにディズニーランドの商売手法につながるものである。

    ●C. 今、人との絆や共感を求めることが時代の潮流になりつつある。他人との面倒な関係を避けたがる若者が、ライブやイベントに参加し、熱狂を楽しむ。彼らはその場に一緒にいることで価値観を共有し、自分の立ち位置を確認しているのだ。

  • 請求記号:336.1/Mak
    資料ID:50085842
    配架場所:図書館1階東館 め・く~る

  • 2040年全ビジネスモデルが消滅してしまうという著者の仮説である。
    中身であるが、一世を風靡したマクドナルド型ビジネスモデルが隆盛を極め、また、衰退していった経過が、日本経済の歴史、人口動態の変化、商品のコモデティ化などに起因していたことをデータを示しながら解説されてある。
    方や、同じく米国発のディズニーのビジネスモデル、中身と言えば、消費者に夢(バーチャル・リアリティ)を与え、常に付加価値を加え続けることに良し、価格を下げないモデル。
    どちらのビジネスモデルも、不動産の利用という点では同一である。
    そこで、著者の得意とする不動産についての考え方、分析だ。
    人間、夢を追い求めて、切磋琢磨しながら、一国一城の主となりたいがため、ローンを組んでまで、不動産を取得してきた。
    しかしながら、人口減少が進展する中、不動産と言えども、コモデティ化してしまっているということです。
    2040年、夢を売るビジネスモデルのディズニー型といえども、どういう展開になっていくのか、予想しずらい。
    第7章 ディズニーの夢から覚めたとき 2046年に向けてのクライシス
    ・脳内麻薬バーチャルリアルティが仕掛けるもの
    ・ディズニーの夢の先にあるもの
    ・ディズニーの魔法が解ける恐怖
    ・不動産価値の激しい二極化時代の到来
    ・2040のニッポン
    ・移民社会が日本を壊す
    ・日本社会の崩壊〜「1パーセント対99パーセント社会
     」の果て
    ・階級闘争の始まりと資本主義崩壊の危険性

    おわりに ディズニーランドの怖いわけ

    でした。

    最後の件を抜粋
    ディズニーランドは、訪れる顧客に強烈な印象を残していきます。
    魔法をかけて夢の国に「引きずり込む」のですから、引きずり込まれた顧客は、ディズニーランドの織りなす不思議な夢の国の虜になってしまうのです。
    それを本能的に拒否する感性を持つ子供がきったお何人かは存在するのです。
    ディズニーの魔法が通じない子供たちは、本当はディズニーの魔法が解けたあとの怖さを知っているのかもしれません。

  • 20170114

  • あまりビジネスの知識がない自分が読んでも、興味深く読める本でした。
    マクドナルドとディズニーランドの分析が緻密で面白かったです。
    ただ、タイトルは少し大げさなような気がします。不動産ビジネスとした方が誠実。

  • 2017/01/02

  • 不動産の専門家がどうしてビジネスモデルを語るのか?

    というのが、書名を目にしたときの率直な疑問だが、
    マクドナルドとディズニーランドという、
    誰しもが知っている商売を対比しながら論じてゆき、
    最終的には不動産につながってゆく・・・という、
    いちおう、筋が通ったものにはなっていた。

  • 新年(2017)あけましておめでとうございます!二年越しで読みましたが、新年になって初めて読み終わった本です。昨年末に最寄りの本屋さんで見つけた本ですが、タイトルの衝撃さ「2040年全ビジネスモデル消滅」に惹かれて購入してしまいました。

    凄い内容が書かれていました。日本が絶頂期を迎えた1996年(私が社会人になって7年目)までは、質より量の「マクドナルド型」が成功モデル、それから今までは、そのモデルはダメになり、代わって、量より質で勝負する「ディズニーランド型」が絶頂期を迎えている。

    ところが、このモデルも、2040年を迎えるころには絶滅してるというものです。絶滅が2040年なので、勢いを失う起点はいつかということですが、それをこの本の著者は、東京五輪が終わる2020年あたりとしています。

    2017年から東京五輪を迎えるまでの3年間、日本経済は最後の輝き(あがき?)を見せるのかもしれません、それから2040年の既存ビジネスモデルの絶滅へ向かって、変化することができた会社のみが成長しているのでしょうね。最近読んだ、神田氏の本に書いてあった通りです。私の中で、この二冊の本が繋がりました。新年早々素晴らしい本に出会えたと思います。

    以下は気になったポイントです。

    ・マクドナルドが上陸したときのハンバーガーの価格は80円、タクシーの初乗り料金が130円、子供のお小遣いでは少々高い食べ物であった(p2)

    ・不動産関係の仕事をしている著者は、マクドナルドの低迷と、ディズニーランドの降盛は不動産に対する人々の価値観の変化にも密接に結びついていることをわかっている(p9)

    ・2021年からの時代は、ディズニーが演出してきた「質的充足」の時代の到来である。不動産においても、ハコを用意するだけでなく、ハコの中身、つまり、ソフトウェア・コンテンツの創造、演出が勝負を分ける時代となる(p10)

    ・戦後四半世紀を過ぎて、日本は世界でも類を見ないほどの人口増加を見せた。太平洋戦争終結時に7214万人だった人口は、1970年には、1億466万人、45%もの大幅増を記録した(p25)

    ・マクドナルドは直営店を中心に進出したが、日本国中に店舗網を形成するために、アメリカ仕込みのフランチャイズ制を導入した。1976年、沖縄浦添市が一号店(p29)

    ・1971年に、1個80円だったハンバーガーの値段は、73年4月に100円、74年150円、79年170円、80年180円、83年には200円、85年12月には、210円となった(p31)

    ・オリエンタルランドは、京成電鉄・三井不動産・朝日土地興業の三社による出資によって設立された(p45)

    ・東京TDLは、ディズニーランドの直営ではなく、ライセンス契約を締結し、オリエンタルランドの責任と費用負担の下、多大なライセンス料を負担することで進出を検討してもらえることになった。(p49)

    ・買い物ばかりに目を奪われていた日本人旅行客も、リピート率が増えるにつれて「コト消費」と呼ばれる体験型旅行へ軸足を移していった、日本にやってくる中国人旅行客と似ている(p57)

    ・1996年ころを境に日本は、経済成長が止まり、「超デフレ社会」とも言われる「失われた時代」に突入する。このころからマクドナルドは迷走を始める。このころ、共働き世帯の数が、専業主婦世帯の数を上回る。1997年に男女雇用機会均等法が改正され、女性保護の規制が廃止された(p71、79、226)

    ・2000年にマクドナルドの店舗数は、1995年の2.4倍の3598店舗となり、人々にとっては「いつでもどこでも」味わえるものになった(p91)

    ・マクドナルドの迷走は、利益追求と、質的充足を追い求めるあまり、自社のターゲットとなる顧客層が拡散し、事業コンセプトが曖昧になったことから始まった(p98)

    ・質的充足は、顧客に「驚き」「感動」を与えること、どうやったら「驚いて」くれるかと尋ねるのは、落語家や漫才師が「何をしゃべったら笑ってくれますか」を聞いていることと同じ(p103)

    ・ディズニーランドのすごさは、大真面目に夢と魔法の「本物の国」を築き上げていること、これが遊園地(リアルな世界に対するバーチャル)との違いである(p119)

    ・スタンプラリーのように、人間は順番をつけてあげると、その順番通りに行動をしていく特性がある(p127)

    ・2020年に3569万人に達する首都圏人口は、2040年には3231万人に減少すると言われている。東京都ですら2020年以降は減少する(p136)

    ・都心の一部を除いて、今後の住宅地の値上がりを期待するのは望み薄、住宅は、今やマクドナルドと同じく、コモディティ商品となった(p143)

    ・2015年度の新設住宅着工戸数は、持ち家よりも、賃貸の着工が多く、全体の40%を超えている(p145)

    ・相続評価による基礎控除額の減額改正(2015年1月より)により、基礎控除額が6割に減額されたので、アパート建設を利用した節税が広まった(p149)

    ・住宅地には敷地面積200平方メートル以下の小規模住宅用地について、固定資産税の税額を6分の1に減額する特例措置があるが、更地にすれば、税額は6倍になる(p157)

    ・日本の総住宅数が、6063万戸なので、マンションはその約1割を占める(p158)

    ・新築マンションが値上がりしているのは、資産価値が高くなっているのではなく、原価がアップしているのが原因(p160)

    ・シンガポールの例を見ると、カジノ施設が全体に占める面積割合は5%程度であるが、収入では全体の80%(p192)

    ・2013年における日本の富裕層(金融資産額:1-5億円)および、超富裕層(5億円以上)の世帯数は、100万世帯になり、2年前比較で24.3%の高い伸び、総額は241兆円で同じく、28.2%の伸び(p213)

    ・2040年には、首都圏の主要都市と、西日本の県庁所在地では、高齢化率は殆ど変わらない状況となる(p220)

    ・日本にやってくる多くの移民は、都心部に多数所在する賃貸住宅の空き家に住みつくだろう(p224)

    2017年1月1日作成

  • よく言われている量重視のビジネスはそろそろ限界で、コンテンツ重視になっていきますよという話。不動産の話も絡めているのが新鮮。

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2040年全ビジネスモデル消滅 (文春新書)の作品紹介

ベストセラー『2020年マンション大崩壊』の筆者の第2作! 前回は個人の住宅問題に切り込んだが、今回はビジネスモデルが対象。 日本の高度成長時代、「量的充足」を目指したマクドナルドのビジネスモデルは、外食産業のみならず、日本のすべてのビジネスモデルを牽引するものだった。とくに、不動産では、企業は、都心から郊外へ、いかに安く大量にオフィスビルや住宅を供給するかに鎬を削った。同じサービスが「どこにいても手に入る]ことが重要だった。 そのいっぽうで、ディズニーランドは浦安・舞浜のシンデレラ城にこもったきり、外には決して出てこなかった。不況下でも値上げを続け、「ここにこなければ手に入れることが出来ない」価値を生み出し続けることに集中した。「質的充足」を目指したビジネスモデルの先駆者となったのである。 そして1996年以降、日本の生産人口が下り坂になると、マクドナルド型ビジネスモデルは、急速にどこにでもある陳腐なもの、すなわち「コモディティ化」し、その価値は崩壊していく。対するディズニーランド型のビジネスモデルは、他では手に入らない、特別なサービスを提供することで、現在のビジネスシーンを牽引している。 しかし、今、絶頂にあるディズニー型ビジネスモデルにも、やがて限界が来るだろう。それは、1%の超富裕層と99%の貧困層といわれる、超格差社会の到来が、「特別」をウリにしたディズニーランド型のビジネスモデルすら存続不可能にするからである。 2040年を予想したさまざまな指標は、これまでのビジネスモデルがすべて通用しない、世界が来ることを示唆している。そのとき、あなたはどうする……

2040年全ビジネスモデル消滅 (文春新書)はこんな本です

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