僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう (文春新書)

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  • 文藝春秋 (2017年2月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166611188

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僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう (文春新書)の感想・レビュー・書評

  • 久々にワクワクする新書

  • 何においても、まず、とても読みやすい。
    新書とは疎遠の人間でもサラサラ〜っと読めてしまう。特に聞き手や対談相手に生物寄りの研究者の先生が多いこともあって、高校生物程度の知識がある人ならなおさら読みやすいのではないかな(少なくとも生化学をかじった私にはストンとくる話が多かった)。
    あと、帯の先生方の笑顔がとても良い。私はタイトルよりも、聞き手よりも、対談相手よりも、なによりも帯に惹かれて買ってしまった。いい買い物だった。

  • 各界を代表する人物がそれぞれの人生を振り返り語った講演の記録。
    羽生氏や是枝氏の章を読んでいて、先入観を捨てて、思考の枠組みを限定しないで物事を考えることの重要性を感じた。しかし、それは自分の中にしっかりとした思考の軸があるからこそ可能になるわけだが。
    そして「何者」でもないということは、逆に言えば「何者」にでもなれる可能性があるということだから、それを実現するために、自分のやるべきことを見極め一つずつこなしていこうと思った。

    「クリエイティブなことをしようと思ったら、先入観を完全に頭の中から消し去るのが理想です。それが難しくても思い込みはとりあえず脇に置いて、様々な可能性を排除することなく、まっさらな状態になってどう見えるかを考える。それが、新たなものを生み出す第一歩になるのではないでしょうか。」
    「先入観が崩れないとワクワクしないんです。映画監督がそういうものなのかどうかはわかりませんが、今、何かおもしろいことが起きた、おもしろいことが生まれていると感じる反射神経や動体視力がカメラマンに必要なのは当然ですが、実は監督にこそもっとも求められる能力ではないかと思っています。」

  • 久々にマジでおもろい本を読んだ。4人だけなのは物足りない。特にゴリラの講演が良かった。映画監督は対談が良かった。羽生さんについては何だかんだあんま知らなかったからまあまあ面白かった。山中教授は食傷気味。

  • 久しぶりに良い新書に出会えた。
    様々な分野の先生方、誰でも名前を知っているような方々がどうやってそうなっていったか、「何者でもなかった頃」が見えるようだった。
    確かに元々持っていたセンスはあるのかもしれないけど、そういった方でも道を迷いながら、それでも興味を追求して今があるのだと思った。
    私も人生に一本の線がひけるような人になりたいと思う。

  • 各人とも異なる分野におけるプロフェッショナルであることから、それぞれの見方が存在することが非常に面白かった。
    また、現代の若者には「夢」や「圧倒的目標(メンター)」を持たない傾向にあるという見方が述べられていた。

    自分は今20歳だが、唯一のメンターというものに出会っていない(探そうともしていなかった)。その点でまさにこの偉人たちがおっしゃる通りである。自分にとってメンターが必要かどうかは分かっていない。しかしこの本を読んで、この偉人たちに興味を持ったのは事実だ。自分にとってメンターになるかどうかは、その人に触れ、興味を突き詰めた結果、分かることである。自分の興味の赴くままに世界の偉人たちのことを知ってみたいという気持ちになった。

    各人とも異なる分野におけるプロフェッショナルであることから、それぞれの見方が存在することが非常に面白かった。
    また、現代の若者には「夢」や「圧倒的目標(メンター)」を持たない傾向にあるという見方が述べられていた。


    「詩というのは、自分の内側を表現するのではない。世界の側にある驚きが詩になる」

    素通りしてしまうはずの日常に焦点を当てて、言葉を紡ぐ過程を通して、この世界を見る(watch)。
    谷川俊太郎の場合は詩だったわけだが、僕は何を通してこの世界を見るんだろう
    その「何か」が、僕を表すものになるのだろう

  • 山中先生の話が一番印象的でした。
    それ以外の方は昔からそれなりに天才なのかな。
    特に羽生さんは子供の頃から少し違いますね。
    ミスが起きたら引きずらず、そこから勝負開始と切り替えるという考え方はとても参考になりました。
    この本の素晴らしい点は、この本に登場するスターと自分の差が少しだけ近く見えることです。
    これまでは何周遅れているのか、はたまた同じ競技をやっているのかすらわかりませんでしたが、そんな方々が少し身近に感じることができる良書でした。

  • 様々な分野から集まった先生達の「何者でもなかった頃」。もちろんずば抜けた才能はあったかもしれない。それより決め手は「興味関心」。興味関心が「諦めないこと」に、諦めないことが今に繋がっていく。読むことと実際に見ることの差は大きすぎる、この講演見たかったなぁと切実に思った。

  • 何者でもなかった人がこのような成果を残せたのか、運なのかそれとも・・。

  • 2017年2月刊。山中伸弥、羽生善治他4名の講演と対談。タイトルが哲学的だけど、軽快で楽しく読める。

    ◆【引用メモ】人間は、誰でもミスをするものです。(中略)大切なのは、ミスをしないこと以上に、ミスをした後にミスを重ねて傷を深くしない、挽回できない状況にしないことだと思っています。ところが、実際はミスの後にミスを重ねてしまうことが多い。(中略)動揺して冷静さや客観性、中立的な視点を失ってしまうことが理由のひとつでしょう。ですから、私は一息つくということが、とても大事なことだと思います。(p.63 羽生善治)

  • 講演、対談を文章に起こしたものなので平易でわかりやすい。山中先生の話は勇気付けられた。

  • (07.24.2017)

    勉強になった。やはり成功する人というのは、努力の量も質も違うと感じた。

  • それぞれ活躍する場の異なる人達の歩んできた人生や、その人生で培われた考え方を読むことができて、私自身の世間に対する視野がすごく広がった。

    どこを取っても面白い話ばかりだった。特に、是枝さんの「先入観が崩れないとワクワクしない」という言葉と、山中さんの「予想と反対の結果が起こったときに、(中略)異様に興奮してワクワクしました」には近いものがあると感じた。
    予想外のことが起きたときその事実にワクワクできるか、興奮できるかが鍵になるのだと知ることができ、とてもためになった。

  • 20170626
    iPS細胞の山中さんは、整形外科医の研修医時代、手術の才能がなく「ジャマナカ」と呼ばれていた。だが研究者の道を選んだり渡米したりと環境を積極的に変えている。
    羽生さんの話は難しく天才と思える節があった。でも初めは趣味から将棋を始めた、と。2つのことを同時にやってもいい、うまく切り替えられるなら。
    是枝さんの話も、自分をへりくだって結果魅力的な話だった。先入観が崩れてまったく新しいものができる創造性の話だった。
    山極壽一さん。ゴリラの話面白かった。ゴリラと人間の社会構造の進化を照らしてみると、面白い、遊び上手なゴリラ、見つめあって互いの瞳をのぞき込んで他者を受け入れている。屋久島のエコツアーがアフリカでのゴリラ研究・チンパンジー研究にから始まったと初めて知った。研究も現地の人と協力してやることの大切さがわかった。

  • 「みんな悩んで大きくなったんだ」とあらためて。でも、やはり生まれついての頭のレベルと悩みのレベルが違うと思う。

  • 著者の誰か1人でも興味があれば。タイトルの通り、進路に悩む中高生にも。
    3分の1手差を感じる羽生の感覚。
    自分のシナリオに合わせて現実を歪曲するTV業界人のカミングアウトは、うん、そうだよね感。

  • 京都産業大学での「マイチャレンジ・・・」という講演・対談をまとめられたものです。ホストの永田先生が会って話をしたいという方々を呼ばれているのですが、その方々がとても今最も旬の人で、とても楽しく読ませていただきました。すごい人の人生を知ることで、学生に自分にもできそうだと思ってもらうという趣旨があり、そのためいろんな苦労や失敗談も書かれています。そしてどんな思いでこの仕事をされているかというところは、仕事をする人間としては誰でも読んで感銘を受けるのではないでしょうか。このような姿勢で仕事ということをしていくこと。それは人生を豊かにするのだということがわかるように感じました。

  • 山中伸弥氏、羽生善治氏、是枝裕和氏、山極壽一氏との大学での講演・対談集。

    興味を持った対象について諦めずに深めていくこと、予想に反した出来事が起こった時に進んで受容することが大切。そして、4人ともその道を極めたと言っていい方々だけど、夢を持っていて、それを示せることがすごいと思うし、見習いたいと思った。

  • これはいいですね。講演の臨場感もあるし、今ではヒトカドの人になった方々の内面的な体験・遍歴を引き出すインタビューもよい。示唆に富む内容、学生にも読んでもらいたいと思う本でした。

  • 対談集。

    山中伸弥、羽生善治、是枝裕和、山極壽一(名前は知っていたけどゴリラの人とは。そして京大の総長になっておられたとは)といった「あ、知ってる」な面々に、誰であろうと話を合わせていく永田和宏さんがすごい。

    山中伸弥教授は話が上手いなぁ。
    なぜ、医者から研究者になったか、日本とアメリカの違い、研究する姿勢、失敗を重ねることの覚悟。
    日本に戻ってきてドーンと沈んでしまったこと、それ以外にも多くの挫折経験だってあるはずなのに、語りが明るくて、希望をもらえる。
    若手の研究者と一緒に取り組むことを、それは大切そうに話している感じが素敵だった。

    是枝裕和監督の話の中にあった、映画を撮ることは自己表現ではない、という言葉が印象的。
    永田和宏がそれに、谷川俊太郎も同じことを言っていたと重ねるのだけれど、私は芸術作品というのは外を描くことで自己表現をしているのだと思っていた。
    その人にしか見えないもの、感じられないものを描き出すことは、その人そのものを現すことになると思うから。
    けれど、無私と言うのは適当だろうか?主観を排したところにある世界を描くということなのかな、と。両者を突き詰めていくことは、今の私には少し難しいけれど。

    羽生善治さんの将棋を人がさすことの美しさ。
    山極壽一総長のゴリラの思い出し方のエピソード。
    それぞれに、自分が進んできた道を愛おしく語る様子がとても素敵だった。
    そうした何かにひたすら向き合える生き方に、勇気をもらった一冊。

    学生さんは是非読んで欲しい。

  • 世間では成功者と呼ばれる、四名の著名人らの対談集。

    著者によると、活躍の裏に隠された、今までの苦労に焦点をあてたとのこと。しかし対談内容の多くは、彼らの仕事・生き方に関する考え方が占める。先人の失敗や体験を知り、ロールモデルに生かしたいと考えた自分にとっては、その目的をあまり果たすことはできなかった。

    とはいえ、貴重な対談であることは間違いなく、多様な知識や考え方を学べるだろう。

  • IPS細胞の山中教授が手術が下手でジャマナカと呼ばれていたのが驚きで勇気づけられました。

  • [2017.04.21読了]
    大学で、各界の著名人を集めて講演や対談をしたものがもととなった書籍。見ればわかるとおり、一流の方ばかりで、一冊にこの4名の人生が凝縮されている。

    (山中先生)iPS細胞の山中先生。私は別の本でも読んでいたが、外科医としてうまくいかなかった挫折のさなか、チャンスをつかみ研究の世界へと足を踏み入れたこと、また、うつになりそれを克服した話など、とても勉強になることばかり。
    研究者は自分の分野に関して「すごい!」と驚きを
    感じられる人が向いており、また9割は失敗であるので「失敗の連続に耐える力」が大切だと述べる。

    (羽生氏)
    プロ棋士の羽生氏。非常に論理的な考え方をしており、直感も大変優れておられる。以外だったのは、結構「奇策」を試合でも使っていること。
    「何か変わったことをやらなければ事態は好転しませんから」と、物事に幅や深みを持たせるためには奇策も必要だと言うことだ。失敗したときは「そんなこともあるさ」と気持ちを切り替えよとアドバイスされる。また、「子供の頃将棋のコマを動かすのが楽しかったが、プロになったらそのような楽しみを捨てなければなりません」と、プロとしての厳しさも垣間見えた。

    (是枝監督)
    「そして父になる」の是枝監督。映画において重視していることは、「ステレオタイプにならない、色々なものに接すること」だと。様々な映画を通して、表現することとは何か(説明することとどう違うか)とか、人の一生や2時間の映画という「時間」の話など、様々な切り口でお話をされる。「そして父になる」で福山さんが演じたように「人間には嫌な部分もあり、それが本質でもある」と。

    (山極先生)
    現在京都大学総長をされている山極先生は、猿やゴリラの研究者で、過去何冊か読んだこともあった。
    「ゴリラのストーカー」と自称するほどである。全てゴリラの話なのだが、それを通して、師匠との出会いや確執、アフリカの難しい情勢など様々な話が交錯する。初めて知ったが、ゴリラが顔をのぞき込むのは親愛の情の表現らしい(猿と逆だ)。
     ゴリラを見て、人間は同じだと言うことに気付いて、対立をやめてもらえたら嬉しいとも述べられた。

     ゴリラは言葉を話さない代わりに、裏がない。人間は言葉やシンボル(そして最近はインターネット)を持つことにより逆に遠距離化しているのではないか、とも述べられる。なるほど、ゴリラからこれほど多くのことが学べるのか。

  • この本は、所謂「偉人」に近い人を、若い人が憧れを持って、目指したくなる存在として、感じてもらうことを意図して作られたものだという。
    当方、語っている人と年が近いため、その意図からすると、もとより対象外ではあるが、それでもなかなか面白く、発見することがあった。
    良き本。娘達にも見せてみよう。

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僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう (文春新書)の作品紹介

どんな失敗をしてもいい。学生時代にやった失敗は絶対に無駄にならない。――第一章・山中伸弥ある種の小さな挑戦とか、冒険、あるいは身近で未知なるものに出会うという機会を求めていくことは、非常に大切なのではないかと思います。――第二章・羽生善治僕はこの仕事を始めたころ、なぜ撮るんだろうという、すごく根本的なことで悩んだことがありました。――第三章・是枝裕和自分にしかできないことは何だろうと、思っていたほうがいい。あなたというのは、この世にひとりしかいないんだから。――第四章・山極壽一あんな偉い人でも、なんだ自分と同じじゃないかということを感じ取ってほしい――永田和弘

僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう (文春新書)はこんな本です

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