余話として (文春文庫 し 1-38)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167105389

作品紹介・あらすじ

アメリカの剣客、策士と暗号、武士と言葉、幻術、ある会津人のこと、太平記とその影響、日本的権力についてなど、歴史小説の大家がおりにふれて披露した興味深い、歴史こぼれ話。

感想・レビュー・書評

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  • 文化とは無駄話のことだという指摘によってまとめられた本書は,その言及通り,文化を織りなす様々な瑣事が文化の様々な視座から切り取られ,全く飽きることなくむしろもっともっとと渇望する気持ちが湧いてくる.人誑しが書いた文章はやはり人を誑す.

  • 歴史は語る

  •  裏表紙の本書紹介文「司馬遼太郎文学の舞台裏を知るためにも愛読者必読のエッセイ集」とある。司馬遼太郎フアンならば、本書は垂涎の的であることは間違いなし。

  • 司馬遼太郎の短いエッセイをまとめたもの。「日本的権力について」、なるほど日本には独裁者を嫌い、排除する風土があるのかも。井沢元彦が「逆説の日本史」で散々強調していた和ー輪の村社会に相通ずるものなのか。

  • 安定の司馬遼太郎雑談集。
    なんだか落ち着く。

  • 司馬遼太郎エッセイ集

  • アメリカに渡った剣客、不思議な勘働きをもつ銘木屋、江戸時代の地方の貧しい農民にさえ浸透していた死についての美意識と恥の思想、流山で近藤勇を捕縛したある薩摩藩士……折に触れて考察、披露した歴史のこぼれ話をまとめた『話のくずかご』ほか、会津と他藩との間に立つ外交官であった藩士・秋月悌次郎の幕末と明治を綴る『ある会津人のこと』、大化の改新から現代まで続く、不思議な日本の政治構造、権力者の性質、上方を中心に愛された太平記とその影響についてを考察する『日本的権力について』を収録。
    小説の構想を考えている時去来するという無数の“むだばなし”をまとめた一冊。

    有名な人物から、無名の人物まで。
    人間の人生についての関心と滋味にあふれたエッセイ集。

  • 小説の主人公にはならないことが多い人たちが、大きく時代が動くときにどのように生きていたかが語られていて読み応えがありました。小説を書く司馬さんからみれば、書いてきた小説からこぼれおちた余話なので、1冊の本にするにはためらいがあったようですが、本としてまとめたかった編集者の気持ちがよくわかりました。散逸させてしまうにはもったいないエピソードばかりです。

  • 「余話」っておもしろい。

  • 何度も繰り返し読んでいます。

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著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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