新装版 竜馬がゆく (2) (文春文庫) (文春文庫 し 1-68)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (441ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167105686

感想・レビュー・書評

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  • 武市との金打(きんちょう)のシーンがハイライト。
    いい男同士の友情って大好き。
    竜馬の場合、誰とコンビのときでも(藤兵衛や源おんちゃんのときでさえも)様になっていて好きだけど。

    何をしたらいいのかわからん、とか ぼんやり言いながら、学者を訪ねて講義をきいたり 地方に遊説にいったり 脱藩したり、行動力が抜群なのがカッコいい。
    仕事のできる男。
    男が惚れる男として、具体的にしっかり描かれているのが良い。

  • ▼司馬さんの「節回し」が聴かせどころの作品だなあ、と第1巻の感想に書きましたが、節回し絶好調です。

    ▼幕末物の難しさは、「で、結局なにをしたの?なにがあったの?」というのが難しいんですね(笑)。合戦やって勝ち抜きました、という戦国とは違うんで。「政治」ですから。

    ▼その上、第2巻の竜馬なんて、要するに「剣道ま無茶苦茶強くて地元のヤンキーの代表っぽくなってあちこちうろうろしてただけ」ですから(笑)。すっごい簡単に言うと、「あちこちで色んな話を聞いて勉強してました」というだけです。

    ▼それがこんなに面白くなる。省略の妙、18歳くらいで始まったお話がいつのまにか成人して脱藩して歩き出す。

    ▼それにしても、司馬作品中随一、「主人公の理不尽モテ男ぶり」がすごいというか(笑)。もうほとんどそこだけで言うと「ゴルゴ13」とか本宮ひろしの世界。司馬さんの作品中でもなかなかここまでのものは、無いですね。
    (いちばん売れているのはそれが理由かも知れません・・・・)

  • ここではさらっとした中岡慎太郎との出会い、江戸から土佐へ戻り、伊予、長州への外遊?や土佐勤王党のはじまり。岩崎弥太郎も登場したり、遂には脱藩。良く知る坂本龍馬イメージへのルーツみたいのが多いに感じられるワクワクする2巻でした。

  • ★龍馬脱藩す。励ます乙女さんが潔い。

  • 竜馬自身は学問に興味がなかったが、その本質を見抜く力、桂小五郎などとの出会い、によって大きく成長していく。そして脱藩へ。これから豪放磊落な竜馬が何を成していくのか、また、どのように描かれていくのか楽しみだ。

  • 土佐勤皇党結成、そして吉田東洋暗殺、竜馬は脱藩。だんだんと時代が動き出した。でも、まだ竜馬に先は見えてない

  • 自分の今置かれている組織・ビジネスに例えて言える。
    今の会社として、黒船が来ている状態。
    グループ小会社(藩)であれば、親会社(幕府)のご意向を組まざるを得ない。
    反抗するも、たいした力もない。むしろ親会社の方が開国論者である。
    考え方が違えば、会社組織でも、廃絶されるチームも出てくる。
    だからと言って社内通報(暗殺)変わらない。暗殺は影を落とす。
    権力あらそいは息苦しい。課長(郷士)でも転職(脱藩)するメンバも出てくる。
    この先20年間、自分は、どうして会社生活を過ごして行こうか。。
    次の年号に生き残っていきたいか。。

  • 竜馬が脱藩。
    何にぞ命を懸けるか。学を深めて志を高め、無私の心で憂国の士となる姿に感銘。

  • 「龍馬伝」を浮かべながら読み進めている。吉田東洋は頭がキレるひとだったので、幕府推しでなければ、明治でも活躍した人物だったのじゃないかなぁと思ったり。あと武市さんは、後輩に慕われていたけれど、竜馬ほどものごとを大きくみれなかったんだなぁと思ったり。それにしても長州や土佐にどうしてこれほど明治を動かす人物たちが育ったんだろうなとすごく思う。今の日本はこの改革者が活動していなければなかったわけで。あと身分制度って本当に愚だなと思ったり。竜馬の家族も親戚も本当に素敵なひとばかり揃っているなぁと感じながら読んだ。

  • 竜馬が土佐藩の在り方に居心地の悪さを感じ、幼馴染な武市と袂を別つ二巻。

    ほんとに面白い。竜馬が魅力的だし、先に読んだ「功名が辻」の話もベースになってるから、グイグイ読める。
    一豊が家康からもらった土佐藩がこんなことに……てか、最初からこんなんやったもんな……みたいな。

    印象的なんはやっぱり竜馬と武市の関係性。

    309ページの最後
    「さればしまいには殿様まで殺さにゃならんようになる」
    「と、殿様を。不謹慎じゃぞ、竜馬」

    というくだりで、武市と竜馬の考え方の根本が見えたし

    415ページ
    「武市、最後に忠告するが」
    「おお、何でもいえ」
    「こんな土佐藩をすてろ。捨てて脱藩せい」

    のあたりでは、考え方が全く違うけど、竜馬はやっぱり武市が好きだったんだな、と感じる。
    この二人が別れてしまうのはやっぱり残念。


著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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