新装版 坂の上の雲 (8) (文春文庫)

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著者 : 司馬遼太郎
  • 文藝春秋 (1999年2月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167105839

新装版 坂の上の雲 (8) (文春文庫)の感想・レビュー・書評

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  • ノンフィクションに限りなく近い。プロットよりも作者の歴史観や人物評がめっぽう面白い。物語後半の戦争シーンになると、具体的情景がイメージできず辛い。

  • 長かったシリーズも日本海海戦を経てついに終焉。日露戦争の最大の見せ場である海戦での圧倒的勝利は、当時の日本の国力からすれば紛れもなく全力を尽くしたうえでもやはり奇跡としか言いようがない。
    徹底的に考え抜いた戦略と、それを確実に実行する組織力、敗者への礼節など、先人が残した偉大な業績に心が熱くなりました。
    最初のうちは明治の文学色が強い作品だったのに、いつの間にかすっかり日露戦争物語に変わるという離れ業を違和感なくやってのけたのは、時代の変化を俯瞰的に捉える司馬遼太郎氏の類稀なる才能だと思います。

  • 東郷平八郎、秋山真之の日本海軍対ロジェストウェンスキー率いるバルチック艦隊の闘い。ここでロシアを殲滅しないと敗戦確定のため、考えに考えを重ねた七段構えの海軍戦術で、ロシアを迎え撃つ。
    対馬を通るか、太平洋を回るか。。戦術家達は気が滅入る中、最後には運の良いリーダー・東郷の判断を信じて対馬で待ち伏せ。キターーー!!ロシアキマシタヨーー!!

    勝負、ここ一番というときは、最終的には運だって。ほんとね。人事を尽くして天命を待とう。なかなか尽くしきれないんだけどね。もっとできたんじゃないかなぁ、と思ってしまううちは、まだダメだ。

    戦争の良し悪しは別として、この時代の軍人たちは格好良い。文明開化後、あっという間に近代化した時代。皆勉強熱心で情熱的、無駄な装飾は好まず真実を求める。言語ってそれを使う民族の特徴がにじみ出ているものだと思う。司馬さんの引用文を見ると、曖昧で断定を避ける今の時代に比べて、明治時代の文章はまだ少し漢文調が残っていて、すっきり男性的。恐らく民族性にも似たような傾向があったんだろうな。すっかり巻角さえないような羊になってしまった私は、明治時代の人々の力強さをとても尊敬した。甘えんぼダメね。

    休み休み、長い時間をかけて読んできたけど、とうとう終わってしまった。今月中に多磨霊園だ。

  • 侵略をもくろむ「悪の帝国」との戦いという正義を胸にいだき、外国との戦いの中で、一般の日本人が自分が国家の国民であるとの強い自覚をいだいた日露戦争の時代。信じられないような貧窮と、負ければ国が滅ぶというのっぴきならない事態でありながらも、自らの行動に一転の曇りも感じない、すがすがしくこれほど迷いがない理想を人々が生きることができた時代、そんな歴史の中の特異な一時代を鮮やかに切り取って読ませてくれた。日露戦争の30年後、太平洋戦争という大いなる錯誤を犯すことになったわれわれ日本人の教訓を、この物語で描かれる「不思議な勝ち」から学ぶこともできるが、私は本作から端的に味わったことは、その時に持てる力のすべてを一点に注力し数々の難局へ立ち向かった人々の姿だ。仕事でへばりそうになった時、「やれることをやるしかないではないか」という彼らの姿にどれほど勇気を与えられたことかわからない。彼らの勇気と強さの源泉こそが「迷いなく理想を生きる」という、そこにあったのだと思うのだ。

  • ようやく読破。秋山兄弟然り明治期の人々にしても、とても高い意識と使命感をもって生きてたんだなぁ、と思うとまだまだ自分の努力は足りないぞ、と。海戦はそのまま組織にもあてはめられて、全艦の意識統一とリーダーの優秀さ、そして一つの生き物のような連携、考えさせられるなぁ・・・。

  • スバリ?かなり面白かったです?引き込まれて引き込まれてあれよあれよという間に読んでしまいました?

    幕末の薩長の動きはよく知られるところですが土佐藩の動き、板垣退助等の動きがあまりよく知らなかったので知識として勉強になりました?

    それとビジネスにおいて物事の時勢というのは非常に大切です。いつ仕掛けるか、それまでの下準備、耐えるところは耐える、こういった事の大切さも勉強になりました。

  • やっと読み終わった。最近は読書スピードも落ちてきている。反省反省。

    この小説で学んだことは非常に多い。
    夏目漱石の世界ではほとんど神のような存在である乃木大将が実は有能な大将とは言えないこと、東郷平八郎の厳然たる存在、秋山兄弟という、類まれなる才能と精神を持った兄弟の存在などなど・・・。

    語れば語りつくせないほどだけれども、この小説が小説である限り、それはあくまでフィクションの要素を多分に含んだものである。

    ただ、この時代の日本がとてつもなく危うく、それでいてワクワクする存在だったことは間違いないだろう。
    国家自体が夢を持つ、国家と国民の夢が共通である、そんな時代の高揚感、そしてその時代に本気で国を守り、国を発展させようとした人々の息遣いは多少脚色がされていようと事実であろう。

    今の時代に欠けているのは民度である。誰かがやってくれるわけがない。僕らがやるしかないのである。日露戦争のようなギャンブルを超えてこの国家が存在し続けてるのだから、どっかり座れるような土台などないのである。

    変人でも何でもいい。歴史に名を刻もうぜboys!

  • 日露戦争終盤における日本海海戦が生々しく描かれており、海戦における連合艦隊とバルチック艦隊の組織力の差が鮮明にあぶりだされている。巻の終盤では日露戦争の閉じ方が端的に述べられている。また、あとがきと解説により物語の読解に深みを加えられた。1巻から8巻までを通して読むことで、明治の開国時期における日本の姿を垣間見ることが出来、そこから現在、我々が何を出来るのかを考えさせられる文学である。

  • 日本海海戦。物語はいよいよ終局です。この後に続けて『ポーツマスの旗』を読むと面白いかもしれない。

  • ついに読み終わってしまった。全てはこの文章に表現されていると思います。

    ”そのような時代人の体質で、前をのみ見つめながらある​く。のぼってゆく坂の上の青い天にもし一朶の白い雲がか​がやいているとすれば、それのみをみつめて坂をのぼって​ゆくであろう。”

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新装版 坂の上の雲 (8) (文春文庫)の作品紹介

本日天気晴朗ナレドモ浪高シ-明治三十八年五月二十七日早朝、日本海の濛気の中にロシア帝国の威信をかけたバルチック大艦隊がついにその姿を現わした。国家の命運を背負って戦艦三笠を先頭に迎撃に向かう連合艦隊。大海戦の火蓋が今切られようとしている。感動の完結篇。巻末に「あとがき集」他を収む。

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