新装版 翔ぶが如く (3) (文春文庫)

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著者 : 司馬遼太郎
  • 文藝春秋 (2002年3月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (361ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167105969

新装版 翔ぶが如く (3) (文春文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 征韓の如何を問う廟議の始まりから西郷が薩摩に帰り、大久保との決裂と、その大久保や川路利良らにおる近代国家の骨格作りと、混乱の兆し。より深く、丁寧に当時の人々の観念を考察し、作者なりの考えを断定する。物語の進行が遅く、読みずらいが知的好奇心を満たしてくれるし、再読により見えてくるものが多い小説という気がする。
    由利公正による“五箇条の御誓文“の草稿は鼻紙に鉛筆で書かれたものとはね。
    まだ3巻、いまだにタイトルのような豪快な展開にはならず、といっていい。地道に読みます。

  • 来年のNHK大河ドラマは「西郷どん」幕末の主人公西郷隆盛を描くそうなので、司馬遼太郎さんの長編歴史小説「翔ぶが如く」を読み直し始めたが、流石の司馬作品。西郷と大久保の議論は征韓論をめぐって右往左往する。

  • 征韓論がついにつぶされてしまい、西郷さんが故郷に帰ってしまう。西郷さんが犬を連れていたのは、刺客対策であった。
    西郷さんに同調する志士たちが結束して東京政府を倒すことに備えて大久保や川路は国内紛争鎮圧のための警察組織を固めつつある。ここに東京vs地方の構図ができてくるところに現代日本を見る思いがする。
    会計主義による国家運営を基盤とする非征韓論派は今の日本の支配階級としてのエリート層に通じるものがある。

  • 西郷を朝鮮に派遣するか否かを決める廟議が開催され、一度は派遣を決めるも大久保利通らの画策により否決され、西郷は政府を辞め鹿児島へ帰郷してしまう。西郷隆盛というカリスマを失い、明治政府はどうなるのか?。西郷というカリスマがいなくなっても、「亡き者として」政府を立て直そうとする大久保ら。幕末からここまでの歴史の流れをよく知っておくと話も面白く読めるかなという印象。事象の説明が詳し過ぎてややついていけない部分もあるが、ともかく一度最後までは読んでみるつもり。

  • 川路大警視。

  • 征韓論に敗れ、西郷隆盛さんは鹿児島へ帰りました。
    それに合わせて、明治政府内にいたたくさんの元薩摩藩士たちが下野し、大久保利通さんは完全に薩摩色を失い、政府内にできた空白に長州が食い込んでくる…と。

    西郷さんの征韓論は、朝鮮を支配したいというものではなく、ロシアの南下政策に対抗すべく、国防をイギリス支配下の中国に丸投げしてのうのうとしている危機意識のない朝鮮に明治維新の精神を「輸出」し、いずれは、中国・朝鮮・日本で連盟を組んでロシアに対抗しようとするもの…と司馬さんは解釈しているもよう。

    いずれにしても、やっぱり西郷さんのキャラは愛せるけれど、長州の輩は愛せないなぁ…って思いました。
    今の政府につながっているから、余計そう思うのかもだけど…。

  • 征韓論は却下された(歴史だからネタばれじゃないよね)。。。東京を去る西郷隆盛(あっさりとです)。。。残された反新政府勢力(=旧幕勢力と、西郷好きな人たち)の、それぞれの思いと行動が混乱を招いて行きます。一方で、大久保利通(この時点までは、いやな野郎のイメージです)は、どんどんと専制官僚政治を突き詰めて行きます。。。その後の戦争に、、なんて司馬先生の考察も入ります。なかなか面白くなってきたのですが、2ヶ月で3冊とスローなテンポなので、一旦、休憩します(笑)2016/2読了。

  • 15/12/26読了

  • ひとまず征韓論の是非に決着がつき西郷は野に下る。この決定こそが日本の今後の運命を決める一つであったかもしれない。
    主要な登場人物について細かく考察されており、その人物の思想や大義、正義の背景なども少しはわかってくる。
    江戸幕府が瓦解し明治は緒に就いたばかりであるが、自国の未来を創るという一人ひとりの正義が強く渦巻く時代であったのだと感じる。

  • 征韓論をめぐる政争で、大久保や岩倉に敗れた西郷は、職を投げ打って薩摩へ帰ることになります。西郷を慕う多くの薩摩出身者が、彼にしたがって下野していく中、警察組織を取りまとめる地位にあった川路利良は、西郷と道を分かつことを決意します。彼は、自身が思い描く近代国家とその警察組織を築くためには、西郷に対する私情をまじえるべきではないと考えたのでした。

    文章の形にならない西郷の「思想」を明らかにしようと、著者はあいかわらず過剰とも思える説明を付しています。そこにいくぶん冗長さを感じるのは、前巻までと同様ですが、一方、大久保や川路たちのめざした近代国家との対質も明瞭になり、ストーリーのゆくえについて関心をかき立てられます。

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新装版 翔ぶが如く (3) (文春文庫)の作品紹介

-西郷と大久保の議論は、感情に馳せてややもすれば道理の外に出で、一座、呆然として喙を容るるに由なき光景であった-。明治六年十月の廟議は、征韓論をめぐって激しく火花を散らした。そして…西郷は敗れた。故国へ帰る彼を慕い、薩摩系の士官達は陸続として東京を去ってゆく-内戦への不安は、現実となった。

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