新装版 球形の荒野 (下) (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167106898

感想・レビュー・書評

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  • 予備知識全くなしの状態で読んだけど
    思った以上に良かった!!
    さすが松本清張。
    他の作品も読んでみたくなった。



    自分の姿をデッサンした画家が突然死んだ。
    そしてデッサンは何者かに盗まれ、行方がわからない。久美子の周りで何かが起こっている。

    謎の手紙で京都に呼び出された彼女は、更に銃撃事件へと巻き込まれていく。

    ---------------------------------

    下巻に入ってからどんどん物語が加速していくのがわかる。
    今まで点と点だった事象が像を結び始める。
    物語の行く末を自然と予想する。
    当たるともちろん嬉しい、でも外れてもその驚きが嬉しい。

    これぞ読書の喜び!

    スピーディーなら展開とは打って変わって、ラストは穏やかで切なさが込み上げる…

    【球形の荒野】。
    このタイトルの意味が分かった時の切なさ…

    第二次世界大戦中の外交の苛烈さ

    父の娘を思う気持ち
    奈良・京都・横浜などの美しい風景描写

    これらの対比がもう!
    ニクいというかオシャレというか(語彙力)

    異なる魅力を美しくまとめきったストーリーに
    さすが!!と唸るしかなかった。

  • 外務省一等書記官の工作。自分を捨て大義をとる。この硬質なストーリーに女性と自然を掛け合わせ完成させた。清張凄い!14.3.12

  • 途中で先が読めてしまったけど、面白かったです。

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著者プロフィール

1909年、福岡県生まれ。92年没。印刷工を経て朝日新聞九州支社広告部に入社。52年、「或る『小倉日記』伝」で芥川賞を受賞。以降、社会派推理、昭和史、古代史など様々な分野で旺盛な作家活動を続ける。代表作に「砂の器」「昭和史発掘」など多数。

「2023年 『内海の輪 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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