生贄の島―沖縄女生徒の記録 (文春文庫)

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著者 : 曽野綾子
  • 文藝春秋 (1995年8月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167133214

生贄の島―沖縄女生徒の記録 (文春文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 小学生の頃から戦争記録はたくさん読んできたが、これほど多くの民間人、とりわけ女学生が殺戮の現場に居合わせたケースは少ない。従軍看護婦として戦争の凄惨な現場に投げ込まれ、次々に友や肉親が異形となり不具となり絶命していく。頼みの友軍兵士は民間人を病院や壕から追い出す非道さである。無差別攻撃をした米軍、投降することを禁じた日本軍部、民を護ることよりも己の保身を優先させた軍人や大人達。戦争の悲惨さは人間の醜さを抉り出す事でより強化される。やはりこうした物語を語り継がねばならない。鈍麻してはならない。

  • 女生徒達の目線で淡々と起きた事が語られる。これで読書感想文を書いたら放課後居残りで修正させられたけど結局何もなかった

  • 200人以上の人から聞いた沖縄戦での女生徒たちと彼女たちと関わった人たちの記録をもとにした小説。学徒を解散し得なかった教師の苦悩や、自決を決めながらも学生たちに「死ぬな」という兵士、精神や気持ちが麻痺していくガマの中の医療風景、凄惨な戦場。

    「もう死んだらいけませんか?」と女学生、「たくさん人が死ななくてはこの戦争は終わらん」と医療放棄する軍医、「下手に苦しんで死ぬよりは、即死のほうが楽だ」と甲をかぶるのをやめ、名も知らぬ人と親子の契を結び、全く知らない女学生と身を寄せ合って死ぬまで一緒にいようと話す…。
    戦争という異常な状況での切羽詰まった判断と行動が胸に迫る。

    辛くて、苦しくて、泣くに泣けずにただ黙々と読んでいたのだけれど、唯一泣いてしまったのは19歳のアメリカ兵の話だった。彼は上陸してすぐに、民家で見つけたアルバムを持ち歩く。そこに写る家族の、その娘達にアルバムを返そうと思ったから。友だちになれるかもしれないと淡い期待を抱いたから。彼はその数カ月後の焼け野原のようになった沖縄の一端で、重なって死んだ一家を発見する。
    誰が望んでこんなことを始めるのだろう。始まってしまったら、もう後戻りはできないのに。

  • 4167133210 398p 1995・8・15 2刷

  • 凄惨。

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