粗にして野だが卑ではない―石田礼助の生涯 (文春文庫)

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著者 : 城山三郎
  • 文藝春秋 (1992年6月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167139186

粗にして野だが卑ではない―石田礼助の生涯 (文春文庫)の感想・レビュー・書評

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  • タイトルから中味を期待したのと、kindleに手頃な小説が見つからず、購入。期待ほどの中身ではなかった。
    確かに人物だし、魅力的なのだ、書きっぷりが余りに平坦。ビジネス書なのか娯楽なのか、はさ伝記なのか小説なのか、定めかねているうちに読了。

    ブクログで帯を見て、驚愕。日本人に遺された城山文学の最高峰なのか、これが!
    無責任なコピーライターだ。

  • こういう、もはや歴史となりつつあり、だけど案外近い過去である時代に、こういう変な傑物がいたことを知れてよかった。石田のあらゆる「卑」との闘いが、パブリック・サーバントであり続けるという信念が、城山さんの熱っぽい筆で描かれている。鋭い目をしたジイさんが背筋を伸ばした表紙の石田が話す声まで聞こえてきそう。

  • 大正から昭和にかけて三井物産代表取締役、国鉄総裁などを歴任した大物財界人である石田禮助の半生を痛快に描いた伝記である。書評雑誌などでは「経営者が読むべき書」として紹介されていることが多い。
    元々、この書を手に取ったきっかけは、「官僚たちの夏」を読んでいたときに巻末に著作一覧が掲載されており、この独特の書名が妙に気になったからである。
    石田禮助という人物を、私は初めて本書で知ったのだが、このような一本筋の通った生き方を、現代において体現できる人は中々いないだろうと思う。「祖にして野だが卑ではない」という強烈なフレーズは頭にこべりついて離れない。私の日々の行動など正に「卑」である。
    自分が与えられた職務に対し頑固なまでに懸命に取り組み、更に無欲。私が最も達したい境地である。本書の記述のほとんどが高齢期以降であることから「こんな格好いい老人になりたい」と思った。
    最近、本書のほか「官僚たちの夏」「坂の上の雲」などの小説を楽しんで読んでいるが、共通の魅力は「恐れを知らぬ豪快な仕事人」というところか。仕事において、ともすれば置かれた立場や上下関係から、過剰なまでに周りを気にしたり恐縮したりすることが多い。それが標準的な勤め人の姿だろう。しかし、本書を含め上記の小説の主人公は豪放磊落そのものであり、「こんな感じで仕事が出来たら…」という勤め人の理想形である。理想形である主人公を題材にしているからこそ、サラリーマンによく読まれている訳である。一歩でも彼らに近づきたいものだ。そのためには、仕事で実力をつけることに他ならない。
    非常に読みやすく、気がついたらどんどん読み進めている感じの書であった。それはやはり、作り上げの小説ではなく、実在した人物を綿密な取材の裏打ちによって描いているからであろう。今後、もっと城山三郎氏の作品を読んでみようと思う。

  • 仕事が忙しくなったりして、少しくたびれたときにこの本を取り出します。ぐっと元気になります。5回くらい読んだ。これまでに4冊くらい買って、人に勧めた。25才くらい年が離れた恩師も、この本を好んでおられることを知って、うれしくなりました。

  • 石田総裁の着任早々に鶴見事故が発生し、強烈なショックを受けた。P149

    国鉄職員、特に運転士の待遇が三公社並みなのはおかしい。P158

    青函連絡船の新造。青函トンネル反対。掘れるから掘るはダメ。採算が合わない。P165

    運転士2人乗務制の廃止。2つの目より4つの目のがいいのでは?との野党の質問に対し、「6つならもっといいのか?」「4つや6つは他力本願になる。数じゃない。その裏にある精神が大事だ。」P201

  • この本は、三井物産に35年間在職し華々しい業績をあげた後、78歳で財界人から初めて国鉄総裁になり、再建に全力を注いだ石田禮助氏の生きざまを、経済小説の名手、城山三郎氏が克明に描き出したものです。
    タイトルである『粗にして野だが卑ではない』は、国会での石田氏の自己紹介の言葉です。合理的な考えを武器に正々堂々と物事に立ち向かおうとする姿勢が男らしくかっこいいです。粗野だけど、決して卑しいことはしない。とにかくかっこいいなあと思います。読んでから、なにか迷ったときは僕の行動基準にしています。

    工学域 4年生

  • 石田氏の生き様、仕事の仕方が描かれた本
    ブレない軸から格好良さを感じられた。

  • 元国鉄総裁の石田礼助の生涯は、普通の人の仕事人生の三回分くらいのボリュームがあった。なかなかたどり着けそうな人物像ではないが、部分的にでも吸収できればと思う。

    人生の晩年をパブリックサービスに当てるべき。
    粗にして野だが卑ではない、正々堂々とやる。
    その職務でないと出来ないことだけをやる。後は任せる。
    リーズナブルな判断をする。
    公私を明確に分ける。

  • 城山三郎の本にしては薄くて文字も大きいし読みやすい本であった。努力家で裏表のない方であったと尊敬するが、ちょっと悲哀エッセンスが足りないというか小説として物足りない気もする。今のところ城山作品では「毎日が日曜日」が一番のお気に入り。

  • 人物としては偉大だが、書籍としては物足りない。

    国鉄総裁の石田れいすけ氏の生涯。

    一言でいうと天真爛漫なジジイで、愛すべきキャラですが、一つ一つのエピソードが浅い。

    もう少し心情や苦労が深堀りされていたら面白かったと思いますが、サラッと書いているだけなので拍子抜け。

    取り立てて読むべき本ではないと思います。
    まぁまぁです。

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粗にして野だが卑ではない―石田礼助の生涯 (文春文庫)の作品紹介

三井物産に35年間在職し、華々しい業績をあげた後、78歳で財界人から初めて国鉄総裁になった"ヤング・ソルジャー"-。明治人の一徹さと30年に及ぶ海外生活で培われた合理主義から"卑ではない"ほんものの人間の堂々たる人生を著者は克明な取材と温かな視線で描いた。ベストセラー作品の待望の文庫化。

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