世界悪女物語 文春文庫

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著者 : 澁澤龍彦
  • 文藝春秋 (2003年11月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167140052

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世界悪女物語 文春文庫の感想・レビュー・書評

  • 2003年(底本1964年)刊行。

     主に西洋の中世・近世史における「悪女」12人の人物評伝。

     悪女と言いつつ、桐生操の同種の書で出てくる悪女よりは遥かにまともな人物が多いので、些か拍子抜けではある。
     これが「悪」(姦通・近親相姦・毒殺魔等々)の徹底的追及を避けたことによるのか、あるいは下品に陥りがちな「悪」を著者の文体が和らげたのかは判然としないが…。

  • 世間一般では悪女と捉えられているものの、著者が悪女と思って書いていないためか読んでいて悪女とは感じられない女性もいました。
    また、この手の本はゴシップ的に面白おかしく書こうと思えば幾らでも書けるのに、そういうのがないことも好印象。

  • エリザベート・バートリのことは、むかーしお芝居を観たので知っていた。けど、相当な残虐さ、凄惨さ。
    他に挙げられていた女性達も日本であれば規格外となる「悪女」。カトリーヌ・ド・メディチにしても則天武后にしても、枠が違うというか、日本からは絶対に現れない人物。

  • 悪女とは何たるものか。
    本書には、意外な人物も屡々現れる。
    小さな此の世界では、自身の持つ能力(容姿も含め)を理解し、それを利用して金銭を得る狡猾さを示す事が殆どだろう。其れ故に、国家権力と云う余りにスケールの大きな此の本の価値観を、現代人の私には些か計り知れない所が多い。
    殺戮の残虐さよりも、恐らく権慾の方が尽きる事の無い分、悍しいのだろう。つい残虐な殺戮に目が行き勝ちだが、悪女の根底は其所に在る。

    澁澤氏の文章には、矢張り感服させられる。臨場感に溢れる訳でも無く、ただ流麗さを感じさせる。

    内容的には然程興味を懐けなかったが、こうした価値観や言葉に触れるのは決して無意義な事では無いだろう。

  •  初めての澁澤龍彦。反道徳的でアンダーグラウンドなイメージを持っていた。けれど、これを読んだ限りではそんなには。まだまだ読み足りないか?

     文章は読みやすい。語り口が巧妙。もともと歴史物は嫌いじゃないので興味深く読むことができた……が、惜しむらくは俺に西洋史の知識がないこと。高校の頃もう少し真面目に世界史に取り組んでおくべきだったと反省することしきり。あとがきにて著者も語っていることだが、世界悪女物語と名付けられているこの本の悪女の殆どはヨーロッパの人間。やはりある程度西洋史の予備知識があった方が楽しめただろうな。

     あと、悪女と銘打ってはあるけれど、これ本当に悪女? と思う人物がちらほらいるのは記しておこう。中には「600人以上もの若い娘を殺して、その血の中に浸った」というエルゼベエト・バートリのような、これぞ悪女というべき女もいるんだけど、ナチスのマグダ・ゲッベルスなんかはどの辺りが悪女なのかわからなかった。いや、悪女じゃなくても面白く読めたから構わないんだけどね。

  • 私は性悪説派の人間なので、誰しもが悪女になる素質を持っていると考えている。どれだけ純真無垢な心を持った人でも、誰かのちょっとした言動や何かしらの経験がキッカケとなり、とんでもない極悪人になり得ることはあるだろう。そう思うと人ごととは思えない、ちょっと怖い一冊。

  • 解説・美輪明宏

  • 山崎洋子といい桐生操といい、悪女やらのお話は大好きなのです!
    澁澤の描く悪女は淡々としていていながら、非常に美しい!

  • 小学生の頃、姉が持っていたのを読んで衝撃を受けました。
    (私が西洋史好きになったきっかけかも)
    とっくに絶版になっていると思っていましたが
    まだ購入出来ましたので嬉しかったです。
    いろいろなタイプの女性が載っていますが
    やはり歴史上に名を残した女性はやはり惹きつけるというか
    とても魅力的です。
    書かれた年代もあり差別的表現があるのでご容赦下さいと
    但し書きもされていますが全然気になりませんし
    一度読んだ物でも新鮮な驚きが詰まった名著です。

  • この手の本の中では古典ともいうべき、最高の作品でしょう。
    澁澤氏ならではの知識を背景に縦横に語り、有名な女性の実像に迫って濃厚で妖艶な雰囲気をたたえ、品格があります。

    取り上げられているのはルクレチア・ボルジア、エルゼベエト・バートリ、ブランヴィリエ侯爵夫人、エリザベス女王、メアリ・スチュアート、カトリーヌ・ド・メディチ、マリー・アントワネット、アグリッピナ、クレオパトラ、フレデゴンドとブリュヌオー、則天武后、マグダ・ゲッペルス。

    ルクレチアについては本人は悪女とは言えないとのこと。
    バートリは稀代の犯罪者ですが…
    エリザベス女王は苦難を乗り越えて特異な政治スタイルを築き上げた、面白い人間像ですね。
    男性に競争させて、決して権力は明け渡さなかった賢いエリザベスとは対照的に、メアリ・スチュアートは恋に身を滅ぼします。余りに一途で愚かなので、男性としてはほだされてしまうよう。
    フレデゴンドとブリュヌオーなどはゲルマン的たくましさというか〜猛烈です。
    日本の悪女は粒が小さくて残念ながら取り上げられなかったとのこと。


  • 高校生のときにヨムヨム
    存在は中学生の時から知ってました

    女は怖いです
    だからこそ魅力的なわけです

  • 評価4.0
    たまに目を覆いたくなります! 権力ってすげーーーぇ

  • この人の著作はこれで二冊目。相変わらず博識でほれぼれしちゃいます。

    出てくる女性たちのなかで『うわぁ〜ほんま悪女や!!』っていうのはあまりいなかったような。
    ただどの女性も極端ではありましたが。

    私が特に気に入った女性はメアリ・スチュワート。映画の『エリザベス』で出てきたあまり日の目を見ない不幸な女王というイメージしかなかったのだけれど、まさかこんな不毛な愛に突っ走る暗くて熱い想いを秘めていたとは!!!生涯前半の美貌と洗練された文化に囲まれた生活から、後半の報われない愛に自分をすり減らし破滅へとむかう対比が鮮やか。『嫌われ松子の一生』もびっくりというほどの見事な転落人生で、事実は小説より奇なりってこのことをいうのね。
    フレデゴンドとブリュヌオーの二人も女
    の執念の恐ろしさを見せつけてくれました。世界史を習っていたときは、フランク王国など中世初期の辺りは、なんとなく神秘のヴェールに覆われた時代という気がして、すんなり覚えられたものだったけれど。まさかまさか、こ〜んなに激しい女性二人が血で血を洗う争いを繰り広げていたなんて思いもよりませんでした。学校の教科書というものは、あえて客観的に書いてあるからその時代の印象というものがイメージしづらいものだけれど、高校生時代にこういう本をもっとよく読んでおけばよかった。

  • 世界の名だたる悪女のその生涯についてが描かれています。作者が昔の方なので今ではあまり使われていない漢字が多用されていますが不思議と読みにくさはありませんでした。ただ、これ本当に悪女?といった人もいました。おそらく、この本を通して調べていけばその逸話がごろごろと出てきて初めてその悪女っぷりが分かるのですかねぇ

  • 悪女と呼ばれた女たちの物語。

  • どの女性も熱いものをお持ちですが、個人的にメアリ・スチュワートがいいと思いました。
    解説は、美輪明宏さんです。

  • めちゃくちゃ面白い!
    歴史上の名前しか知らなかった人が、現実感をもって自分に迫ってくる感じ。
    悪女って響きがいいよね。
    自分の持てる限りの武器を使ってのし上がっていったり、人を殺したりって凄みがあるわ〜びっくり。

  • 悪女には2種類いる。誘惑系と、残虐系。たまにどちらも持ち合わせている女もあり。想像を絶する彼女たちの行動とその魂胆は、見ていてただただ圧倒される。バートリ最強。澁澤龍彦が、ほとんどの女性に何かしらシンパシーを感じているところが伝わってきていい。

  • 実際、悪女の定義とは何か?ただ一つ言えることは、(今という時代に生きている、「悪女」と呼ばれる)君たちは可愛い。

  • 何度も何度も繰り返し読んでいる
    超おすすめな本です。
    特に「エリザベートバートリ」は
    あたしを虜にしました。

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