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この作品からのみんなの引用
みんなの感想・レビュー・書評
直木賞受賞作『生きる』『安穏河原』『早梅記』3編
しばらく読んでいなかった乙川作品。歴史小説大賞「霧の橋」ではじめて読んで、「喜知次」「蔓の端々」山本周五郎賞「五年の梅」「武家用心集」などを読んでいたが、なぜか直木賞「生きる」が飛んでいた。
「ひたすら人間の弱い部分に取り組み続ける」と言われ、華やかな活躍や出世物はなくこちらのややもすると暗くなる感じが無きにしもあらずだが、抒情性豊かな表現、精密な心情描写はさすが。せつない中に小さな光が見える。
今読むとこちらの年齢もあるのだろう。心に浸みわたってくる。もう一度作品集を読み返すともっと深く読めるような気がする。
乙川氏は社会と個人の比較や、いままで会社の言うとおりに動いていたサラリーマンがふと自分の立場を客観的に見てしまい、「生きる」ことの悩みを描くことが得意である。使い古された言い方であるが、資本主義に精神的に殺される会社員がたくさんいるという事実なんでしょうね。
直木賞受賞作。亡き藩主への殉死に対しての論争に巻き込まれ、生き続ける事の苦悩を描いた作品。日本人の文化である滅びの美学に通ずる心揺すぶられる作品。
安穏河原・・・民を思い郡奉行の職を自ら捨て江戸に下ったものの思うように仕事に就けず、娘を身売りする事になった。誇りは捨てるなと父の言いつけを胸に、貧しくても『もう、お腹いっぱい』を貫き曇りない生涯を送った父娘。
早梅記・・・足軽の三女を雇い家政を任せるが、主人の為に分け隔てなく働くところから関係が結ばれる。やがて見合いが整い自ら身をひく女。底辺に住む人ならではの人との小さな繋がりを頼りに生きる。周五郎作品のよう。
生きていても何の良いこと無い。人生には救いはないのか・・・・。短編だけれど、とても読後の気持ちがよい作品でした。
他の作品も一貫して人を描いていて、現代に通じるものがあり楽しかったです。
収録されている三篇の主人公のどれも、自分が当の本人だったらたまらないなあとしか思えない境遇ばかりで、読み終えていい気分になった、とは逆立ちしてもいえない。作者の筆致が抑制のきいた表現なので、そのまますーっと読んでしまえばそれまで。だが、そこから「早梅記」332ページにある「朝夕の空腹とひもじさ」の超えられない差が潜んでいるのだ。その違いとそれを超えることのむつかしさを感じられるのは、それがかなりの... 続きを読む »
「生きる」追腹を禁じられ、尊厳も家族も失いながらただ生き続けなければならなかった又右衛門 「安穏河原」生きるために売った娘を救うために生きる素平、堕ちても父の志操を貫いた双枝、心の拠り所をもたずに生きる織之助 「早梅記」しょうぶととも、二人の女に支えられて生きた喜蔵 表題作は鷗外の『阿部一族』に比肩する名作。簡潔で硬質な文体が、初老の男の酷薄な生を語るにふさわしい。作者自身が語ったように... 続きを読む »
3話の作品集。最後の早梅記が一番好きだった。苦手な時代小説だけど、これはいけた。他作品も是非読みたい。
直木賞受賞作品です。
乙川さんの最高傑作ではないでしょうか!
読んでいて、随所に思わず「うまいなあ」と唸らされる描写があります。
友人に勧められて読んだ1冊。
歴史小説とは言っても有名な人が出てくるわけではない。
ページをめくる度にまだ終わらないで、もう少しこの世界観に
浸っていたいと思わせてくれます。
追い腹を禁じられ、苦渋に満ちた日々を生きる姿の描写は本当に痛々しく、読むほどに家老を恨んでしまいますね。
幸せとは何なのかなど学ばせてもらいました。
2009/11/04完讀
【第127回直木賞受賞作】
「生きる」、「安穏河原」、「早梅記」 ,三篇短篇小說構成。第一篇在寫切腹殉主不成而活下去的武士的心情,第二篇則是前武士賣女兒的故事,第三篇則在寫一個隱居武士回顧自己當初一味力爭上游的人生和身旁的女性的故事。雖然在寫武家社會,但所有的感情、失落、脆弱與堅強,寫得相當動人心扉,在今天也一點都不過時。
三篇都寫得相當紮實而且都不分軒輊,讀後直讓我沈吟不已。這應該是今年我所讀過的書中最喜歡的小說之一吧。「生きる」裡又右衛門面對的諷刺人生、「安穏河原」中織之助和おりえ對話的畫面、「早梅記」文末的一絲暖意,至今還在我心中激盪。
如果要說這本書有多棒,我想說,剛讀完就想再重讀一遍!
江戸時代には逝去した主人への忠誠を示す「追腹」という制度があった。死んだ主人の後を追って、切腹することだ。武士道からすれば、「忠」を示す究極の行動。しかし、一方では優れた人材を失うという社会的損失が大きい。藩にとっては廃止したい制度であるが、一度根付いた制度だけに追腹すべき人間が、それをしなければ周囲から恩知らずと蔑まれる。
そんな追腹を家老から禁じられ、周囲から冷たい視線を受ける主人公の武士。
露骨な嫌がらせや家族の死。それらを乗り越え、彼は生き、老いてゆく。「死」よりもつらい「生」を選んだ主人公は苦悩しながらも、自ら道を切り開く。失意から立ち上がろうとする人間の強さ、家族や隣人の絆に感動する。
人間の弱さを描いた時代小説。
他の時代小説にはない人間の姿を淡々と書いている。
味わいのある作品。
直木賞を受賞した時代小説。
表題の小説を含む3つの短編集録。
3編どれも優しく切ないです。
ストーリーの振幅は小さいのにとても強い作品ばかりです。
読み終わって「あぁよかった」なと・・・
2008/03

感動するけれど、登場する女性がどなたも不幸。
それでも彼女たちは自分たちの世界で幸福に生きた、
という話なのだと思うけれど…
やはり私は女なので、「男は勝手だ」と思ってしまう。
3作そ...





